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公開番号2025115425
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024009874
出願日2024-01-26
発明の名称合焦度取得方法、全焦点画像生成方法、および、コンピュータ読み取り可能なプログラム
出願人株式会社SCREENホールディングス
代理人弁理士法人松阪国際特許事務所,個人,個人,個人
主分類G02B 7/28 20210101AFI20250731BHJP(光学)
要約【課題】複数の対象画像の局所合焦度を好適に比較する。
【解決手段】複数の対象画像は、所定の局所領域における輝度が飽和状態である飽和画像群と、飽和画像群の撮像位置よりも合焦位置からのずれ距離が大きくなる側である光軸方向の一方側にて撮像された第1画像群と、飽和画像群の撮像位置よりも光軸方向の他方側にて撮像された第2画像群と、を含む。上記合焦度取得方法は、複数の対象画像のそれぞれについて、局所領域の輝度に基づいて当該局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を算出する工程(ステップS13)と、飽和画像群における局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程(ステップS14)と、第1画像群のうち、撮像位置が飽和画像群の撮像位置に最も近い1つの第1画像における局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程(ステップS15)と、を備える。これにより、複数の対象画像の局所合焦度を好適に比較することができる。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
合焦位置からのずれ距離が互いに異なる撮像対象物の複数の画像である複数の対象画像について、局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を取得する合焦度取得方法であって、
前記複数の対象画像は、
所定の局所領域における輝度が飽和状態である飽和画像群と、
前記飽和画像群の撮像位置よりも合焦位置からのずれ距離が大きくなる側である光軸方向の一方側にて撮像された第1画像群と、
前記飽和画像群の前記撮像位置よりも前記光軸方向の他方側にて撮像された第2画像群と、
を含み、
前記合焦度取得方法は、
a)前記複数の対象画像のそれぞれについて、前記局所領域の輝度に基づいて前記局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を算出する工程と、
b)前記飽和画像群における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、
c)前記第1画像群のうち、撮像位置が前記飽和画像群の前記撮像位置に最も近い1つの第1画像における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、
を備える合焦度取得方法。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1に記載の合焦度取得方法であって、
前記c)工程において、前記第1画像群のうち、撮像位置が前記1つの第1画像に次いで前記飽和画像群の前記撮像位置に近いもう1つの第1画像の局所合焦度も補正されて減少し、
前記もう1つの第1画像における局所合焦度の減少度は、前記1つの第1画像における局所合焦度の減少度よりも小さい合焦度取得方法。
【請求項3】
請求項1に記載の合焦度取得方法であって、
前記第2画像群のうち、撮像位置が前記飽和画像群の前記撮像位置に最も近い1つの第2画像の局所合焦度を補正して減少させる工程をさらに備え、
前記1つの第2画像における局所合焦度の減少度は、前記1つの第1画像における局所合焦度の減少度よりも小さい合焦度取得方法。
【請求項4】
請求項3に記載の合焦度取得方法であって、
前記c)工程において、前記第1画像群のうち、撮像位置が前記1つの第1画像に次いで前記飽和画像群の前記撮像位置に近いもう1つの第1画像の局所合焦度も補正されて減少し、
前記もう1つの第1画像における局所合焦度の減少度は、前記1つの第1画像における局所合焦度の減少度よりも小さい合焦度取得方法。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1つに記載の合焦度取得方法であって、
前記複数の対象画像はそれぞれ、前記撮像対象物の透過画像である合焦度取得方法。
【請求項6】
合焦位置からのずれ距離が互いに異なる撮像対象物の複数の画像である複数の対象画像から全焦点画像を生成する全焦点画像生成方法であって、
d)各対象画像の全体に対応する複数の局所領域のそれぞれについて、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の合焦度取得方法によって前記複数の対象画像の局所合焦度を取得する工程と、
e)前記複数の局所領域のそれぞれについて、前記複数の対象画像の局所合焦度に基づいて輝度を決定して全焦点画像を生成する工程と、
を備える全焦点画像生成方法。
【請求項7】
合焦位置からのずれ距離が互いに異なる撮像対象物の複数の画像である複数の対象画像について、局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度の取得をコンピュータに実行させる、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
前記複数の対象画像は、
所定の局所領域における輝度が飽和状態である飽和画像群と、
前記飽和画像群の撮像位置よりも合焦位置からのずれ距離が大きくなる側である光軸方向の一方側にて撮像された第1画像群と、
