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公開番号
2025128380
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2025102794,2023547023
出願日
2025-06-18,2022-09-12
発明の名称
ペリクル枠、ペリクル、ペリクルの製造方法、及びペリクル枠の評価方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
G03F
1/64 20120101AFI20250826BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】フォトマスクの歪みを抑制することができるペリクル枠の提供。
【解決手段】ペリクル枠は、フォトマスクに粘着可能な粘着層が設けられる一方の端面とペリクル膜を支持する他方の端面とを有する。ペリクル枠は、矩形状のペリクル枠(但し、石英ガラスを含むペリクル枠は除く。)である。前記一方の端面のねじれ量Δdが10μm以下である。前記一方の端面のねじれ量Δdは、前記一方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
フォトマスクに粘着可能な粘着層が設けられる一方の端面と、
ペリクル膜を支持する他方の端面と
を有する、矩形状のペリクル枠(但し、石英ガラスを含むペリクル枠は除く。)であって、
前記一方の端面のねじれ量Δdが10μm以下であり、
前記一方の端面のねじれ量Δdは、前記一方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す、ペリクル枠。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記他方の端面のねじれ量Δdが10μm以下であり、
前記他方の端面のねじれ量Δdは、前記他方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す、請求項1に記載のペリクル枠。
【請求項3】
金属を含む、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項4】
アルミニウム、チタン、ステンレス、炭素系材料、樹脂、シリコン、及びセラミックス系材料から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項5】
ヤング率が、90GPa以上である、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項6】
前記一方の端面のねじれ量Δdが、1μm以上である、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項7】
前記一方の端面のTIR値が30μm以下である、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項8】
前記他方の端面のTIR値が30μm以下である、請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠と、
前記一方の端面に設けられた、前記粘着層と、
前記他方の端面に支持された、前記ペリクル膜と
を備える、ペリクル。
【請求項10】
請求項1又は請求項2に記載のペリクル枠を準備する工程と、
塗布組成物を前記一方の端面に塗布して塗布層を形成し、前記塗布層を平坦化用物品の平坦面に接触させた状態で前記塗布層を加熱した後に、前記塗布層をベークして、前記粘着層を形成する工程と
を有し、
前記粘着層の厚みが10μm以上500μm以下であり、
前記平坦面のTIR値が10μm未満である、ペリクルの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、ペリクル枠、ペリクル、ペリクルの製造方法、及びペリクル枠の評価方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体集積回路の微細化は、フォトリソグラフィーによって推し進められている。フォトリソグラフィーでは、片面にパターンが形成されたフォトマスクが使用される。フォトマスクには、フォトマスクの表面に塵埃等の異物が付着することを防止するために、ペリクルが貼り付けられる。
フォトマスクにペリクルが貼り付けられると、フォトマスクの平坦度が変化し、露光時の焦点ズレによってウエハに焼き付けられるパターンに問題が発生するおそれがある。更に、パターン形状の変化によってフォトマスクの重ね合わせ精度に問題が発生するおそれがある。このため、フォトマスクの変形を抑制するため、ペリクルフレームの平坦度を示すTIR(Total Indicator Reading)値を小さくする試みがなされている。
【0003】
特許文献1は、ペリクルをフォトマスクに貼り付けてもフォトマスクの平坦度が損なわれないようなペリクルを開示している。特許文献1に開示のペリクルは、ペリクルフレーム(以下、「ペリクル枠」ともいう。)を備える。ペリクル枠のフォトマスクに貼り付く側のTIR値は、30μm以下である。ペリクル枠のペリクル膜側のTIR値は、15μm以下である。
【0004】
特許文献2は、ペリクル枠の平坦度に格別考慮を払うことなく、ペリクルをフォトマスクに貼り付けても、フォトマスクの変形を最小限に抑制できるペリクルを開示している。特許文献2に開示のペリクルは、ペリクルをマスクに貼り付けるためのマスク接着層(以下、「フォトマスク用粘着層」)ともいう。)を有する。フォトマスク用粘着層は、平坦な面を有する。フォトマスク用粘着層の平坦な面は15μm以下である。
【0005】
特許文献1:特開2008-256925号公報
