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公開番号
2025112768
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024007210
出願日
2024-01-22
発明の名称
刃物類判別装置
出願人
株式会社熊平製作所
代理人
個人
主分類
G01V
3/10 20060101AFI20250725BHJP(測定;試験)
要約
【課題】ウォークスルー型の金属探知ゲートとして使用可能で、磁性金属製の刃物類を判別することができる刃物類判別装置を提供する。
【解決手段】刃物類判別装置10は、パネル状の筐体を有し、パネル面の法線方向、上下方向および左右方向にそれぞれ磁場指向性を持ち、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された3系統の送信コイルを内蔵する送信パネル1と、パネル状の筐体を有し、3系統の送信コイルから発生する交流磁場の磁束変化を検出し、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された3系統の受信コイルを内蔵する受信パネル2と、送信パネル1のパネル面と受信パネル2のパネル面とが向かい合う空間を人100が通過するときの3系統の受信コイルの各信号に基づいて人100が磁性金属製の刃物類101を所持しているか否かを判別する制御装置3と、を備えている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
パネル状の筐体を有し、パネル面の法線方向、上下方向および左右方向にそれぞれ磁場指向性を持ち、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された第1の送信コイル、第2の送信コイルおよび第3の送信コイルを内蔵する送信パネルと、
パネル状の筐体を有し、前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルから発生する交流磁場の磁束変化を検出し、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された第1の受信コイル、第2の受信コイルおよび第3の受信コイルを内蔵する受信パネルと、
前記送信パネルのパネル面と前記受信パネルのパネル面とが向かい合う空間を人が通過するときの前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号に基づいて前記人が磁性金属製の刃物類を所持しているか否かを判別する制御装置と、を備えた刃物類判別装置。
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記第1の送信コイルおよび前記第1の受信コイルが、それぞれ、一本の導線をループ状に巻いたループコイルであり、
前記第2の送信コイルおよび前記第2の受信コイルが、それぞれ、一本の導線を互いに逆向きのループ状に巻いたサブコイル対を前記パネル面の上下方向に並べたループコイルであり、
前記第3の送信コイルおよび前記第3の受信コイルが、それぞれ、一本の導線を互いに逆向きのループ状に巻いたサブコイル対を前記パネル面の左右方向に並べたループコイルである、請求項1に記載の刃物類判別装置。
【請求項3】
前記送信パネルの上下方向に区画された複数のゾーンのそれぞれに、前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルが配置されており、
前記第1の送信コイルおよび前記第3の送信コイルが、それぞれ、前記ゾーンごとに異なる導線で巻かれており、
前記第2の送信コイルが、前記複数のゾーンに亘って一本の導線で巻かれている、請求項2に記載の刃物類判別装置。
【請求項4】
前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルのそれぞれの巻線が前記パネル面から見て互いに線状に重なることなく交差している、請求項3に記載の刃物類判別装置。
【請求項5】
前記受信パネルの上下方向に区画された複数のゾーンのそれぞれに、前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルが配置されている、請求項2に記載の刃物類判別装置。
【請求項6】
前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルならびに前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルが、それぞれ、前記ゾーン内で開口面ができるだけ広くなるように巻かれている、請求項2に記載の刃物類判別装置。
【請求項7】
前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルに同時に互いに異なる周波数の信号が与えられる、請求項1ないし6のいずれかに記載の刃物類判別装置。
【請求項8】
前記制御装置が、前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号を教師データとしてあらかじめ機械学習させた機械学習モデルに、新たに取得した前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号を入力することで、前記人が磁性金属製の刃物類を所持しているか否かを判別する、請求項1ないし6のいずれかに記載の刃物類判別装置。
【請求項9】
前記制御装置が、前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号を教師データとしてあらかじめ機械学習させた機械学習モデルに、新たに取得した前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号を入力することで、前記人が磁性金属製の刃物類を所持しているか否かを判別する、請求項7に記載の刃物類判別装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、刃物類判別装置に関し、特に、人が磁性金属製の刃物類を所持しているか否かを判別する装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
