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公開番号
2025119839
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-15
出願番号
2024014901
出願日
2024-02-02
発明の名称
静電吸着機能を有する加熱装置
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01L
21/683 20060101AFI20250807BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】
静電吸着用給電に対して絶縁性能の高い、静電吸着機能を有する加熱装置を提供すること。
【解決手段】
少なくとも、支持基材と、該支持基材上に形成された静電吸着用電極及び発熱層と、該静電吸着用電極及び発熱層上に形成された絶縁体層とを含む静電吸着機能を有する加熱装置であって、ウエハ載置面とは反対の面から給電する端子部を有し、該端子部を固定する場所とは別の位置に存在する穴または側面を通してウエハ載置面にある静電吸着用電極に給電する、静電吸着機能を有する加熱装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも、支持基材と、該支持基材上に形成された静電吸着用電極及び発熱層と、該静電吸着用電極及び発熱層上に形成された絶縁体層とを含む静電吸着機能を有する加熱装置であって、
ウエハ載置面とは反対の面から給電する端子部を有し、該端子部を固定する場所とは別の位置に存在する穴または側面を通してウエハ載置面にある静電吸着用電極に給電する、静電吸着機能を有する加熱装置。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
前記穴の大きさが前記端子部を固定する穴よりも大きい、請求項1に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項3】
前記穴の内部にカーボン、絶縁性セラミックス、又は窒化ホウ素で被覆したカーボンを埋め込む、請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項4】
前記静電吸着用電極及び/又は発熱層及び上記穴及び/又は側面に設けた給電部が、ホウ素及び/又は炭化ホウ素を、ホウ素濃度にして0.001~30重量%の範囲で含有する化学気相蒸着法により形成された熱分解グラファイトからなり、かつ前記絶縁体層が10
6
~10
15
Ωcmの電気抵抗率を有するものからなる、請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項5】
前記静電吸着用電極及び/又は発熱層及び上記穴及び/又は側面に設けた給電部が、前記支持基材上に形成された保護層を介して形成されている、請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項6】
前記保護層が、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム及び熱分解窒化ホウ素のいずれかからなる、請求項5に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項7】
前記支持基材が、窒化ケイ素焼結体、窒化ホウ素焼結体、窒化ホウ素と窒化アルミニウムの混合焼結体、アルミナ焼結体、窒化アルミニウム焼結体、及びグラファイトのいずれかからなる請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項8】
前記絶縁体層が、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウムと窒化ホウ素の混合体、熱分解窒化ホウ素、カーボンが添加されてなる熱分解窒化ホウ素、及びカーボンとシリコンが添加されてなる熱分解窒化ホウ素のいずれかからなる、請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【請求項9】
前記絶縁体層が、化学気相蒸着法により形成されたものである、請求項1又は2に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電吸着機能を有する加熱装置、詳しくは昇温工程を含む半導体デバイスの製造工程における半導体ウエハの加熱プロセスに好適に使用される静電吸着機能を有するウエハ加熱装置に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)
【背景技術】
【0002】
近年の半導体素子の製造工程の中で、静電吸着機能を有する加熱装置は分子線エピタキシーやCVD、スパッタリング、エッチング、イオン注入などでウエハを静電吸着して支持するために用いられている。この静電吸着機能を有する加熱装置はプロセスの高温化に伴ってその材質は樹脂からセラミックスに移行しており(特許文献1、特許文献2参照)、200℃以上の高温プロセスでは、セラミックス薄膜を発熱層として使用したセラミックス一体型ウエハ加熱装置が使用されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
このような高温プロセスで使用される静電吸着機能を有する加熱装置の一つとして、熱分解窒化ホウ素と熱分解炭素から形成される静電チャックが挙げられる。これは、炭素あるいは炭素複合材料からなる(支持)基材の上に、熱化学気相蒸着法(熱CVD法)によって熱分解窒化ホウ素(以下、「PBN」と記載することがある。)からなる絶縁層を形成し、さらに熱CVD法によって成膜された熱分解グラファイトからなる導電層がヒーターパターンに加工されて接合され、さらに該ヒーターパターンの上に熱分解窒化ホウ素等の緻密な層状の保護膜によって覆われた一体型の抵抗加熱方式の複層構造の静電吸着機能を有する加熱装置となっている(特許文献4、特許文献5参照)。
【0004】
