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公開番号
2025114986
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024009263
出願日
2024-01-25
発明の名称
複合粉末の製造方法及び生分解性樹脂組成物の製造方法
出願人
福助工業株式会社
,
国立大学法人群馬大学
代理人
弁理士法人OHSHIMA&ASSOCIATES
主分類
C08J
3/20 20060101AFI20250730BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】凝集物の発生を抑制可能な、生分解性樹脂と有機粉末との複合粉末の製造方法を提供するとともに、有機粉末が良好に分散した生分解性樹脂組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】生分解性樹脂と、天然由来の有機粉末とを、回転羽根を有する高速混合機内に入れて高速混合することで複合粉末を得る複合化工程を有する複合粉末の製造方法であって、以下の(A)~(C)を全て充足するようにして前記複合化工程を実行する。(A)前記高速混合機へ投入する前記有機粉末の割合は、前記生分解性樹脂100質量部に対し、65質量部以上900質量部以下。(B)前記回転羽根の平均周速は8m/秒~20m/秒で、混合時間が7分以上60分以下。(C)前記生分解性樹脂の融点T℃は、50℃以上140℃以下であり、前記高速混合機の機内温度は、高速混合開始時が(T-20)℃未満であり、高速混合終了時が(T+15)℃以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
生分解性樹脂と、天然由来の有機粉末とを、回転羽根を有する高速混合機内に入れて高速混合することで複合粉末を得る複合化工程を有し、
以下の(A)~(C)の全ての条件を充足するようにして前記複合化工程を実行する複合粉末の製造方法。
(A)前記高速混合機へ投入する前記生分解性樹脂及び前記有機粉末の割合は、前記生分解性樹脂100質量部に対し、前記有機粉末65質量部以上900質量部以下である。
(B)前記回転羽根の平均周速は8m/秒~20m/秒で、混合時間が7分以上60分以下である。
(C)前記生分解性樹脂の融点T℃は、50℃以上140℃以下であり、前記高速混合機の機内温度は、高速混合開始時の温度が(T-20)℃以下であり、そこから昇温して高速混合終了時の温度が(T+15)℃以上である。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
前記複合化工程において、前記回転羽根の回転による摩擦熱により前記機内温度を昇温する請求項1に記載の複合粉末の製造方法。
【請求項3】
前記有機粉末の平均粒子径が10μm~50μmである請求項1に記載の複合粉末の製造方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の製造方法により得られた複合粉末と、生分解性樹脂とを混錬する混錬工程を有する生分解性樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の製造方法により得られた生分解性樹脂組成物をブロー比が3.0~5.0の範囲でインフレーション成形する成形工程を有する生分解性樹脂フィルムの製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の製造方法により得られた生分解性樹脂フィルムからなる筒状体を、前記筒状体の幅方向にヒートシールして切断する製袋工程を有する生分解性樹脂袋の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セルロース粉末等の有機粉末と生分解性樹脂とを複合化した複合粉末の製造方法及びその製造方法で得られた複合粉末を用いた生分解性樹脂組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
現在、包装用袋体等の包装材としては、ポリエチレンなどのポリオレフィン製のものが多用されている。しかし、ポリオレフィン製の包装用袋体は、自然環境下で分解せずに残存して環境負荷になるという問題が生じていた。この問題を解決するため、生分解性を備えた樹脂の開発が進んでいる。ここで、生分解性とは微生物の作用により自然環境下にて最終的に水と二酸化炭素とに分解する性質を意味する。
【0003】
具体的には、生分解性を備えた樹脂として、特許文献1に示すように、ポリエステル系生分解性樹脂が知られている。その中でも、脂肪族ポリエステルは、成形性及び生分解性をバランスよく備えた樹脂として知られている。脂肪族ポリエステルとしては、脂肪族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを重縮合して得られる、ポリブチレンサクシネート(以下、「PBS」と称する場合がある)や、ポリブチレンサクシネートアジペート(以下、「PBSA」と称する場合がある)等のほか、ε-カプロラクトンを開環重合して得られるポリカプロラクトン等が知られている。その他のポリエステル系生分解性樹脂としては、ポリブチレンアジペートテレフタレート(以下、「PBAT」と称する場合がある)などに代表される、脂肪族ジカルボン酸と芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとを重縮合した脂肪族芳香族ポリエステルが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-15741号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、廃棄されたプラスチック製品の海洋汚染が問題となっている。したがって、プラスチック製品には、土中における生分解性に加えて、海水中における生分解性(海洋生分解性)備えることが要望されている。しかしながら、上記脂肪族ポリエステルや脂肪族芳香族ポリエステルからなるプラスチック製品は、十分な海洋生分解性を備えていないのが現状であった。
【0006】
上記問題を解決するため、樹脂組成物中に生分解性を有するフィラーを配合することで樹脂組成物中の生分解性樹脂の割合を低下させ、樹脂組成物として生分解性を高めることが考えられる。たとえば、フィラーとして、セルロース等の生分解性を有する有機粉末を使用すれば、有機粉末自身が生分解することと相俟って、樹脂組成物全体の生分解性の向上が期待できる。しかしながら、セルロース粉末等の有機粉末は、樹脂に対する分散性が低く、単に両者をニーダー等の混錬機で混錬しただけでは凝集物が生じるという問題があった。特に、インフレーション成形によって樹脂組成物をフィルム状に成形する際に、樹脂組成物中に凝集物が存在するとフィルムが破れて製膜できない、あるいは、機械特性が低下するといった問題があった。
【0007】
なお、樹脂組成物中の凝集物は押出機内にフィルターを介在させて除去することも考えられるが、凝集物の含有量が多いとフィルターに凝集物が集積することで圧力が上昇し、フィルターに集積した凝集物が焼き付いて押し出された樹脂組成物が着色したり、短時間のうちに目詰まりを生じるといった問題があった。
【0008】
そこで、本発明においては、凝集物の発生を抑制可能な、生分解性樹脂と有機粉末との複合粉末の製造方法を提供するとともに、生分解性樹脂中に有機粉末が良好に分散した生分解性樹脂組成物の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の一態様としての複合粉末の製造方法は、
生分解性樹脂と、天然由来の有機粉末とを、回転羽根を有する高速混合機内に入れて高速混合することで複合粉末を得る複合化工程を有し、
以下の(A)~(C)の全ての条件を充足するようにして前記複合化工程を実行する。
(A)前記高速混合機へ投入する前記生分解性樹脂及び前記有機粉末の割合は、前記生分解性樹脂100質量部に対し、前記有機粉末65質量部以上900質量部以下である。
(B)前記回転羽根の平均周速は8m/秒~20m/秒で、混合時間が7分以上60分以下である。
(C)前記生分解性樹脂の融点T℃は、50℃以上140℃以下であり、前記高速混合機の機内温度は、高速混合開始時の温度が(T-20)℃以下であり、そこから昇温して高速混合終了時の温度が(T+15)℃以上である。
【0010】
前記複合化工程において、前記回転羽根の回転による摩擦熱により前記機内温度を昇温するようにしてもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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