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公開番号2025121617
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2024017162
出願日2024-02-07
発明の名称エンジンの排気システム
出願人スズキ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類F01N 3/20 20060101AFI20250813BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】触媒の温度低下を抑制すると共に、エンジンオイルによる触媒の被毒現象を抑制して、触媒の浄化性能の低下を防ぐことができるエンジンの排気システムを提供する。
【解決手段】排気システム1は、排気管3内に形成され、排気ガスが触媒装置4を通過するように流れる主流路3Aと、主流路3Aとは別に排気管3内に形成され、排気ガスが流れる副流路3Bと、排気管3内における排気ガスの流れを主流路3Aおよび副流路3Bのいずれかに切り替え可能な切り替え装置6と、エンジン2の運転状態に基づいて切り替え装置6を制御する電子制御ユニット9と、副流路3Bの下流側に位置する部分とエンジン2の吸気経路2Bとを接続する還流路8と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エンジンの排気ガスが流れる排気管内に該排気ガスを浄化する触媒装置を備えた排気システムであって、
前記排気管内に形成され、前記排気ガスが前記触媒装置を通過するように流れる主流路と、
前記主流路とは別に前記排気管内に形成され、前記排気ガスが流れる副流路と、
前記排気管内における前記排気ガスの流れを前記主流路および前記副流路のいずれかに切り替え可能な切り替え装置と、
前記エンジンの運転状態に基づいて前記切り替え装置を制御する制御装置と、
前記副流路の下流側に位置する部分と前記エンジンの吸気経路とを接続する還流路と、
を含むことを特徴とするエンジンの排気システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載のエンジンの排気システムであって、
エンジン筒内の負圧に関する情報を取得する負圧情報取得手段を含み、
前記制御装置は、前記負圧情報取得手段で取得される情報に応じて、前記エンジン筒内の負圧状態の増加を判断した場合に、前記排気管内における前記排気ガスの流れが前記主流路から前記副流路に切り替わるように前記切り替え装置を制御することを特徴とするエンジンの排気システム。
【請求項3】
請求項1に記載のエンジンの排気システムであって、
前記排気ガスの温度に関する情報を取得する排気温度情報取得手段を含み、
前記制御装置は、前記排気温度情報取得手段で取得される情報に応じて、前記排気ガスの温度が排気温度閾値以下であると判断した場合に、前記排気管内における前記排気ガスの流れが前記主流路から前記副流路に切り替わるように前記切り替え装置を制御することを特徴とするエンジンの排気システム。
【請求項4】
請求項1に記載のエンジンの排気システムであって、
前記副流路の下流側に位置する部分または前記還流路に設けられた圧力開閉装置を含み、前記副流路内における前記排気ガスの圧力が排気圧力閾値以上になると、前記圧力開閉装置が閉鎖状態から開放状態に切り替わるように構成されていることを特徴とするエンジンの排気システム。
【請求項5】
請求項4に記載のエンジンの排気システムであって、
前記副流路は、前記主流路に沿って接するように配置され、
前記主流路および前記副流路は、少なくとも1つの共通の隔壁部を有することを特徴とするエンジンの排気システム。
【請求項6】
請求項5に記載のエンジンの排気システムであって、
前記隔壁部は、前記触媒装置の周辺に位置する部分に断熱材が配設されていることを特徴とするエンジンの排気システム。
【請求項7】
請求項5に記載のエンジンの排気システムであって、
前記触媒装置の温度に関する情報を取得する触媒温度情報取得手段と、
前記排気管に水を噴霧可能な噴霧装置と、を含み、
前記制御装置は、前記触媒温度情報取得手段で取得される情報に応じて、前記触媒装置の温度が触媒温度閾値以上であると判断した場合に、前記主流路および/または前記副流路を形成する配管部分に水が噴霧されるように前記噴霧装置を制御することを特徴とするエンジンの排気システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの排気システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の車両に搭載されるエンジンの排気システムに関する従来の技術として、例えば、特許文献1には、排気管内に設けられた触媒担持体よりも下流側で排気管から分岐し、触媒担持体の周囲を経て、排気管に合流する副流路を有する排気浄化装置が開示されている。