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公開番号2025121616
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2024017161
出願日2024-02-07
発明の名称表面処理装置、表面処理方法、表面被覆樹脂基体の製造方法及び表面被覆フッ素樹脂基体
出願人公立大学法人大阪
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H05H 1/26 20060101AFI20250813BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】樹脂基体の表面改質を効率的に行うことのできる表面処理装置及び表面処理方法の提供。
【解決方法】本開示は、樹脂基体の表面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、第1電極を有する基体支持部と、複数の第2電極を有するプラズマ処理部と、ガス供給部とを具備し、複数の第2電極は、間隔を空けて並列に配置されており、複数の第2電極の樹脂基体と対向する面が略矩形形状を有している表面処理装置を提供する。
本開示はまた、表面処理装置を用いた樹脂基体の表面処理方法、表面被覆樹脂基体の製造方法及び表面被覆樹脂基体の製造方法により製造された表面被覆フッ素樹脂基体を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
前記樹脂基体の第2面に対向して配置されている平板状の第1電極と、
前記樹脂基体の前記第1面に対向して配置されている複数の第2電極と、
前記複数の第2電極を収容するプラズマ用容器と、
前記第1電極及び前記第2電極のうち少なくとも1つに接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとを前記プラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
前記複数の第2電極は、間隔を空けて並列に配置されており、前記複数の第2電極の前記第1面に対向する面が略矩形形状を有している表面処理装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記複数の第2電極は、隣接する2つの前記第2電極の間にモノマーガス及び不活性ガスが流通可能なスペースが存在するように設けられている請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項3】
前記モノマーガスは、(メタ)アクリル系モノマーガスであり、
前記不活性ガスは、アルゴンガス、窒素ガス及びヘリウムガスから選択される少なくとも1つのガスである請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項4】
前記ガス供給部は、前記プラズマ用容器内における前記モノマーガスの濃度が200ppm以上4000ppm以下となるように前記モノマーガス及び不活性ガスを前記プラズマ用容器内に供給する請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項5】
前記樹脂基体は、フッ素樹脂基体である請求項1に記載の表面処理装置。
【請求項6】
樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
前記樹脂基体の前記第1面に対向して配置されている複数の放電用電極対と、
前記複数の放電用電極対を収容するプラズマ用容器と、
前記複数の放電用電極対に接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとを前記プラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
前記複数の放電用電極対は、複数の列状に配置されている表面処理装置。
【請求項7】
前記複数の列状に配置されている複数の放電用電極対は、隣接する2つの列状に配置されている放電用電極対の列間にモノマーガス及び不活性ガスが流通可能なスペースが存在するように設けられている請求項6に記載の表面処理装置。
【請求項8】
樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
前記樹脂基体の前記第1面に対向して配置されている複数の放電用電極対と、
前記複数の放電用電極対を収容するプラズマ用容器と、
前記放電用電極対に接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとを前記プラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
前記複数の放電用電極対は列状に配置されている表面処理装置。
【請求項9】
前記複数の放電用電極対に電圧を印加することにより発生するプラズマが、前記ガス供給部から供給される不活性ガスにより、前記樹脂基体の前記第1面に噴出する請求項6~8のいずれか1つに記載の表面処理装置。
【請求項10】
前記樹脂基体を支持する基体支持部をさらに具備し、
前記基体支持部は、前記樹脂基体の前記第1面の所望の箇所にプラズマ照射処理が可能なように移動可能である請求項1~8のいずれか1つに記載の表面処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は表面処理装置、表面処理方法、表面被覆樹脂基体の製造方法及び表面被覆フッ素樹脂基体に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
