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公開番号
2025115365
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024217230
出願日
2024-12-12
発明の名称
アルミニウム電析方法
出願人
株式会社豊田中央研究所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C25C
3/06 20060101AFI20250730BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約
【課題】電解液となる溶融塩の蒸発を抑制しつつ、アルミニウムを効率的に電析させられる方法を提供する。
【解決手段】本発明は、塩化アルミニウムを含む溶融塩(m)中で、陰極側の被析出体(e
1
)と陽極側のアルミニウム基体(e
2
)との間で通電して、その被析出体にアルミニウムを析出させる電析工程を備える。電析工程は、溶融塩と二相分離する液層(a)で溶融塩の上面を被覆してなされる。液層は、例えば、電析温度より低融点、高沸点および高引火点であり、炭化水素などのように無極性な物質からなる。その具体例として、飽和炭化水素の一種であるスクアラン(C
30
H
62
)やパラフィンがある。電析工程は、被析出体の表面にアルミニウムめっき層を形成するめっき工程でも、スクラップ材や再生材からアルミニウムを抽出する精製工程でもよい。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
塩化アルミニウムを含む溶融塩中で、陰極側の被析出体と陽極側のアルミニウム基体との間で通電して、該被析出体にアルミニウムを析出させる電析工程を備え、
該電析工程は、該溶融塩と二相分離する液層で該溶融塩の上面を被覆してなされるアルミニウム電析方法。
続きを表示(約 580 文字)
【請求項2】
前記液層は、前記電析工程を実施する設定温度よりも、低融点、高沸点および高引火点であり、ほぼ無極性な物質からなる請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項3】
前記液層は、飽和炭化水素からなる請求項1または2に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項4】
前記飽和炭化水素は、スクアラン(C
30
H
62
)またはパラフィンである請求項3に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項5】
前記アルミニウム基体は、スクラップ材または再生材である請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項6】
前記電析工程は、前記溶融塩を100~200℃にしてなされる請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項7】
前記溶融塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウムおよび塩化アルミニウムを用いて調製される請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項8】
前記電析工程は、前記被析出体の表面にアルミニウムめっき層を形成するめっき工程である請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
【請求項9】
前記電析工程は、前記アルミニウム基体からアルミニウムを抽出する精製工程である請求項1に記載のアルミニウム電析方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム電析方法等に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ニッケルめっき、亜鉛めっき、錫めっき、銅めっきなどが鉄鋼部材の防食等を図るためになされる。このようなめっきは、金属資源の供給不安、めっき浴の廃棄時の環境負荷等を伴う。
【0003】
そのような金属めっきに替えて、アルミニウムめっきが注目されている。アルミニウム源は豊富に存在し、アルミニウムめっきはシアン化合物等の有害物質を用いず行える。またアルミニウムめっきには、陽極酸化処理をさらに施すこともできる。
【0004】
但し、Alは標準電極電位(-1.67V)が水素発生電位より小さく、Zn、Ni、Sn、Cu等よりも遙かに卑な金属である。つまり、Alの還元析出電位は、水の電位窓よりも顕著に卑である。このためアルミニウムめっきには、非水溶媒(溶融塩、水よりも電位窓の広いイオン液体など)が用いられる。これらに関連した記載が、例えば下記の特許文献にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2012/043129
特開2023-19681
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
アルミニウムハロゲン化物(塩化アルミニウム等)と、金属ハロゲン化物(塩化ナトリウム、塩化カリウム等)とを混合して加熱溶解させた溶融塩が、安価なアルミニウムめっきの溶媒(電解液)として用いられる。特に、アルミニウムハロゲン化物を50mol%以上含む溶融塩を用いると、100~200℃程度の低温域でアルミニウムの電析が可能となる。もっとも、アルミニウムハロゲン化物(特に塩化アルミニウム)は蒸気圧が高く、蒸発し易い。作業環境中に放出された塩化アルミニウム等は、大気中の水分と反応して設備を腐食等させ得る。共晶組成付近に配合した混合塩を用いて溶融塩の温度を上述したような低温域にしても、塩化アルミニウムの蒸発量は多く、設備の腐食等が避けられない。
【0007】
このような塩化アルミニウムの蒸発(蒸気)に対する有意義な対策案は、上述した特許文献を含めて、これまでなされていない。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、塩化アルミニウム蒸気の放出を抑止しつつ、アルミニウムを効率的に析出させる電析方法等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者が鋭意研究した結果、溶融塩の表面上に安定的な液層を形成して、溶融塩の外界への蒸発を抑制することを着想し、これを具現化させた。この成果を発展させることにより、以降に述べる本発明が完成されるに至った。
【0010】
《アルミニウム電析方法》
本発明は、塩化アルミニウムを含む溶融塩中で、陰極側の被析出体と陽極側のアルミニウム基体との間で通電して、該被析出体にアルミニウムを析出させる電析工程を備え、該電析工程は、該溶融塩と二相分離する液層で該溶融塩の上面を被覆してなされるアルミニウム電析方法である。
(【0011】以降は省略されています)
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