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公開番号2025129040
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2025021031
出願日2025-02-12
発明の名称光学積層体および表示システム
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人籾井特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250827BHJP(光学)
要約【課題】視認性を向上させながら、VRゴーグルの軽量化を良好に達成し得る光学積層体を提供すること。
【解決手段】互いに対向する第一主面と第二主面とを有し、前記第一主面側から入射した直線偏光を円偏光に変換して前記第二主面側から出射する位相差部材と、遅相軸を有し、記位相差部材の前記第二主面側に配置された保護部材と、を含み、前記保護部材の遅相軸と前記直線偏光の偏光方向とのなす角度が、15°以下または75°~105°である、光学積層体。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
互いに対向する第一主面と第二主面とを有し、前記第一主面側から入射した直線偏光を円偏光に変換して前記第二主面側から出射する位相差部材と、遅相軸を有し、前記位相差部材の前記第二主面側に配置された保護部材と、を含み、
前記保護部材の遅相軸と前記直線偏光の偏光方向とのなす角度が、15°以下または75°~105°である、
光学積層体。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記位相差部材が、100nm~190nmのRe(550)を有するλ/4層を含み、
前記保護部材の遅相軸と前記λ/4層の遅相軸とのなす角度が、30°~60°である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項3】
前記位相差部材の前記第一主面側に配置された偏光部材をさらに含み、
前記保護部材の遅相軸と前記偏光部材の偏光軸とのなす角度が、15°以下または75°~105°である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項4】
前記位相差部材の前記第二主面側から出射される前記円偏光における波長550nmの光の楕円率と前記円偏光が前記保護部材を透過して出射される円偏光における波長550nmの光の楕円率との差が、0.02以下である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項5】
下記(i)および(ii)の少なくとも1つを満たす、請求項4に記載の光学積層体;
(i)前記位相差部材の前記第二主面側から出射される前記円偏光における波長450nmの光の楕円率と前記円偏光が前記保護部材を透過して出射される円偏光における波長450nmの光の楕円率との差が、0.02以下である;
(ii)前記位相差部材の前記第二主面側から出射される前記円偏光における波長650nmの光の楕円率と前記円偏光が前記保護部材を透過して出射される円偏光における波長650nmの光の楕円率との差が、0.02以下である。
【請求項6】
前記保護部材が、基材を含み、
前記基材が、アクリル系樹脂およびトリアセチルセルロース系樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含む、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項7】
前記保護部材が、前記基材の前記位相差部材が配置されている側と反対側に配置された反射防止層をさらに含む、請求項6に記載の光学積層体。
【請求項8】
前記保護部材のRe(550)が、0.5nm以上である、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項9】
前記位相差部材と前記保護部材とが、粘着剤層を介して積層されている、請求項1に記載の光学積層体。
【請求項10】
偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、
前記表示素子の前方に配置され、前記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、
前記表示素子と前記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、
前記表示素子と前記第一レンズ部との間に配置され、前記表示素子から出射された光を透過させ、前記反射型偏光部材で反射された光を前記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、
前記表示素子と前記ハーフミラーとの間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第一位相差部材と、
前記ハーフミラーと前記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第二位相差部材と、を備える、表示システムにおいて用いられ、
前記位相差部材が、前記第一位相差部材または前記第二位相差部材として機能するように配置される、請求項1に記載の光学積層体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学積層体および表示システムに関する。
続きを表示(約 4,300 文字)【背景技術】
【0002】
液晶表示装置およびエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置においては、画像表示を実現し、画像表示の性能を高めるために、一般的に、位相差部材、偏光部材等の光学部材が用いられている(例えば、特許文献1を参照)。これらの光学部材は、予め一体化され、光学積層体として画像表示装置に搭載され得る。
【0003】
近年、画像表示装置の新たな用途が開発されている。例えば、Virtual Reality(VR)を実現するためのディスプレイ付きゴーグル(VRゴーグル)が製品化され始めている。VRゴーグルは様々な場面での利用が検討されていることから、その軽量化、視認性の向上等が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-103286号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記VRゴーグルの軽量化は、例えば、VRゴーグルに用いられるレンズを薄型化することで達成され得る。一方で、レンズを用いた表示システムに適した上記光学部材を含む光学積層体の開発も望まれている。