この排気浄化装置では、副流路における触媒担持体の周囲の位置に蓄熱部材が設けられており、排気管における排気の流れが副流路へ切り替えられることで、触媒の反応熱が排気の流れによって蓄熱部材に作用して、触媒の温度が適切な温度域に維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第7063069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、車両の減速時に、エンジンの燃料カット制御が行われる、或いは、シリーズハイブリット車両でブレーキ負圧を確保するために、減速時の回生電力を用いてエンジンを電動機として駆動するモータリング運転(非着火運転)が行われることがある。なお、シリーズハイブリット車両は、エンジンで発電した電力をバッテリに蓄積し、その電力でモータを駆動して走行する車両である。上記のようなエンジンの燃料カット制御やモータリング運転が継続して行われる場合、エンジンから排気管内に流入する排気ガスの温度が低下し、それに連鎖して排気管内の触媒の温度も低下する。このため、エンジンのファイアリング運転(着火運転)の再開時に、触媒の浄化性能が低下してしまう可能性があった。
【0005】
また、上記のようなエンジンの燃料カット制御やモータリング運転の継続中には、エンジン筒内の負圧状態が増加することにより、エンジンオイルがシリンダブロックのボア下部やシリンダヘッドから燃焼室内へ流入する、オイル上がりおよび/またはオイル下がりの現象が生じ易くなる。一般的なエンジンオイルはリン(P)、硫黄(S)等を含有しているため、排気ガスの流れの中でミスト状等となったオイル成分が触媒に到達してしまうと、触媒の活性を低下させる被毒現象が生じ、触媒の浄化性能が著しく低下する要因となる。しかしながら、前述した特許文献1に開示されている従来の技術では、上記のようなエンジンの燃料カット制御やモータリング運転の継続中に生じ得る触媒の温度低下および被毒現象の双方を抑制するのは難しく、触媒の浄化性能の低下を防ぐという点で改善の余地があった。
【0006】
本発明は上記の点に着目してなされたもので、触媒の温度低下を抑制すると共に、エンジンオイルによる触媒の被毒現象を抑制して、触媒の浄化性能の低下を防ぐことができるエンジンの排気システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するため本発明の一態様は、エンジンの排気ガスが流れる排気管内に該排気ガスを浄化する触媒装置を備えた排気システムを提供する。このエンジンの排気システムは、前記排気管内に形成され、前記排気ガスが前記触媒装置を通過するように流れる主流路と、前記主流路とは別に前記排気管内に形成され、前記排気ガスが流れる副流路と、前記排気管内における前記排気ガスの流れを前記主流路および前記副流路のいずれかに切り替え可能な切り替え装置と、前記エンジンの運転状態に基づいて前記切り替え装置を制御する制御装置と、前記副流路の下流側に位置する部分と前記エンジンの吸気経路とを接続する還流路と、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係るエンジンの排気システムによれば、触媒の温度低下を抑制すると共に、エンジンオイルによる触媒の被毒現象を抑制して、触媒の浄化性能の低下を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の一実施形態に係る排気システムの構成を排気管の縦断面図と共に示す図である。
図1のA-A線断面を主流路から副流路への切り替えの前後にそれぞれ対応させて示す横断面図である。
上記実施形態において切り替え装置が主流路側に切り替えられた状態での排気管内の排気ガスの流れを示す縦断面図である。
上記実施形態において切り替え装置が副流路側に切り替えられた状態での排気管内の排気ガスの流れを示す縦断面図である。
上記実施形態に関連した切り替え装置の変形例を示す横断面図である。
上記実施形態に関連した主流路および副流路の変形例を示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る排気システム1の構成を排気管3の縦断面図と共に示す図である。
図1に示すように、本実施形態の排気システム1は、エンジン(ENG)2を少なくとも動力源とする自動車等の車両に適用される。すなわち、排気システム1は、エンジン2のみを動力源とする車両、或いは、エンジン2とは異なる電動モータ等の動力源(図示せず)とエンジン2を組み合わせたハイブリッド車両などに適用することが可能である。排気システム1は、上記車両に搭載されているエンジン2の排気経路2Aに接続する排気管3を含んでいる。
(【0011】以降は省略されています)

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