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公開番号
2025137357
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024172825
出願日
2024-10-01
発明の名称
ポリエステルフィルム及び積層体
出願人
大日本印刷株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08G
63/12 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】環境負荷を低減でき、化石燃料由来の原料から製造した従来のポリエステルフィルムと比較して透明性及び機械的特性等の物性面で遜色ない、ポリエステルフィルム、及び該ポリエステルフィルムを備える、積層体を提供する。
【解決手段】本開示のポリエステルフィルムは、ジオール単位とジカルボン酸単位とからなるポリエステルを含み、前記ジオール単位が、一酸化炭素及び二酸化炭素からなる群から選択される少なくとも1種のガスを原料とするエチレングリコールを含むことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ジオール単位とジカルボン酸単位とからなるポリエステルを含むポリエステルフィルムであって、
前記ジオール単位が、一酸化炭素及び二酸化炭素からなる群から選択される少なくとも1種のガスを原料とするエチレングリコールを含む、ポリエステルフィルム。
続きを表示(約 410 文字)
【請求項2】
二酸化炭素分子の含有量が、1.1×10
18
個/g以上3.0×10
18
個/g以下である、請求項1に記載のポリエステルフィルム。
【請求項3】
水分子の含有量が、8.6×10
19
個/g以上2.5×10
20
個/g以下である、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項4】
前記ジカルボン酸単位が、化石燃料由来のテレフタル酸、バイオマス由来のテレフタル酸、及び二酸化炭素ガスを原料とするテレフタル酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載のポリエステルフィルム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載のポリエステルフィルムを備える、光学フィルム。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のポリエステルフィルムを備える、積層体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ポリエステルフィルム及び積層体に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリエステルは、その機械的特性、化学的安定性、耐熱性、透明性等に優れ、かつ安価であることから、各種産業用途に広く使用されている。ポリエステルは、ジオール単位とジカルボン酸単位とを重縮合して得られ、例えば、ポリエチレンテレフタレートは、エチレングリコールとテレフタル酸とを原料として、これらをエステル化反応させた後に重縮合反応させて製造されている。これらの原料は化石燃料である石油から生産され、例えば、エチレングリコールはエチレンから、テレフタル酸はキシレンから、工業的に生産されている。
【0003】
近年、循環型社会の構築を求める声の高まりとともに、材料分野においてもエネルギーと同様に化石燃料からの脱却が望まれており、バイオマスといった、化石燃料以外の原料からポリエステルを製造することが検討されている。バイオマスとは、枯渇性資源でない、現生生物体構成物質起源の産業資源である。バイオマスに含まれる炭素は、生物体の成長過程で光合成により大気中から吸収した二酸化炭素に由来するため、バイオマスを燃焼して二酸化炭素が排出されても、全体として見れば大気中の二酸化炭素の量を増加させていないと考えられる。そのため、バイオマスはカーボンニュートラルな再生可能エネルギーとして注目されている。
昨今、これらバイオマスを原料としたバイオマスプラスチックの実用化が急速に進んでおり、汎用高分子材料であるポリエステルをこれらバイオマス原料から製造する試みも行われている(例えば、特許文献1及び2)。バイオマス由来の原料から製造したポリエステル(バイオマスポリエステル)を、化石燃料由来の原料を用いて製造したポリエステルの代わりに使用することで、化石燃料の使用量を削減し、環境負荷を低減できるようになる。
【0004】
バイオマスポリエステルの製造に用いるバイオエタノールは、非可食原料であるサトウキビの廃糖蜜から、糖発酵法によって製造することができる。しかしながら、サトウキビ等の作物の収穫量は気象要因によって大きく左右されることが経験上知られている。そのため、気候変動によりバイオエタノールの原料であるサトウキビを安定的に調達しにくくなることが懸念されている。
プラスチックの原料にも使われるエタノール等を、化石燃料でもバイオマスでもない資源から製造することが行われている。例えば、製鉄所や工場から発生する排ガス等に存在する一酸化炭素を原料とし、微生物発酵によりエタノールを製造することが行われている(例えば、特許文献3)。また、製鉄所や工場から発生する排ガス等に存在する二酸化炭素を電気分解し、エチレングリコールを製造することも行われている(例えば、特許文献4)。さらに、これらの化合物からポリエステルを製造することも検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2011-527348号公報
特表2012-519748号公報
特表2011-512869号公報
特開2018-123390号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化石燃料由来の原料から製造したポリエステルや、バイオマス原料から製造したポリエステルから、容器を製造することは、従来から行われてきた。しかしながら、一酸化炭素ガスを原料とするエタノールや二酸化炭素ガスを原料とするエチレングリコールを用いて製造したポリエステルからフィルムを製造したときに、従来のフィルムと同様の透明性及び機械的特性等を発現するか否かは、明らかとなっていなかった。
【0007】
従って、本開示の目的は、環境負荷を低減でき、化石燃料由来の原料から製造した従来のポリエステルフィルムと比較して透明性及び機械的特性等の物性面で遜色ない、ポリエステルフィルムを提供することである。
また、本開示の別の目的は、該ポリエステルフィルムを備える、積層体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、一酸化炭素ガスや二酸化炭素ガスを原料とするエチレングルコールを用いて製造したポリエステルフィルムが、化石燃料由来の原料から製造した従来のポリエステルフィルムと比較して、透明性及び機械的特性等の物性面で遜色ないことを見出した。
本開示は、かかる知見に基づき、さらに検討を重ねて完成させるに至ったものである。
【0009】
本開示は、以下の実施形態により解決される。
<1>
ジオール単位とジカルボン酸単位とからなるポリエステルを含むポリエステルフィルムであって、
前記ジオール単位が、一酸化炭素及び二酸化炭素からなる群から選択される少なくとも1種のガスを原料とするエチレングリコールを含む、ポリエステルフィルム。
<2>
二酸化炭素分子の含有量が、1.1×10
18
個/g以上3.0×10
18
個/g以下である、<1>に記載のポリエステルフィルム。
<3>
水分子の含有量が、8.6×10
19
個/g以上2.5×10
20
個/g以下である、<1>又は<2>に記載のポリエステルフィルム。
<4>
前記ジカルボン酸単位が、化石燃料由来のテレフタル酸、バイオマス由来のテレフタル酸、及び二酸化炭素ガスを原料とするテレフタル酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルム。
<5>
<1>~<4>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムを備える、光学フィルム。
<6>
<1>~<4>のいずれか1つに記載のポリエステルフィルムを備える、積層体。
【発明の効果】
【0010】
本開示は、環境負荷を低減でき、化石燃料由来の原料から製造した従来のポリエステルフィルムと比較して透明性及び機械的特性等の物性面で遜色ない、ポリエステルフィルムを提供できる。
また、本開示は、該ポリエステルフィルムを備える、積層体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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