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公開番号2025117768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012664
出願日2024-01-31
発明の名称光学素子
出願人大日本印刷株式会社
代理人個人,個人
主分類G02B 5/18 20060101AFI20250805BHJP(光学)
要約【課題】配向欠陥が抑制され、回折効率が向上し、空気雰囲気下での耐光性に優れた光学素子を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される重合性液晶化合物(A)(下記一般式(1-1)はその一例)を含む重合性液晶組成物の硬化膜であり、前記重合性液晶化合物由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転変化した液晶配向パターンを有する光学素子。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025117768000024.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">35</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">150</com:WidthMeasure> </com:Image>
(Z1、Z2はそれぞれ独立して、水素原子、-CN、-NCS、炭素数1~10のアルコキシ基、又は重合性基を表すが、Z1及びZ2の少なくとも1つが重合性基を表す。等々各符号は、明細書中に記載のとおり。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)で表される重合性液晶化合物(A)を含み、
更に下記一般式(2)で表される重合液晶化合物(B)を含んでいてもよい重合性液晶組成物の硬化膜である光学異方性層を備え、
前記重合性液晶組成物の硬化膜は、前記重合性液晶化合物由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転変化した液晶配向パターンを有する、光学素子。
TIFF
2025117768000023.tif
70
150
(一般式(1)及び(2)中、


、Z

、Z

、及びZ

はそれぞれ独立して、水素原子、-CN、-NCS、炭素数1~10のアルコキシ基、又は重合性基を表すが、Z

及びZ

の少なくとも1つが重合性基を表し、Z

及びZ

の少なくとも1つが重合性基を表す。

sp1
、R
sp2
、R
sp3
、及びR
sp4
はそれぞれ独立して、1個の-CH

-又は隣接していない2個以上の-CH

-が各々独立して-O-、-COO-、-OCO-、-OCO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、又は-CH=CH-に置き換えられても良い炭素原子数1~20のアルキレン基又は単結合を表す。


、L

、L

、L

、L

、L

、L

、及びL

はそれぞれ独立して、-O-、-S-、-OCH

-、-CH

O-、-CH

CH

-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-OCO-NH-、-NH-COO-、-NH-CO-NH-、-NH-O-、-O-NH-、-SCH

-、-CH

S-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-COO-CH

CH

-、-OCO-CH

CH

-、-CH

CH

-COO-、-CH

CH

-OCO-、-COO-CH

-、-OCO-CH

-、-CH

-COO-、-CH

-OCO-、-CH=CH-、又は、単結合を表す。
置換基Eはそれぞれ独立して、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数1~10のアルキルアミノ基、炭素原子数1~10のアルキルチオ基、炭素原子数1~10のアルカノイル基、炭素原子数1~10のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1~10のアルカノイルアミノ基、炭素原子数1~10のアルカノイルチオ基、炭素原子数2~10のアルキルオキシカルボニル基、炭素原子数2~10のアルキルアミノカルボニル基、炭素原子数2~10のアルキルチオカルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ基、スルホ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子又は重合性基を表す。ただし、置換基Eとして記載した上記基が-CH

-を有する場合、上記基に含まれる-CH

-の少なくとも1つを、-O-、-CO-、又は-CH=CH-に置き換えてなる基も置換基Eに含まれる。また、置換基Eとして記載した上記基が水素原子を有する場合、上記基に含まれる水素原子の少なくとも1つを、フッ素原子及び重合性基からなる群より選択される少なくとも1つに置き換えてなる基も置換基Eに含まれる。
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記光学異方性層は、波長200nm~500nmの吸収スペクトルにおいて、層厚1.00μm当たりの吸光度が1.0となる波長のうち最大波長が、350nm以下である、請求項1に記載の光学素子。
【請求項3】
前記光学異方性層は、波長200nm~500nmの吸収スペクトルにおいて、長波長側の吸収極大波長が270nm以上320nm以下である、請求項1又は2に記載の光学素子。
【請求項4】
前記一般式(1)で表される重合性液晶化合物(A)において、下記(i)~(iii)の少なくとも1つを満たす、請求項1又は2に記載の光学素子。
(i)mが1又は3で、少なくとも1つのk1が1であり、Eがメチル基、メトキシカルボニル基、又はエトキシカルボニル基である。
(ii)nが1、mが1、及び、n’が1であり、L