樹脂基体は様々な機能を持つ機能性材料であって、多様な用途に利用されている。しかしながら、樹脂基体はそのままでは最終用途に適当でない欠点を有する場合があり、その欠点の大部分は樹脂基体の表面の性質に関係するものである。このため、樹脂基体の表面改質を行うための表面処理技術として、様々な表面処理装置や表面処理方法が開発され実用化されてきた。表面処理技術のなかでもプラズマ処理は、樹脂基体の表面に対してプラズマを照射することによって、樹脂基体の表面のみを改質できる点で有利である。
特許文献1では、大気圧近傍の圧力下で対向する一対の電極間にプラズマを発生させ、モノマー濃度1%の雰囲気で電極間に配置したポリエチレン基体(100mm×100mm、厚み:40μm)をプラズマ処理することによって、樹脂基体の表面に重合膜を形成し、ポリエチレン基体(樹脂基体)の表面改質を行う表面処理装置及び表面処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-287757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特定の用途に利用される樹脂基体はシート状やロール状等大面積の表面を有する形態で市場に出回っており、大面積の樹脂基体の表面改質を効率的に行うことのできる表面処理装置及び表面処理方法へのニーズは高い。しかしながら、特許文献1により開示されたプラズマ処理による表面処理装置では、樹脂基体の縁部ではモノマーが供給されやすい一方、樹脂基体の中心部ではモノマーが供給されにくく、重合膜の性能にばらつきが生じやすいという問題があった。すなわち、樹脂基体が大きくなるほど、プラズマ処理によって形成される重合膜の性能のばらつきが大きくなりやすいため、特許文献1に開示された表面処理装置をそのまま大きくしても、直ちに大面積の樹脂基体の表面改質方法に適用することは技術的に困難と考えられていた。さらに、一対の電極を大面積化した場合に、大面積の電極間で均一で放電を行って均一なプラズマを得る方法も、これまでに確立されていなかった。
【0005】
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであり、平板状の樹脂基体の表面に均質なプラズマ処理が可能な表面処理装置を提供する。また、本開示は、前記表面処理装置を用いる表面処理方法、表面被覆樹脂基体の製造方法及び表面被覆樹脂基体の製造方法により製造される表面被覆フッ素樹脂基体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示は、第1の観点からは、樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
樹脂基体の第2面に対向して配置されている平板状の第1電極と、
樹脂基体の第1面に対向して配置されている複数の第2電極と、
複数の第2電極を収容するプラズマ用容器と、
第1電極及び第2電極のうち少なくとも1つに接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとをプラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
複数の第2電極は、間隔を空けて並列に配置されており、複数の第2電極の第1面に対向する面が略矩形形状を有している表面処理装置を提供する。
【0007】
本開示は、第2の観点からは、樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
樹脂基体の第1面に対向して配置されている複数の放電用電極対と、
複数の放電用電極対を収容するプラズマ用容器と、複数の放電用電極対に接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとをプラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
複数の放電用電極対は、複数の列状に配置されている表面処理装置を提供する。
【0008】
本開示は、第3の観点からは、樹脂基体の第1面にプラズマ照射処理するための表面処理装置であって、
樹脂基体の第1面に対向して配置されている複数の放電用電極対と、
複数の放電用電極対を収容するプラズマ用容器と、
放電用電極対に接続されている電源装置と、
モノマーガスと不活性ガスとをプラズマ用容器内に供給するように設けられているガス供給部とを具備し、
複数の放電用電極対は列状に配置されている表面処理装置を提供する。
【0009】
本開示は、第4の観点からは、表面処理装置のうちいずれか1つを用いて、樹脂基体の表面をプラズマ照射処理する表面処理工程を含む表面処理方法を提供する。
本開示は、第5の観点からは、表面処理装置のうちいずれか1つを用いて、樹脂基体の表面をプラズマ照射処理する表面処理工程を含む表面被覆樹脂基体の製造方法を提供する。
本開示は、第6の観点からは、表面被覆樹脂基体の製造方法により製造され、フッ素樹脂基体と、フッ素樹脂基体上に設けられている(メタ)アクリル系樹脂層とを備え、(メタ)アクリル系樹脂層はフッ素樹脂基体と化学的に結合している表面被覆フッ素樹脂基体を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の表面処理装置及び表面処理方法によれば、樹脂基体の表面処理を均質に行うことができる。このため、樹脂基体が大面積の表面を有する場合であっても、従来技術と比較して効率よく表面改質を行うことが可能であり得る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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