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公開番号2025120520
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2024015338
出願日2024-02-05
発明の名称好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法及び一液保存性の改善方法
出願人信越化学工業株式会社
代理人弁理士法人英明国際特許事務所
主分類C08J 3/21 20060101AFI20250808BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】密閉した容器中で室温での一液保存性に優れ、使用時には、室温において大気中の水分(湿気)及び/又は酸素によりヒドロシリル化付加反応が進行し、硬化物を与えることができる好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法、及び該組成物の一液保存性の改善方法を提供する。
【解決手段】(A)ベースポリマーであるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン、
(B)架橋剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)系内脱水剤、及び
(D)好気性白金触媒混合物
を含有する好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法であって、
(I)(A)、(B)及び(C)成分を混合する工程、
(II)(I)の混合物を湿気遮断環境下で6時間以上静置又は撹拌する工程、及び
(III)酸素及び湿気遮断環境下で(II)の混合物に(D)成分を混合する工程
を含むことを特徴とする好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)ベースポリマーであるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン、
(B)架橋剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)系内脱水剤、及び
(D)好気性白金触媒混合物
を含有する好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法であって、
(I)(A)、(B)及び(C)成分を混合する工程、
(II)上記工程(I)で得られた混合物を、湿気遮断環境下で6時間以上静置又は撹拌する工程、及び
(III)酸素及び湿気遮断環境下で、上記工程(II)で得られた混合物に(D)成分を混合する工程
を含むことを特徴とする好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
一液性である請求項1に記載の好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
【請求項3】
(D)好気性白金触媒混合物が、白金-アルケニル基含有オルガノシロキサン錯体と、該白金-アルケニル基含有オルガノシロキサン錯体中のアルケニル基に対してケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)が過剰モルとなる量の分子中にSiH基を少なくとも1個有する有機ケイ素化合物との反応混合物からなるものである請求項1又は2に記載の好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
【請求項4】
(D)好気性白金触媒混合物が、白金触媒及び特定量の亜リン酸エステル化合物を含む好気性の白金触媒混合物である請求項1又は2に記載の好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
【請求項5】
更に、(E)加水分解反応触媒を含有する請求項1に記載の好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法。
【請求項6】
(A)ベースポリマーであるアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン、
(B)架橋剤であるオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)系内脱水剤、及び
(D)好気性白金触媒混合物
を含有する好気硬化型液状シリコーン組成物の一液保存性の改善方法であって、
(I)(A)、(B)及び(C)成分を混合する工程、
(II)上記工程(I)で得られた混合物を、湿気遮断環境下で6時間以上静置又は撹拌する工程、及び
(III)酸素及び湿気遮断環境下で、上記工程(II)で得られた混合物に(D)成分を混合する工程
を含むことを特徴とする好気硬化型液状シリコーン組成物の一液保存性の改善方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法、特には、密閉した容器中で室温での一液保存性に優れ、使用時には、室温において大気中の水分(湿気)及び/又は酸素によりヒドロシリル化付加反応が進行し、シリコーンゴム硬化物(シリコーンエラストマー弾性体)もしくはシリコーンゲル硬化物を与えることができる、好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法、及び該組成物の一液保存性の改善方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
2050年までのカーボンニュートラル達成に向け、様々な企業で環境に配慮した材料の使用が進められている。中でも、膨大なエネルギー・時間・設備を要する高温加熱工程を伴った加熱硬化型組成物は、改善が求められている。また、材料を簡易に使用するため、更には使用段階でのミスを防ぐ目的で、一液性の材料が好まれる傾向にある。
【0003】
一液性、かつ無加熱で硬化することができる架橋反応としては、縮合反応、紫外線ラジカル反応、もしくは付加反応の中でも著しく保存性を短くしたものや、紫外線で触媒を活性化することができるものがある。ただ、いずれも硬化する際の深部硬化性、又は紫外線暗部の硬化性が不満足となり、使用できる用途に制約があった。
【0004】
その中でも、白金触媒による付加反応を応用した架橋でシリコーン組成物をゴム又はゲルに硬化させる技術の中では、未反応組成物の一液保存性や可使時間と、より低温で硬化することを目的としたものには以下のような技術がある。
【0005】
特許第2722304号公報(特許文献1)においては、白金触媒による付加反応を応用した架橋で硬化するシリコーン組成物中にエチレンジアミン骨格のアミン化合物を添加する方法が提案されている。
特許第4530147号公報(特許文献2)では、特定の亜リン酸エステル化合物を白金触媒と加熱熟成させた触媒を用いる方法が提案されている。
【0006】
しかし、上記の技術を用いて得られるシリコーン組成物は、50℃を超える温度において長時間晒されると増粘やゲル化が起こってしまうため、性能安定性のために保管や輸送においては低温条件が必須となっている。
【0007】
国際公開第2022/270366号(特許文献3)では、このような課題を解決するため、一液性、かつ無加熱で硬化し、密閉した容器中で室温での一液保存性を示す硬化性液状シリコーン組成物として、大気中の水分(湿気)及び/又は酸素と接触することによってヒドロシリル化付加反応触媒として活性化される好気性の白金触媒混合物、及び該白金触媒混合物を含有し、空気接触表面のみならず、深部まで硬化したシリコーンゴム硬化物又はシリコーンゲル硬化物を与えることができる硬化性液状シリコーン組成物が提案されている。
【0008】
しかし、上記技術を用いて得られる硬化性液状シリコーン組成物は、大気中の水分(湿気)及び/又は酸素と接触することによりヒドロシリル化付加反応が進行するため、組成物中に含まれる水分量により保存性に差が生じるという問題が発生する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第2722304号公報
特許第4530147号公報
国際公開第2022/270366号
特願2023-074906号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、密閉した容器中で室温での一液保存性に優れ、使用時には、室温において大気中の水分(湿気)及び/又は酸素によりヒドロシリル化付加反応が進行し、シリコーンゴム硬化物(シリコーンエラストマー弾性体)もしくはシリコーンゲル硬化物を与えることができる、好気硬化型液状シリコーン組成物の製造方法、及び該組成物の一液保存性の改善方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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