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公開番号
2025114083
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-05
出願番号
2024008524
出願日
2024-01-24
発明の名称
蛍光体粉末の製造方法、及び発光装置
出願人
デンカ株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C09K
11/64 20060101AFI20250729BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約
【課題】粒子径が小さくても粒子の凝集を抑制することが可能であり、劣化し難く高い信頼性を有する蛍光体粉末の製造方法を提供すること。
【解決手段】
一般式(Ca
1-x-y
Sr
x
Eu
y
)AlSiN
3
で示され、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0である蛍光体粒子を含む蛍光体粉末の製造方法であって、原料粉末を混合して混合粉末を得る混合工程と、混合粉末を焼成して焼成物を得る焼成工程と、焼成物を酸濃度が0.500mol/L未満の酸溶液中で加熱処理する酸処理工程と、を有し、蛍光体粉末の分散液の超音波ホモジナイズ処理を行った後に測定されるレーザー回折・散乱法による体積基準の粒子径の累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の50%に達したときの粒子径をDy50としたとき、Dy50が1.7μm未満である、蛍光体粉末の製造方法を提供する。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
一般式(Ca
1-x-y
Sr
x
Eu
y
)AlSiN
3
で示され、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0である蛍光体粒子を含む蛍光体粉末の製造方法であって、
原料粉末を混合して混合粉末を得る混合工程と、
前記混合粉末を焼成して焼成物を得る焼成工程と、
前記焼成物を酸濃度が0.500mol/L未満の酸溶液中で加熱処理する酸処理工程と、を有し、
前記蛍光体粉末の分散液の超音波ホモジナイズ処理を行った後に測定されるレーザー回折・散乱法による体積基準の粒子径の累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の50%に達したときの粒子径をDy50としたとき、
Dy50が1.7μm未満である、蛍光体粉末の製造方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
分散液の超音波ホモジナイズ処理を行わずに測定されるレーザー回折・散乱法による体積基準の粒子径の累積分布(2)において、小粒径からの積算値が全体の97%達したときの粒子径をDx97とし、
前記累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の97%に達したときの粒子径をDy97としたとき、
Dx97/Dy97が5.0以下である、請求項1に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項3】
分散液の超音波ホモジナイズ処理を行わずに測定されるレーザー回折・散乱法による体積基準の粒子径の累積分布(2)において、小粒径からの積算値が全体の90%に達したときの粒子径をDx90とし、
前記累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の90%に達したときの粒子径をDy90としたとき、
Dx90/Dy90が2.0以下である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項4】
前記累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の10%に達したときの粒子径をDy10としたとき、
Dy10が0.4μm以上である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項5】
前記酸処理工程における加熱処理によって得られる前記蛍光体粉末の酸素含有率をAとし、
当該蛍光体粉末を温度85℃、湿度85%の環境下で250時間保管した後の酸素含有率をBとしたとき、
B/Aが3.00以下である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項6】
前記酸溶液が塩酸を含む、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項7】
前記酸処理工程において、前記焼成物を前記酸溶液中で加熱処理するときの温度が25~90℃である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項8】
前記酸処理工程において、前記焼成物を前記酸溶液中で加熱処理するときの時間が5分間~10時間である、請求項1又は2に記載の蛍光体粉末の製造方法。
【請求項9】
一次光を発する発光素子と、前記一次光の一部を吸収して、前記一次光の波長よりも長い波長を有する二次光を発する波長変換体と、を備える発光装置であって、
前記波長変換体が、請求項1又は2に記載の製造方法により得られる蛍光体粉末を含む、発光装置。
【請求項10】
前記発光素子が、ミニLED及びマイクロLEDからなる群より選ばれる少なくとも一つを含む、請求項9に記載の発光装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蛍光体粉末の製造方法、及び発光装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
粒子径を小さくした蛍光体粒子は、高輝度・高精細な発光を実現するマイクロLEDディスプレイ等に用いられる色変換材料として利用されている。特許文献1には、蛍光体粉末を適切な条件で粉砕及びデカンテーションを行い、粒子径を小さくしつつ、粒子の凝集を抑制した蛍光体粒子が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2022/118600号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒子径の小さい蛍光体粉末が凝集すると、蛍光体粉末の分散性が低下して、蛍光体粉末を塗布した塗布面の均一性が低下することが懸念される。一方、蛍光体粉末の凝集を抑制できれば、蛍光体粉末の分散性が向上し、高い均一性での塗布が可能となる。
【0005】
粉体の凝集のしやすさ、すなわち粉体同士の付着のしやすさは、粉体にかかるファンデルワールス力等の凝集力と、重力等の分離力の相対比(≒ファンデルワールス力/重力)で表される相対付着力の大きさで表される。ここで、ファンデルワールス力は粒子径に比例し、重力は粒子径の3乗に比例することから、相対付着力は、粒子径の2乗に反比例する。したがって、一般的には、粒子径が小さくなるほど、相対付着力は大きくなり、粒子は凝集しやすくなる。また、蛍光体粉末は、種々の環境下においても性能が劣化しないことが求められる。
【0006】
本開示は、粒子径が小さくても粒子の凝集を抑制することが可能であり、劣化し難く高い信頼性を有する蛍光体粉末の製造方法を提供する。また、粒子径が小さくても粒子の凝集を抑制することが可能となり、劣化し難く高い信頼性を有する蛍光体粉末を備えた発光装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一側面は、以下の蛍光体粉末の製造方法を提供する。
【0008】
[1]一般式(Ca
1-x-y
Sr
x
Eu
y
)AlSiN
3
で示され、0≦x<1、0<y<1、1-x-y>0である蛍光体粒子を含む蛍光体粉末の製造方法であって、原料粉末を混合して混合粉末を得る混合工程と、前記混合粉末を焼成して焼成物を得る焼成工程と、
前記焼成物を酸濃度が0.500mol/L未満の酸溶液中で加熱処理する酸処理工程と、を有し、前記蛍光体粉末の分散液の超音波ホモジナイズ処理を行った後に測定されるレーザー回折・散乱法による体積基準の粒子径の累積分布(1)において、小粒径からの積算値が全体の50%に達したときの粒子径をDy50としたとき、Dy50が1.7μm未満である、蛍光体粉末の製造方法。
【0009】
上記[1]の蛍光体粉末の製造方法は、酸処理工程において酸濃度が0.500mol/L未満の酸溶液中で焼成物を加熱処理する。酸処理工程を行うことで、蛍光体粉末の表面に酸化膜を形成し、高温高湿下における蛍光体粉末の劣化を抑制して信頼性を向上することができる。さらに、酸処理工程において酸濃度が0.500mol/L未満の薄い酸溶液を用いることで、粒子表面に酸化膜を形成しつつ、蛍光体の結晶の加水分解を抑制することができる。これにより、凝集の原因となる超微粉の発生が十分に抑制された蛍光体粉末を得ることができる。上記製造方法で得られた蛍光体粉末は、超微粉が少ないため、凝集を抑制することができる。また、Dy50が1.7μm未満であることで、粒子径を小さくすることができる。
【0010】
上記[1]の蛍光体粉末の製造方法は、以下の[2]~[8]であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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