前記飽和画像群の前記撮像位置よりも前記光軸方向の他方側にて撮像された第2画像群と、
を含み、
前記プログラムがコンピュータによって実行されることにより、
a)前記複数の対象画像のそれぞれについて、前記局所領域の輝度に基づいて前記局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を求める工程と、
b)前記飽和画像群における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、
c)前記第1画像群のうち、撮像位置が前記飽和画像群の前記撮像位置に最も近い1つの第1画像における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、
が行われるコンピュータ読み取り可能なプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、合焦位置からのずれ距離が互いに異なる撮像対象物の複数の画像である複数の対象画像について、局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を取得する技術に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、医学研究や生物学研究において、疾患メカニズムの解明や生体メカニズムの解明、薬剤作用機序解明等を目的として、培地内で培養された細胞等の生物試料を撮像した画像を観察および分析することが行われている。
【0003】
当該生物試料では、細胞等が培地内で三次元的に分布している場合があり、当該生物試料の全体に焦点が合った画像が得られない可能性がある。そこで、特許文献1では、光軸方向に沿って合焦位置を変更しつつ複数の画像を撮像し、各画像における輝度変化に基づいて各画像から合焦の程度が高い(すなわち、焦点が合っている)部分を抽出して合成することで、いわゆる全焦点画像(合焦点画像とも呼ばれる。)を生成する技術が提案されている。
【0004】
また、特許文献2および特許文献3では、ウェルプレートの各ウェル内にて培養中の細胞等に上方から照明光を照射し、各ウェルの底面から下方へと透過した光を撮像部にて受光することにより、当該細胞等を観察する技術が提案されている。特許文献3では、光軸方向に沿って合焦位置を変更しつつ当該撮像部によって複数の画像を撮像し、各画像の合焦の程度を示す合焦度を求め、当該合焦度に基づいて適切な撮像位置を特定する技術も提案されている。各画像の合焦度を求める際には、各画像上において複数の局所領域の局所合焦度が算出され、各局所領域の局所合焦度に基づいて画像の合焦度が算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-14974号公報
特開2017-5593号公報
特開2021-135389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献3では、各画像における画素の輝度に基づいて各局所領域の局所合焦度が求められる。しかしながら、合焦位置が異なる上記複数の画像のうち、光軸方向において細胞等による集光が行われる側で取得された画像であって、合焦の程度が低い(すなわち、焦点が合っていない)画像では、細胞等によって集光された光が白く広がり、画像の広範囲に亘って輝度が飽和状態となる場合がある。この場合、焦点が合っていない画像の方が、他の画像よりも局所領域の局所合焦度が高く評価される可能性がある。その結果、焦点が合っていない画像の合焦度が高く評価され、合焦位置が誤って特定されるおそれがある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、複数の対象画像の局所合焦度を好適に比較することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の態様1は、合焦位置からのずれ距離が互いに異なる撮像対象物の複数の画像である複数の対象画像について、局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を取得する合焦度取得方法である。前記複数の対象画像は、所定の局所領域における輝度が飽和状態である飽和画像群と、前記飽和画像群の撮像位置よりも合焦位置からのずれ距離が大きくなる側である光軸方向の一方側にて撮像された第1画像群と、前記飽和画像群の前記撮像位置よりも前記光軸方向の他方側にて撮像された第2画像群と、を含む。前記合焦度取得方法は、a)前記複数の対象画像のそれぞれについて、前記局所領域の輝度に基づいて前記局所領域の合焦の程度を示す局所合焦度を算出する工程と、b)前記飽和画像群における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、c)前記第1画像群のうち、撮像位置が前記飽和画像群の前記撮像位置に最も近い1つの第1画像における前記局所領域の局所合焦度を補正して減少させる工程と、を備える。
【0009】
本発明の態様2は、態様1の合焦度取得方法であって、前記c)工程において、前記第1画像群のうち、撮像位置が前記1つの第1画像に次いで前記飽和画像群の前記撮像位置に近いもう1つの第1画像の局所合焦度も補正されて減少する。前記もう1つの第1画像における局所合焦度の減少度は、前記1つの第1画像における局所合焦度の減少度よりも小さい。
【0010】
本発明の態様3は、態様1の合焦度取得方法であって、前記第2画像群のうち、撮像位置が前記飽和画像群の前記撮像位置に最も近い1つの第2画像の局所合焦度を補正して減少させる工程をさらに備える。前記1つの第2画像における局所合焦度の減少度は、前記1つの第1画像における局所合焦度の減少度よりも小さい。
(【0011】以降は省略されています)

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