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公開番号
2025111005
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2024005129
出願日
2024-01-17
発明の名称
建築物内圧制御システム及び建築物内圧制御方法
出願人
清水建設株式会社
,
国立大学法人京都大学
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
E04H
9/14 20060101AFI20250723BHJP(建築物)
要約
【課題】建築物の外装材に開口部を設けずに、建築物の施工後であっても、外装材に対する風圧力の低減を簡易かつ安定的に行うことができる建築物内圧制御システム及び建築物内圧制御方法を提供する。
【解決手段】内部階段エリアの1階以外の所望階及び1階の開口部に設けられ移動可能あるいは常設された複数の送風ファンF10~F8,F1と、1階フロアの出入開口部に設けられ移動可能あるいは常設された1階フロア送風ファンF0と、風速と、送風ファンF10~F8,F1及び1階フロア送風ファンF0の送風量及び送風方向との関係を記憶した送風量関係テーブルTとをもとに送風ファンF10~F8,F1及び1階フロア送風ファンF0の送風量及び送風方向を駆動制御して高層建築物の所望階の内圧を制御する制御部Cと、を備える。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
高層建築物の各階のフロアとの通気が可能な内部階段エリアを有するとともに、各フロア内の各室が該フロアに対して通気可能である高層建築物における外装材に対する風圧力を低減する建築物内圧制御システムであって、
前記内部階段エリアの1階以外の所望階及び1階の開口部に設けられ移動可能あるいは常設された複数の送風ファンと、
1階フロアの出入開口部に設けられ移動可能あるいは常設された1階フロア送風ファンと、
風速と、前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向との関係を記憶した送風量関係テーブルを有し、予測される風速と前記送風量関係テーブルとをもとに前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向を駆動制御して前記高層建築物の前記所望階の内圧を制御して前記外装材に対する風圧力を低減する制御部と、
を備えたことを特徴とする建築物内圧制御システム。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記制御部は、風速及び風向と、前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向との関係を記憶した送風量関係テーブルを有し、予測される風速及び風向と前記送風量関係テーブルとをもとに前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向を駆動制御して前記高層建築物の前記所望階の内圧を制御して前記外装材に対する風圧力を低減することを特徴とする請求項1に記載の建築物内圧制御システム。
【請求項3】
1階の開口部に設けた前記送風ファンと前記1階フロア送風ファンの各送風量は、高層階の前記送風ファンの送風量の合計送風量であることを特徴とする請求項1に記載の建築物内圧制御システム。
【請求項4】
前記制御部は、負の風圧力を低減する場合、前記所望階の前記送風ファンの送風方向を前記内部階段エリアに向け、1階の前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンを介して前記高層建築物の外部に排気し、正の風圧力を低減する場合、前記所望階の前記送風ファンの送風方向を前記内部階段エリアから各所望階のフロアに向け、1階の前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンを介して前記高層建築物の外部から吸気することを特徴とする請求項1に記載の建築物内圧制御システム。
【請求項5】
前記開口部及び前記出入開口部をそれぞれ開閉可能な開閉扉を設け、
前記送風ファンが設けられた開口部及び前記1階フロア送風ファンが設けられた出入開口部の開閉扉は開にされ、その他の開口部の開閉扉は閉にされることを特徴とする請求項1に記載の建築物内圧制御システム。
【請求項6】
少なくとも前記風速は、気象サーバから取得した気象情報をもとに予測されることを特徴とする請求項1~5のいずれか一つに記載の建築物内圧制御システム。
【請求項7】
高層建築物の各階のフロアとの通気が可能な内部階段エリアを有するとともに、各フロア内の各室が該フロアに対して通気可能である高層建築物における外装材に対する風圧力を低減する建築物内圧制御方法であって、
前記内部階段エリアの1階以外の所望階及び1階の開口部に設けられ移動可能あるいは常設された複数の送風ファンと、
1階フロアの出入開口部に設けられ移動可能あるいは常設された1階フロア送風ファンと、
を備え、