及びL

の少なくとも1つが-O-CO-O-、-COO-、-OCO-、-O-、又は、-S-である。
(iii)nが1、mが1、及び、n’が1であり、L

及びL

の少なくとも1つが-COO-CH

CH

-、-OCO-CH

CH

-、-CH

CH

-COO-、又は、-CH

CH

-OCO-である。
【請求項5】
前記光学異方性層は、波長550nmの光で計測した屈折率異方性Δnが0.16~0.24である、請求項1又は2に記載の光学素子。
【請求項6】
前記光学異方性層は、層厚が1.00μm以上である、請求項1又は2に記載の光学素子
【請求項7】
前記光学異方性層において、前記重合性液晶化合物が厚み方向にコレステリック配向している、請求項1又は2に記載の光学素子。
【請求項8】
凹凸構造を有する配向膜に、前記光学異方性層が積層されている、請求項1又は2に記載の光学素子。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光学素子に関するものである。
続きを表示(約 4,200 文字)【背景技術】
【0002】
多くの光学デバイスあるいはシステムにおいて、偏光が利用されており、偏光の反射、集光および発散などの制御を行うための光学素子の開発が進められている。
【0003】
特許文献1には、液晶化合物を含み光学的異方性を有する薄膜をパターニングすることによって形成された光学回折素子が開示されている。特許文献1に記載されているような面内で棒状液晶化合物の配向パターンを変化させて光を回折させる素子は、仮想現実(Augmented Reality:AR)映像投影装置などの光学部材としての適用が期待される。しかしながら、従来知られている液晶化合物を用いた配向パターンでは、回折角度が大きくなると回折効率が低下する、すなわち回折光の強度が弱くなるという問題がある。従って、大きな回折角度で、かつ、高い回折効率の回折光を得ることができる光学素子が求められている。
【0004】
特許文献2では、大きな回折角度で、従来よりも高い回折効率の回折光を得ることができる光学素子を提供することを課題として、第1の液晶化合物を含む組成物の硬化層からなる第1の光学異方性層を備え、上記第1の光学異方性層は、波長550nmの光で計測した屈折率異方性Δn550が0.24以上であり、上記第1の液晶化合物由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転変化した第1の液晶配向パターンを有し、第1の液晶配向パターンにおいて、上記光学軸の向きが面内で180°回転する長さΛを1周期とした場合の、1周期の長さΛが1.6μm以下である光学素子を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2017-522601号公報
国際公開2020/022496号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば、液晶の配向パターンにより、レンズとして機能するパターンピッチを調整して、回折角を制御できる。液晶の配向パターンのピッチが小さいほど大きな回折角が得られる。
しかしながら、狭いピッチ領域では、液晶配列の曲率が大きくなるため、液晶化合物の急な光軸変化により配向性が低下し、それに伴い配向欠陥が発生し、回折効率が低下するという課題がある。
また、特許文献2においては、第1の光学異方性層を形成する第1の液晶化合物として、特定のトラン(1,2-ジフェニルアセチレン)構造を含むトラン系液晶化合物を用いて、前記光学素子を達成している。しかしながら、トラン系液晶化合物は、三重結合の影響により、光による劣化、着色が問題となる。三重結合を含むトラン骨格は酸素存在下でトラン→ジケトン→カルボン酸のように酸化分解される懸念がある。光学素子にも実使用上、空気雰囲気下(酸素存在下)での耐光性が求められている。
【0007】
本開示は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配向欠陥が抑制され、回折効率が向上し、空気雰囲気下での耐光性に優れた光学素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の態様は、以下の[1]~[8]に関する。
[1] 下記一般式(1)で表される重合性液晶化合物(A)を含み、
更に下記一般式(2)で表される重合液晶化合物(B)を含んでいてもよい重合性液晶組成物の硬化膜である光学異方性層を備え、
前記重合性液晶組成物の硬化膜は、前記重合性液晶化合物由来の光学軸の向きが面内の少なくとも一方向に沿って連続的に回転変化した液晶配向パターンを有する、光学素子。
【0009】
TIFF
2025117768000001.tif
70
150
(一般式(1)及び(2)中、


