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公開番号2025108059
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-23
出願番号2024001700
出願日2024-01-10
発明の名称電解質膜の検査方法
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C25D 17/00 20060101AFI20250715BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】金属皮膜を成膜するに適した煮沸条件で、電解質膜が煮沸されたかを判定することができる電解質膜の検査方法を提供する。
【解決手段】検査方法は、電解質膜13を準備し、電解質膜13を煮沸し、煮沸した電解質膜13を、装置本体10に取り付け、電解質膜13を基材Bに接触させた状態で、電解質膜13をめっき液Lで所定の時間加圧した後、加圧されためっき液Lを除圧する。電解質膜13から基材Bに染み出すめっき液の染み出し量を測定し、染み出し量に基づいて、電解質膜13を用いた金属皮膜Fの成膜が可能であるかを判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
基材に金属皮膜を成膜する成膜装置に用いられる電解質膜の検査方法であって、
前記電解質膜は、前記成膜装置の装置本体に取り付けられ、前記基材に接触した状態で、電解めっきにより前記基材に前記金属皮膜を成膜する際に用いられるものであり、
前記検査方法は、
前記電解質膜を準備し、前記電解質膜を煮沸する工程と、
煮沸した前記電解質膜を、前記装置本体に取り付ける工程と、
前記電解質膜を前記基材に接触させた状態で、前記電解質膜をめっき液で所定の時間加圧した後、加圧された前記めっき液を除圧する工程と、
前記電解質膜から前記基材に染み出す前記めっき液の染み出し量を測定する工程と、
前記染み出し量に基づいて、前記電解質膜を用いた前記金属皮膜の成膜が可能であるかを判定する工程と、を含むことを特徴とする電解質膜の検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、基材に金属皮膜を成膜する成膜装置に用いられる電解質膜の検査方法に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
この種の技術として、たとえば特許文献１には、基材に金属皮膜を成膜する成膜装置が提案されている。成膜装置は、電解質膜を備えており、電解質膜を基材に接触させた状態で、電解めっきにより、基材に金属皮膜を成膜するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１４－１２２３７７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
ところで、成膜装置に用いられる電解質膜を、成膜装置の装置本体に取り付ける前に、純水などの煮沸液で煮沸することがある。これにより、電解質膜は煮沸液により膨潤し、電解めっきを行う際にめっき液の金属イオンを通過させることができる。
【０００５】
しかしながら、電解質膜の膨潤状態は、煮沸温度によって異なるため、成膜時に電解質膜から基材に、めっき液の染み出す量が異なるおそれがある。これにより、成膜される金属皮膜の特性に影響することが想定される。特に、電解質膜の膨潤状態を外観から特定することは難しく、電解質膜の外観から、電解質膜が適切な煮沸条件で煮沸されたかを把握することは難しい。
【０００６】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、金属皮膜を成膜するに適した煮沸条件で、電解質膜が煮沸されたかを検査することができる電解質膜の検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
前記課題に鑑みて、本発明に係る電解質膜の検査方法は、基材に金属皮膜を成膜する成膜装置に用いられる電解質膜の検査方法であって、前記電解質膜は、前記成膜装置の装置本体に取り付けられ、前記基材に接触した状態で、電解めっきにより前記基材に前記金属皮膜を成膜する際に用いられるものであり、前記検査方法は、前記電解質膜を準備し、前記電解質膜を煮沸する工程と、煮沸した前記電解質膜を、前記装置本体に取り付ける工程と、前記電解質膜を前記基材に接触させた状態で、前記電解質膜をめっき液で所定の時間加圧した後、加圧された前記めっき液を除圧する工程と、前記電解質膜から前記基材に染み出す前記めっき液の染み出し量を測定する工程と、前記染み出し量に基づいて、前記電解質膜を用いた前記金属皮膜の成膜が可能であるかを判定する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、金属皮膜を成膜するに適した煮沸条件で、電解質膜が煮沸されたかを検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
本発明の実施形態に係る電解質膜の検査方法を説明するためのフロー図である。
（ａ）は、成膜前の成膜装置を示した図であり、（ｂ）は、成膜時の成膜装置を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
以下に、図１および図２を参照しながら、電解質膜の検査方法を説明する。本実施形態に係る検査方法は、図２（ａ）および（ｂ）に示すように、基材Ｂに金属皮膜Ｆを成膜する成膜装置１に用いられる電解質膜１３の検査方法である。電解質膜１３は、成膜装置１の装置本体１０に取り付けられ、基材Ｂの表面Ｂａに接触した状態で、電解めっきにより基材Ｂに金属皮膜Ｆを成膜する際に用いられるものである。
（【００１１】以降は省略されています）

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