制御部が、風速と、前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向との関係を記憶した送風量関係テーブルを有し、予測される風速と前記送風量関係テーブルとをもとに前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向を駆動制御して前記高層建築物の前記所望階の内圧を制御して前記外装材に対する風圧力を低減することを特徴とする建築物内圧制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建築物の外装材に開口部を設けずに、建築物の施工後であっても、外装材に対する風圧力の低減を簡易かつ安定的に行うことができる建築物内圧制御システム及び建築物内圧制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
高層建築物では外装材に大きな風圧力が作用する。このため、高層建築物では、ピーク風圧力に対する風荷重を考慮した耐風設計が行われている。具体的には、風洞実験等によって規定される風荷重に対して、適切な外装材の強度を設定し、それを満足する外装材の板厚や仕様などを選定する。あるいは、建築物の形状を変更し、ピーク風圧力を低減させるようにしている。
【0003】
上記の規定される風荷重に対して外装材を選定する手法では、特に超高層建築において風荷重が非常に大きくなり、それに伴い必要な外装材の板厚が大きくなり、外装材のコスト増大に繋がる。一方、上記の建物形状の変更を行う手法では、建物形状が風圧力以外の要素(デザインや使用性、容積率など)によって決まることが一般的であり、風圧力低減のために形状を変更することが困難であることが多い。
【0004】
ここで、外装材に作用する風圧力は、基本的には関係法規に基づいて所与のものとして設計により対処されている。特に大きな風圧力が作用することが予測される場合には、上述したように建築物の形状を工夫することで風圧力を低減することが検討される。そして、風圧力を減じることができない風圧力に対しては、上述したように、特に強度の高い外装材を用いることで対処される。風圧力は、単位面積あたりの壁面に作用する風による圧力であり、風圧力を外装材の壁面全体に足し合わせると、外装材の風荷重となる。
【0005】
なお、風圧力の大きさは建築物を外側から押す圧力(外圧)と内側から押す圧力(内圧)との差であることから、内圧を制御する(上げるあるいは下げる)ことで、風圧力を制御しようとするものが非特許文献1,2に開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
松井ら,建築物の外装材被害低減のための室内圧制御法に関する研究, 科研費報告書,2012
金ら,翼型断面を有する鉄骨ハウスの内圧制御による風荷重低減効果,農業施設,2019
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、風荷重に対して外装材を選定する手法及び建物形状の変更を行う手法のいずれの手法も設計段階(施工前)に対策を行う必要があり、施工後の変更は困難、もしくは非常に高い費用が必要である。したがって、今後、地球温暖化などにより風速の増加が生じた場合には、大きな費用をかけて外装材の変更を行う必要がある。この外装材の変更が行われない場合、外装材破壊のリスクを許容して既存外装材を使用することになる。
【0008】
ここで、上記非特許文献1,2の方法はいずれも、建築物外皮に存在する開口部を開放・閉鎖することで内圧を制御しようとするものであり、大きな費用をかけずに外装材に対する風荷重を低減することが可能である。しかし、これらの方法では、内圧の変化量が開放された開口部に作用して時々刻々に変化する外圧に依存するために、目標の内圧の変化量を精度よく制御することが困難であるという問題点がある。また、既存の建築物に対しては、適切な位置に開口部が存在しない場合にはそもそも制御ができないという問題点がある。さらに、新築の建築物に対しては、内圧制御のためだけに開口部を設ける必要があるため建築物の設計上の制約が生じるという問題点がある。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、建築物の外装材に開口部を設けずに、建築物の施工後であっても、外装材に対する風圧力の低減を簡易かつ安定的に行うことができる建築物内圧制御システム及び建築物内圧制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる建築物内圧制御システムは、高層建築物の各階のフロアとの通気が可能な内部階段エリアを有するとともに、各フロア内の各室が該フロアに対して通気可能である高層建築物における外装材に対する風圧力を低減する建築物内圧制御システムであって、前記内部階段エリアの1階以外の所望階及び1階の開口部に設けられ移動可能あるいは常設された複数の送風ファンと、1階フロアの出入開口部に設けられ移動可能あるいは常設された1階フロア送風ファンと、風速と、前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向との関係を記憶した送風量関係テーブルを有し、予測される風速と前記送風量関係テーブルとをもとに前記送風ファン及び前記1階フロア送風ファンの送風量及び送風方向を駆動制御して前記高層建築物の前記所望階の内圧を制御して前記外装材に対する風圧力を低減する制御部と、を備えたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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