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公開番号2025114134
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008623
出願日2024-01-24
発明の名称マスキング部材、及びコート層の形成方法
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61M 25/10 20130101AFI20250729BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】電子線照射によってバルーンのマスキングされた非コート領域に電子線の影響が過剰に及ぶことを抑制できるマスキング部材と、マスキング部材を用いたコート層の形成方法を提供する。
【解決手段】マスキング部材100は、電子線照射によって硬化されるコート剤210を塗布する際にバルーン20の所定位置をマスキングするために用いられるマスキング部材であって、バルーンの延在方向に沿って所定の長さで連続的に延在する内腔115を備え、肉厚が50μm以上である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電子線照射によって硬化されるコート剤を塗布する際にバルーンの所定位置をマスキングするために用いられるマスキング部材であって、
前記バルーンの延在方向に沿って所定の長さで連続的に延在する内腔を備え、
肉厚が50μm以上である、マスキング部材。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
密度が0.90g/cm

以上1.39g/cm

以下の樹脂材料、又は密度が7.75g/cm

以上21.45g/cm

以下の金属材料からなる、請求項1に記載のマスキング部材。
【請求項3】
前記樹脂材料は、芳香族樹脂からなる、請求項2に記載のマスキング部材。
【請求項4】
前記樹脂材料は、ポリスチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレートのいずれかであり、
前記金属材料は、鉛、ステンレス、鉄、白金、金のいずれかである、請求項2又は請求項3に記載のマスキング部材。
【請求項5】
前記肉厚が350μm以下である、請求項1に記載のマスキング部材。
【請求項6】
0.7mm以上6.0mm以下の内径と、
0.8mm以上6.7mm以下の外径と、
5.0mm以上50mm以下の前記バルーンの延在方向に沿う長さと、を備える円筒形状に構成されている、請求項1に記載のマスキング部材。
【請求項7】
前記バルーンの延在方向に沿う長さが、前記バルーンのストレート部の長さ以下である、請求項6に記載のマスキング部材。
【請求項8】
請求項1に記載のマスキング部材を用いて、バルーンカテーテルの所定位置にコート層を形成するためのコート層の形成方法であって、
前記バルーンカテーテルのバルーンの少なくとも一部に前記マスキング部材を固定し、前記バルーンの少なくとも一部をマスキングし、
前記バルーンカテーテルの所定位置を前記コート剤で覆い、
前記バルーンに前記マスキング部材を固定した状態で、前記コート剤で覆われた前記バルーンカテーテルの所定位置に電子線を照射する、コート層の形成方法。
【請求項9】
前記マスキング部材は、前記バルーンのストレート部を少なくとも覆った状態で前記バルーンに固定される、請求項8に記載のコート層の形成方法。
【請求項10】
前記バルーンが収縮した状態で前記バルーンの外周に前記マスキング部材を配置し、
前記バルーンを最大拡張径よりも小さい径まで拡張変形させることにより前記バルーンに前記マスキング部材を固定し、
電子線を照射後、前記バルーンを収縮させて前記バルーンを前記マスキング部材から取り外す、請求項8又は請求項9に記載のコート層の形成方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、マスキング部材、及びコート層の形成方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
バルーンカテーテルを患者の身体内で円滑に移動可能にするためにバルーンカテーテルの表面にコート剤(例えば、潤滑コート層を形成する親水性高分子を含むコート液)を塗布し、バルーンカテーテルの表面にコート層を形成することがある。
【0003】
バルーンカテーテルに塗布したコート剤を硬化させる方法には様々な方法が存在するが、コート剤の硬化に要する時間の短縮化を図ることができる電子線照射による硬化方法を用いることがある。
【0004】
バルーンカテーテルに形成されるコート層は、病変部へのバルーンの到達性や通過性を向上させるために耐久性に優れたコート性能を発揮することが求められる。ただし、例えばバルーン長が比較的短い製品等は、狭窄部等の病変部を拡張する際にバルーンがスリップしてしまうと病変部を効果的に拡張することが難しくなってしまう。そのため、このようなバルーンカテーテルのバルーン部にコート剤を塗布する際にはバルーンにマスキング部材を配置し、バルーンの所定位置にコート層が形成されていない非コート領域を設けることがある。
【0005】
例えば特許文献1には、ガイドワイヤ等の医療器具に所定のパターンの表面潤滑層(コート層)を形成させるために医療器具の所定部位を覆うように配置されるマスキング部材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2017/18360号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
バルーンにコート層を形成するために使用されるマスキング部材の選定時の検討事項の一つとして電子線の透過性が挙げられる。例えば、前述したようにマスキング部材を使用してコート層を形成する場合、バルーンにマスキング部材を固定し、コート剤が塗布されない非コート領域を設定する。そして、バルーンにマスキング部材を固定した状態でバルーンを含むバルーンカテーテルのコート対象領域にディッピング等によってコート剤を塗布する。コート剤を塗布した後、マスキング部材をバルーンの非コート領域に固定した状態でバルーンカテーテルに対してコート剤を硬化させるための電子線を照射する。この際、電子線がマスキング部材を過大に透過してバルーンの非コート領域に到達してしまうと、電子線により、酸化反応や分子鎖切断が生じ、バルーンを構成する樹脂が劣化し、バルーンの膨らみ方が変化したり、耐圧性能が低下したりするという製品不良が発生してしまう可能性がある。
【0008】
本発明の発明者等は、上記のような課題を解決するにあたり、電子線照射によってバルーンのマスキングされた非コート領域に電子線の影響が過剰に及ぶことを抑制できるマスキング部材と、当該マスキング部材を用いたコート層の形成方法を発明するに至った。
【0009】
本発明は、電子線照射によってバルーンのマスキングされた非コート領域に電子線の影響が過剰に及ぶことを抑制できるマスキング部材と、マスキング部材を用いたコート層の形成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記(1)~(10)のいずれか1つの手段によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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