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公開番号2025121157
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-19
出願番号2024016419
出願日2024-02-06
発明の名称電気化学セル
出願人国立研究開発法人理化学研究所
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C25B 13/02 20060101AFI20250812BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】良好な反応性能を有する電気化学セルを提供する。
【解決手段】本開示に係る電気化学セルは、電解質膜、触媒層、ガス拡散層、及び平板電極をこの順で有し、前記触媒層および前記ガス拡散層の周囲にガスケットが設けられており、前記ガスケットの厚さが前記ガス拡散層の厚さよりも小さい、ことを特徴とする。ガスケットの厚さは、0.1mm以上、0.3mm以下であってよい。また、ガスケットの厚さとガス拡散層の厚さの差が0.1mm以上であってよい。また、ガス拡散層の空隙率が78%以上であってよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電解質膜、触媒層、ガス拡散層、及び平板電極をこの順で有し、
前記触媒層および前記ガス拡散層の周囲にガスケットが設けられており、
前記ガスケットの厚さが前記ガス拡散層の厚さよりも小さい、
ことを特徴とする電気化学セル。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記ガスケットの厚さが、0.3mm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項3】
前記ガスケットの厚さが、0.1mm以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項4】
前記ガスケットの厚さと前記ガス拡散層の厚さの差が0.1mm以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項5】
前記触媒層、前記ガス拡散層、及び前記平板電極は、カソード側およびアノード側のそれぞれに設けられており、
少なくともアノード側の前記ガス拡散層および前記ガスケットについて、前記ガスケットの厚さが前記ガス拡散層の厚さよりも小さい、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項6】
前記ガス拡散層の空隙率が78%以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項7】
前記ガス拡散層は、前記触媒層に近い第1層と、前記平板電極に近い第2層とを含み、
前記第2層の空隙率が78%以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項8】
前記ガス拡散層は、チタン繊維を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。
【請求項9】
前記ガスケットは、シリコーン製である、
ことを特徴とする請求項1に記載の電気化学セル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学セルに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
電気化学セル(水電解セルおよび燃料電池セル)は、電解質膜、触媒層、ガス拡散層(GDL層)、ガスケット、およびセパレータから構成される。GDL層には、ガス拡散性と電気伝導性を有する材料、例えばチタン繊維焼結体が用いられる。焼結体繊維は凹凸が大きいため触媒電解槽や電解質膜が押しつぶされ耐久性が低下することが問題となる。例えば、チタン繊維の径が20μm程度であるのに対して、電解質膜は百μm程度であるが、GDL層に繊維のほつれ等があると電解質膜に容易に破れや圧潰が生じ、電極間短絡が生じる。
【0003】
電極間短絡を防止する技術として、次のような技術が提案されている。特許文献1は、GDL層の触媒層側に厚さ20μm~100μmのマイクロポーラス層(MPL層)を充填させることを開示する。特許文献2は、GDL層に空隙率が異なる2層構造を採用し、触媒側のGDL層の空隙率を低く、外側のGDL層の空隙率を高くすることを開示する。また、GDL層の周囲をシリコーンガスケットで覆うことも有効である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2023-159573号公報
特開2001-342587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水電解および発電の性能を維持するためには、水の浸水およびガスの排出に適した構造が必要であり、GDL層だけでなくその他の構成を含む全体構造を適切に設計する必要がある。これは、原料である水が触媒表面に十分行きわたるようにするとともに、生成物である水素や酸素である気体を速やかに除去することで、反応効率を向上させ、電流―電圧特性を向上させることに寄与する。すなわち、このような構造設計は、投入電力の向上に寄与する結果となり、このようなデバイスにとっては非常に重要な要素である。
【0006】
本開示は、従来よりも良好な反応性能を有する電気化学セルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様は、
電解質膜、触媒層、ガス拡散層、及び平板電極をこの順で有し、
前記触媒層および前記ガス拡散層の周囲にガスケットが設けられており、
前記ガスケットの厚さが前記ガス拡散層の厚さよりも小さい、
ことを特徴とする電気化学セルである。
【0008】
ガスケットの厚さは、ガス拡散層の厚さよりも小さければ良いが、ガス拡散層とガス拡散層の厚さの差が0.1mm以上あるとより好ましい。ガス拡散層の厚さにもよるが、例えば、ガスケットの厚さは0.3mm以下であることが好ましい。また、ガスケットの厚さは0.1mm以上であることが好ましい。
【0009】
本態様において、上記のガスケットの厚さとガス拡散層の厚さに関する条件は、少なくともアノード側について成立することが好ましい。なお、カソード側についても上記の条件が成立しても良い。
【0010】
本態様において、ガス拡散層の空隙率は78%以上であることが好ましい。また、ガス拡散層は2層構造であってもよく、その場合、平板電極に近い、すなわち触媒層と反対側の層の空隙率が78%以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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