空港の保安検査場には、人が刃物など凶器となり得る金属物を所持していないかを検査するために、人が歩いてそのまま通過することのできるウォークスルー型の金属探知ゲート(金属探知機)が設置されている。一般に、磁場の中を通過する磁性金属は金属物自体が磁化することにより磁束が強まる特性を持ち、非磁性金属は金属物に渦電流が発生してその2次磁場により磁束が弱まる特性を持つ。金属探知機はこのような特性を利用して金属物を検知する。具体的には、金属探知ゲートは、ゲートの左右一方に交流磁場を発生する送信コイルを、他方に当該交流磁場の磁束変化を検出する受信コイルを配置しその間に人が通行できる通路を設け、金属物を所持する人が当該通路を通過するとその金属物に反応するといった仕組みである。
【0003】
金属物の有無の検知だけでなく概略形状や磁場内での位置を特定するには複数の送信コイルおよび受信コイルを用いて複数方向、好ましくは直交3軸の磁束変化を検出する必要があるが、金属探知ゲートは人の通行経路を設ける都合上、送信コイルおよび受信コイルをゲートの左右に配置する必要がある。このため、従来の金属探知ゲートでは、異なる指向性を持つ送信コイルおよび受信コイルを縦あるいは横に複数並べることでこの問題に対処している(例えば、特許文献1、2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2009-534644号公報
特表2022-509370号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
金属探知機が反応する金属物には、刃物類以外に、スマートフォンのように磁性金属と非磁性金属の混合物やベルトのような磁性金属製の安全物もある。すなわち、従来の金属探知機では凶器になり得る磁性金属製の刃物類とそれ以外の安全物とを区別することが難しい。このため、保安検査では、ベルトなどの磁性金属製の所持品をすべて外してから金属探知ゲートを通過する必要があり、検査に時間がかかるという問題がある。そのため、金属探知ゲートが設置されるのは空港の保安検査場やイベント会場の入り口などの高度な安全性が求められる場所に限られ、鉄道の駅や商業施設のように不特定多数の人が行き来するソフトターゲットには設置されていないのが現状である。
【0006】
金属探知機を利用すること以外に、ミリ波を対象の物体に照射してその反射波または透過波から所持品の画像を構築する技術もあるが、所持品の形状を正確に特定するには画像の解像度を上げる必要があり、それには多数のアンテナを並べる必要がある。このため、ミリ波を用いた検査装置は金属探知機と比べ高価となりコスト面で問題がある。
【0007】
上記問題に鑑み、本発明は、ウォークスルー型の金属探知ゲートとして使用可能で、磁性金属製の刃物類を判別することができる刃物類判別装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一局面に従うと、パネル状の筐体を有し、パネル面の法線方向、上下方向および左右方向にそれぞれ磁場指向性を持ち、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された第1の送信コイル、第2の送信コイルおよび第3の送信コイルを内蔵する送信パネルと、パネル状の筐体を有し、前記第1の送信コイル、前記第2の送信コイルおよび前記第3の送信コイルから発生する交流磁場の磁束変化を検出し、かつ、パネル面から見て開口面を互いに重ねて配置された第1の受信コイル、第2の受信コイルおよび第3の受信コイルを内蔵する受信パネルと、前記送信パネルのパネル面と前記受信パネルのパネル面とが向かい合う空間を人が通過するときの前記第1の受信コイル、前記第2の受信コイルおよび前記第3の受信コイルの各信号に基づいて前記人が磁性金属製の刃物類を所持しているか否かを判別する制御装置と、を備えた刃物類判別装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、送信パネルと受信パネルとを向かい合わせてその間を人が歩いてそのまま通過することができるウォークスルー型の金属探知ゲートとして使用可能な刃物類判別装置が実現される。また、単一磁場ではなく直交3軸の交流磁場の磁束変化を検出することで、送信パネルと受信パネルとが向かい合った空間を通過する人が所持する金属物の概略形状や磁性の有無を特定することができ、当該人が磁性金属製の刃物類を所持していることを判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る刃物類判別装置の概略図である。
送信パネルに内蔵された送信コイルの形状および配置の例を説明する図である。
受信パネルに内蔵された受信コイルの形状および配置の例を説明する図である。
一例に係る受信回路の回路構成図である。
磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTaおよび受信コイルRaによる金属物検知を表す図である。
非磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTaおよび受信コイルRaによる金属物検知を表す図である。
磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTbおよび受信コイルRbによる金属物検知を表す図である。
非磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTbおよび受信コイルRbによる金属物検知を表す図である。
磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTcおよび受信コイルRcによる金属物検知を表す図である。
非磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの送信コイルTcおよび受信コイルRcによる金属物検知を表す図である。
磁性金属板および非磁性金属板が平面部を進行方向に向けた状態で検査空間を通過するときの各コイルによる金属物検知の信号波形の特徴をまとめた表である。
磁性金属板および非磁性金属板が平面部をパネル面に向けた状態で検査空間を通過するときの各コイルによる金属物検知の信号波形の特徴をまとめた表である。
磁性金属板および非磁性金属板が平面部を床面に向けた状態で検査空間を通過するときの各コイルによる金属物検知の信号波形の特徴をまとめた表である。
ステンレス製包丁、スマートフォンおよびスチール製飲料缶が検査空間をある高さで通過するときのその高さに対応するゾーンの受信コイルの各信号波形の例を示す図である。
刃物類判別のためのCNNモデルの例の概要図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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