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公開番号2025121715
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2024017358
出願日2024-02-07
発明の名称フェライト系ステンレス鋼板
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250813BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】生産性の低下が生じる可能性を低減して、加工後の表面品質に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】フェライト系ステンレス鋼板は、質量%で、C:0.030%以上0.060%以下、Si:0.50%以下、Mn:1.00%以下、P:0.100%以下、S:0.0100%以下、Cr:14.0%以上19.0%以下、Al:0.20%以下、N:0.010%以上0.050%以下、Nb:0.03以上0.10%以下を含有し、残部Fe及び不純物からなり、γmax値が10以上35以下であり、γH値が5以上であり、平均サイズ1.0μm以上のNb含有析出物の個数密度が1mm2あたり150個以上1000個以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
質量%で、C:0.030%以上0.060%以下、Si:0.50%以下、Mn:1.00%以下、P:0.100%以下、S:0.0100%以下、Cr:14.0%以上19.0%以下、Al:0.20%以下、N:0.010%以上0.050%以下、Nb:0.03以上0.10%以下を含有し、残部Fe及び不純物からなり、
下記式(1)に示すγmax値が10以上35以下であり、
下記式(2)に示すγH値が5以上であり、
平均サイズ1.0μm以上のNb含有析出物の個数密度が1mm

あたり150個以上1000個以下であることを特徴とするフェライト系ステンレス鋼板。
γmax=420C+470N+23Ni+9Cu+7Mn-11.5Cr-11.5Si-12Mo-23V-47Nb-49Ti-52Al+189 ・・・ 式(1)
γH=506.0C+143.8N+2.3Mn+9.6Ni+5.4Cu-4.0Cr-4.3Si-48.1Al-13.5P-4.5S-3.8Mo-8.6Nb-6.8B-7.0V+52.18 ・・・ 式(2)
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
さらに、下記A群、B群、C群およびD群からなる集合から選択される1群または2群以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
[A群]Ni:2.00%以下、Cu:2.00%以下、Mo:1.00%以下、W:0.50%以下、Co:0.50%以下、Sn:0.005%以上0.500%以下、およびSb:0.005%以上0.500%以下からなる群から選択される1種または2種以上
[B群]B:0.0001%以上0.0025%以下、Ca:0.0050%以下、およびMg:0.0050%以下からなる群から選択される1種または2種以上
[C群]Ti:0.05%以下およびV:0.05%以下からなる群から選択される1種または2種
[D群]Y:0.05%以下、Zr:0.05%以下、Hf:0.05%以下、およびREM:0.05%以下からなる群から選択される1種または2種以上

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
フェライト系ステンレス鋼板は、Niを多く含有しないことから、オーステナイト系ステンレス鋼板と比較して安価に製造可能で価格安定性に優れた材料である。さらに、耐発銹性に優れた材料であることから、建築材料、輸送機器、家庭電化製品、調理器具等の様々な用途に使用されている。フェライト系ステンレス鋼板が家電製品および調理器具などに適用される場合、フェライト系ステンレス鋼板には、高い加工性と清浄な外観が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-005812号公報
特開2005-230857号公報
特開平08-120340号公報
国際公開第2021/205876号
【非特許文献】
【0004】
原勢ら、鉄と鋼、1990年、第76巻、第9号、p.126-133
高木、日本金属学会誌、2019年、第83巻、第4号、p.107-118
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SUS430等のフェライト系ステンレス鋼は、プレス成形時に、数%の降伏伸びにより、ストレッチャーストレインと称される微小な凹凸が発生し、表面性状が劣化する。
【0006】
特許文献1および特許文献2には、調質圧延により降伏伸びを低減する手法が開示されている。特許文献3には、冷延前に長時間熱延板焼鈍を行うことで降伏伸びを低減する方法が開示されている。
【0007】
その他、Alを添加することで固溶Nを低減して降伏伸びを低減する方法(非特許文献1を参照)、または、微量マルテンサイト組織を生成させることにより降伏伸びを低減する方法(特許文献4を参照)も提案されている。
【0008】
しかし、特許文献1~3に記載の手法は、製造工程増加によって製造コストアップにつながる。非特許文献1に記載の方法は、Alを添加することにより溶接溶け込み性が低下し、特許文献4に記載の方法は、高精度な温度制御が必要であることから、温度範囲外れによる歩留まり低下のリスクがある。
【0009】
上述のようなデメリットを回避して降伏伸びを低減する方法として、結晶粒を粗大化するという対策が用いられ得る(非特許文献2を参照)。ここで、SUS430等のフェライト系ステンレス鋼では、結晶粒を粗大化するためにC量を低減すると、リジング特性が劣化して加工後の表面品質が劣化したり、熱延工程での表面欠陥が発生したりするといった別の課題が生じる。そのため、結晶粒の粗大化という対策はほとんど実用化されていない。
【0010】
本発明の目的は、生産性の低下が生じる可能性を低減して、加工後の表面品質に優れたフェライト系ステンレス鋼板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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