特許文献2:特開2009-025560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示のペリクルでは、ペリクルに含まれるペリクル枠のねじれが考慮されていない。ペリクル枠のねじれの主な原因は、ペリクル枠の製造時に発生する残留応力に起因する。ペリクル枠のフォトマスクに貼り付く側のTIR値が30μm以下であっても、ペリクル枠にねじれが発生しているおそれがあった。ペリクル枠にねじれが発生している場合、ペリクル枠にフォトマスク用粘着層を形成する際、フォトマスク用粘着層の表面の平坦化するための圧力(荷重)がフォトマスク用粘着層の全体に均一に作用しないおそれがあった。その結果、フォトマスク用粘着層のTIR値は、高くなるおそれがあった。それ故、特許文献1に開示のペリクルをフォトマスクに貼り付けると、フォトマスクが歪むおそれがあった。
【0007】
特許文献2に開示のペリクルでは、フォトマスク用粘着層の厚みが考慮されていない。フォトマスク用粘着層の厚みが厚ければ厚いほど、フォトマスク用粘着層のTIR値は、ペリクル枠のフォトマスクに貼り付く側のTIR値の影響を受けにくい。そのため、フォトマスク用粘着層のTIR値をフォトマスクのTIR値に近づけやすい。
しかしながら、近年、半導体集積回路の高微細化のために、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)とEUV(Extreme Ultra Violet:極端紫外)光(波長:3nm~30nm)とを問わず、フォトマスク用粘着層からのアウトガス量に対する要求水準が高くなると予想される。更に、フォトマスク用粘着層に求められる厚みが薄くなると予想される。特に、露光の光源としてArFエキシマレーザーよりも波長が短いEUV光が用いられる場合、露光は真空環境下で実施される。そのため、フォトマスク用粘着層の厚みをより薄くすることが強く求められている。フォトマスク用粘着層に求められる厚みは、例えば、10μm~500μmである。
【0008】
本開示は、上記事情に鑑みたものである。
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、ペリクルの貼り付けに起因するフォトマスクの歪みを抑制することができるペリクル枠、ペリクル、及びペリクルの製造方法を提供することである。
本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、ペリクル枠の端面のねじれ量を精度良く測定することができるペリクル枠の評価方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> フォトマスクに粘着可能な粘着層が設けられる一方の端面と、
ペリクル膜を支持する他方の端面と
を有する、矩形状のペリクル枠(但し、石英ガラスを含むペリクル枠は除く。)であって、
前記一方の端面のねじれ量Δdが10μm以下であり、
前記一方の端面のねじれ量Δdは、前記一方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す、ペリクル枠。
<2> 前記他方の端面のねじれ量Δdが10μm以下であり、
前記他方の端面のねじれ量Δdは、前記他方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す、前記<1>に記載のペリクル枠。
<3> 金属を含む、前記<1>又は<2>に記載のペリクル枠。
<4> アルミニウム、チタン、ステンレス、炭素系材料、樹脂、シリコン、及びセラミックス系材料から選ばれる少なくとも1種を含む、前記<1>又は<2>に記載のペリクル枠。
<5> ヤング率が、90GPa以上である、前記<1>又は<2>に記載のペリクル枠。
<6> 前記一方の端面のねじれ量Δdが、1μm以上である、前記<1>~<5>のいずれか1つに記載のペリクル枠。
<7> 前記一方の端面のTIR値が30μm以下である、前記<1>~<6>のいずれか1つに記載のペリクル枠。
<8> 前記他方の端面のTIR値が30μm以下である、前記<1>~<7>のいずれか1つに記載のペリクル枠。
<9> 前記<1>~<8>のいずれか1つに記載のペリクル枠と、
前記一方の端面に設けられた、前記粘着層と、
前記他方の端面に支持された、前記ペリクル膜と
を備える、ペリクル。
<10> 前記<1>~<8>のいずれか1つに記載のペリクル枠を準備する工程と、
塗布組成物を前記一方の端面に塗布して塗布層を形成し、前記塗布層を平坦化用物品の平坦面に接触させた状態で前記塗布層を加熱した後に、前記塗布層をベークして、前記粘着層を形成する工程と
を有し、
前記粘着層の厚みが10μm以上500μm以下であり、
前記平坦面のTIR値が10μm未満である、ペリクルの製造方法。
<11> 前記矩形状のペリクル枠の四隅の4地点のうち3地点を固定して、残りの1地点に力を付与する工程を含む、
<10>に記載のペリクルの製造方法。
<12> フォトマスクに粘着可能な粘着層が設けられる一方の端面と、ペリクル膜を支持する他方の端面とを有する、矩形状のペリクル枠の評価方法であって、
前記一方の端面のねじれ量Δdを測定することを含み、
前記ねじれ量Δdは、前記一方の端面の四隅の4地点のうち3地点を通る仮想平面と残りの1地点との距離の最大値を示す、ペリクル枠の評価方法。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ペリクルの貼り付けに起因するフォトマスクの歪みを抑制することをできるペリクル枠、ペリクル、及びペリクルの製造方法を提供することである。
本開示によれば、ペリクル枠の端面のねじれ量を精度良く測定することができるペリクル枠の評価方法を提供することである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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