この抵抗加熱方式の静電吸着機能を有する加熱装置は、高純度で化学的に安定しており、且つ熱衝撃に強いため、急速な昇降温を必要とする様々な分野で使用されている。
例えば、半導体ウエハの製造分野、具体的には、半導体ウエハ等を枚葉式に1枚ずつ処理し、温度を段階的に変えて処理するプロセスで幅広く使用されている。
この複層構造の静電吸着機能を有する加熱装置は、前記したように全体的にCVD法で作製されているため、粒界が無く、従って脱ガスが無く、真空内プロセスで加熱したときにプロセスに悪影響を与えないことから使用が広がっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開昭52-67353号公報
特開昭59-124140号公報
特開平4-124076号公報
特開平5-129210号公報
特開平7-10665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、200℃以上の高温プロセスにおいて高い吸着力が求められており、静電チャックに静電気をかけるにはDC500VからDC2KV位の高電圧を印加している。しかしながら、高温環境下で高電圧を印加すると、絶縁破壊が発生しやすくなる。なお、図4における23は絶縁破壊が起こりやすい位置を示している。
特に、チャック面とは逆のヒーター面から静電チャック用電圧を印加する場合、または、ザグリの段差部分から静電チャック用電圧を印加する場合、チャック電圧給電部と、それを固定するためのネジ穴部分で漏電が発生しやすいという問題があった。
そこで、本発明の課題は、静電吸着用給電に対して絶縁性能の高い、静電吸着機能を有する加熱装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者等は、上記課題を解決するために、ヒーター面のチャック電圧給電部に発生する絶縁破壊の原因を究明した結果、端子固定用ザグリ部のPBNの膜厚が著しく薄くなっていることを突き止め、以下の構成により、当該課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は下記のとおりである。
【0008】
[1]少なくとも、支持基材と、該支持基材上に形成された静電吸着用電極及び発熱層と、該静電吸着用電極及び発熱層上に形成された絶縁体層とを含む静電吸着機能を有する加熱装置であって、
ウエハ載置面とは反対の面から給電する端子部を有し、該端子部を固定する場所とは別の位置に存在する穴または側面を通してウエハ載置面にある静電吸着用電極に給電する、静電吸着機能を有する加熱装置。
[2]前記穴の大きさが前記端子部を固定する穴よりも大きい、上記[1]に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[3]前記穴の内部にカーボン、絶縁性セラミックス、又は窒化ホウ素で被覆したカーボンを埋め込む、上記[1]又は[2]に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[4]前記静電吸着用電極及び/又は発熱層及び上記穴及び/又は側面に設けた給電部が、ホウ素及び/又は炭化ホウ素を、ホウ素濃度にして0.001~30重量%の範囲で含有する化学気相蒸着法により形成された熱分解グラファイトからなり、かつ前記絶縁体層が10
6
~10
15
Ωcmの電気抵抗率を有するものからなる、上記[1]~[3]のいずれかに記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[5]前記静電吸着用電極及び発熱層及び上記穴及び/又は側面に設けた給電部が、前記支持基材上に形成された保護層を介して形成されている、上記[1]~[4]のいずれかに記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[6]前記保護層が、窒化ケイ素、窒化ホウ素、窒化アルミニウム及び熱分解窒化ホウ素のいずれかからなる、上記[5]に記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[7]前記支持基材が、窒化ケイ素焼結体、窒化ホウ素焼結体、窒化ホウ素と窒化アルミニウムの混合焼結体、アルミナ焼結体、窒化アルミニウム焼結体、及びグラファイトのいずれかからなる、上記[1]~[6]のいずれかに記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[8]前記絶縁体層が、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウムと窒化ホウ素の混合体、熱分解窒化ホウ素、カーボンが添加されてなる熱分解窒化ホウ素、及びカーボンとシリコンが添加されてなる熱分解窒化ホウ素のいずれかからなる、上記[1]~[7]のいずれかに記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
[9]前記絶縁体層が、化学気相蒸着法により形成されたものである、上記[1]~[8]のいずれかに記載の静電吸着機能を有する加熱装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、静電吸着用給電に対して絶縁性能の高い、静電吸着機能を有する加熱装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1で製造された静電吸着機能を有する加熱装置の概念図である。
実施例2で製造された静電吸着機能を有する加熱装置の概念図である。
実施例3で製造された静電吸着機能を有する加熱装置の概念図である。
比較例1で製造された静電吸着機能を有する加熱装置の概念図である。
比較例2で製造された静電吸着機能を有する加熱装置の概念図である。
本加熱装置を上からみた図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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