、Z

、Z

、及びZ

はそれぞれ独立して、水素原子、-CN、-NCS、炭素数1~10のアルコキシ基、又は重合性基を表すが、Z

及びZ

の少なくとも1つが重合性基を表し、Z

及びZ

の少なくとも1つが重合性基を表す。

sp1
、R
sp2
、R
sp3
、及びR
sp4
はそれぞれ独立して、1個の-CH

-又は隣接していない2個以上の-CH

-が各々独立して-O-、-COO-、-OCO-、-OCO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、又は-CH=CH-に置き換えられても良い炭素原子数1~20のアルキレン基又は単結合を表す。


、L

、L

、L

、L

、L

、L

、及びL

はそれぞれ独立して、-O-、-S-、-OCH

-、-CH

O-、-CH

CH

-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-OCO-NH-、-NH-COO-、-NH-CO-NH-、-NH-O-、-O-NH-、-SCH

-、-CH

S-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-COO-CH

CH

-、-OCO-CH

CH

-、-CH

CH

-COO-、-CH

CH

-OCO-、-COO-CH

-、-OCO-CH

-、-CH

-COO-、-CH

-OCO-、-CH=CH-、又は、単結合を表す。
置換基Eはそれぞれ独立して、炭素原子数1~10のアルキル基、炭素原子数1~10のアルコキシ基、炭素原子数1~10のアルキルアミノ基、炭素原子数1~10のアルキルチオ基、炭素原子数1~10のアルカノイル基、炭素原子数1~10のアルカノイルオキシ基、炭素原子数1~10のアルカノイルアミノ基、炭素原子数1~10のアルカノイルチオ基、炭素原子数2~10のアルキルオキシカルボニル基、炭素原子数2~10のアルキルアミノカルボニル基、炭素原子数2~10のアルキルチオカルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、メルカプト基、カルボキシ基、スルホ基、アミド基、シアノ基、ニトロ基、ハロゲン原子又は重合性基を表す。ただし、置換基Eとして記載した上記基が-CH

-を有する場合、上記基に含まれる-CH

-の少なくとも1つを、-O-、-CO-、又は-CH=CH-に置き換えてなる基も置換基Eに含まれる。また、置換基Eとして記載した上記基が水素原子を有する場合、上記基に含まれる水素原子の少なくとも1つを、フッ素原子及び重合性基からなる群より選択される少なくとも1つに置き換えてなる基も置換基Eに含まれる。
k1、k2、k3、及びk4はそれぞれ独立して、0~4の整数を表す。
nは1又は2を表し、mは1又は3を表し、n’は0又は1を表し、n×2+m+n’×2=5を満たす。

【0010】
[2] 前記光学異方性層は、波長200nm~500nmの吸収スペクトルにおいて、層厚1.00μm当たりの吸光度が1.0となる波長のうち最大波長が、350nm以下である、前記[1]に記載の光学素子。
[3] 前記光学異方性層は、波長200nm~500nmの吸収スペクトルにおいて、長波長側の吸収極大波長が270nm以上320nm以下である、前記[1]又は[2]に記載の光学素子。
[4] 前記一般式(1)で表される重合性液晶化合物(A)において、下記(i)~(iii)の少なくとも1つを満たす、前記[1]~[3]のいずれか1項に記載の光学素子。
(i)mが1又は3で、少なくとも1つのk1が1であり、Eがメチル基、メトキシカルボニル基、又はエトキシカルボニル基である。
(ii)nが1、mが1、及び、n’が1であり、L

及びL

の少なくとも1つが-O-CO-O-、-COO-、-OCO-、-O-、又は、-S-である。
(iii)nが1、mが1、及び、n’が1であり、L

及びL

の少なくとも1つが-COO-CH

CH

-、-OCO-CH

CH

-、-CH

CH

-COO-、又は、-CH

CH

-OCO-である。
[5] 前記光学異方性層は、波長550nmの光で計測した屈折率異方性Δnが0.16~0.24である、前記[1]~[4]のいずれか1項に記載の光学素子。
[6] 前記光学異方性層は、層厚が1.00μm以上である、前記[1]~[5]のいずれか1項に記載の光学素子。
[7] 前記光学異方性層において、前記重合性液晶化合物が厚み方向にコレステリック配向している、前記[1]~[6]のいずれか1項に記載の光学素子。
[8] 凹凸構造を有する配向膜に、前記光学異方性層が積層されている、前記[1]~[7]のいずれか1項に記載の光学素子。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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