【0006】
上記に鑑み、本発明は、視認性を向上させながら、VRゴーグルの軽量化を良好に達成し得る光学積層体の提供を主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明の1つの局面によれば、互いに対向する第一主面と第二主面とを有し、上記第一主面側から入射した直線偏光を円偏光に変換して上記第二主面側から出射する位相差部材と、遅相軸を有し、上記位相差部材の上記第二主面側に配置された保護部材と、を含み、上記保護部材の遅相軸と上記直線偏光の偏光方向とのなす角度が、15°以下または75°~105°である、光学積層体が提供される。
[2]上記[1]に記載の光学積層体において、上記位相差部材が、100nm~190nmのRe(550)を有するλ/4層を含んでよく、上記保護部材の遅相軸と上記λ/4層の遅相軸とのなす角度が、30°~60°であってよい。
[3]上記[1]または[2]に記載の光学積層体において、上記位相差部材の上記第一主面側に配置された偏光部材をさらに含んでよく、上記保護部材の遅相軸と上記偏光部材の偏光軸とのなす角度が、15°以下または75°~105°であってよい。
[4]上記[1]から[3]のいずれかに記載の光学積層体において、上記位相差部材の上記第二主面側から出射される上記円偏光における波長550nmの光の楕円率と上記円偏光が上記保護部材を透過して出射される円偏光の波長550nmにおける光の楕円率との差が、0.02以下であってよい。
[5]上記[1]から[4]のいずれかに記載の光学積層体は、下記(i)および(ii)の少なくとも1つを満たしてよい;
(i)上記位相差部材の上記第二主面側から出射される上記円偏光における波長450nmの光の楕円率と上記円偏光が上記保護部材を透過して出射される円偏光における波長450nmの光の楕円率との差が、0.02以下である;
(ii)上記位相差部材の上記第二主面側から出射される上記円偏光における波長650nmの光の楕円率と上記円偏光が上記保護部材を透過して出射される円偏光における波長650nmの光の楕円率との差が、0.02以下である。
[6]上記[1]から[5]のいずれかに記載の光学積層体において、上記保護部材が、基材を含んでよく、上記基材が、アクリル系樹脂およびトリアセチルセルロース系樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂を含んでよい。
[7]上記[6]に記載の光学積層体において、上記保護部材が、上記基材の上記位相差部材が配置されている側と反対側に配置された反射防止層をさらに含んでよい。
[8]上記[1]から[7]のいずれかに記載の光学積層体において、上記保護部材のRe(550)が、0.5nm以上であってよい。
[9]上記[1]から[8]のいずれかに記載の光学積層体において、上記位相差部材と上記保護部材とが、粘着剤層を介して積層されていてよい。
[10]上記[1]から[9]のいずれかに記載の光学積層体は、偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、上記表示素子の前方に配置され、上記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、上記表示素子と上記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、上記表示素子と上記第一レンズ部との間に配置され、上記表示素子から出射された光を透過させ、上記反射型偏光部材で反射された光を上記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、上記表示素子と上記ハーフミラーとの間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第一位相差部材と、上記ハーフミラーと上記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第二位相差部材と、を備える、表示システムにおいて用いられてよく、上記位相差部材が、上記第一位相差部材または上記第二位相差部材として機能するように配置されてよい。
[11]本発明の別の局面によれば、偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、上記表示素子の前方に配置され、上記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、上記表示素子と上記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、上記表示素子と上記第一レンズ部との間に配置され、上記表示素子から出射された光を透過させ、上記反射型偏光部材で反射された光を上記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、上記表示素子と上記ハーフミラーとの間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第一位相差部材と、上記ハーフミラーと上記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第二位相差部材と、を備える、表示システムであって、上記[1]から[10]のいずれかに記載の光学積層体が、上記位相差部材の上記第二主面が上記ハーフミラー側となるように上記ハーフミラーの後方に配置されている、表示システムが提供される。
[12]本発明の別の局面によれば、偏光部材を介して画像を表す光を前方に出射する表示面を有する表示素子と、上記表示素子の前方に配置され、上記表示素子から出射された光を反射する反射型偏光部材と、上記表示素子と上記反射型偏光部材との間の光路上に配置される第一レンズ部と、上記表示素子と上記第一レンズ部との間に配置され、上記表示素子から出射された光を透過させ、上記反射型偏光部材で反射された光を上記反射型偏光部材に向けて反射させるハーフミラーと、上記表示素子と上記ハーフミラーとの間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第一位相差部材と、上記ハーフミラーと上記反射型偏光部材との間の光路上に配置され、直線偏光を円偏光に、または、円偏光を直線偏光に変換可能な第二位相差部材と、を備える、表示システムであって、上記[1]から[10]のいずれかに記載の光学積層体が、上記位相差部材の上記第二主面が上記ハーフミラー側となるように上記ハーフミラーの前方に配置されている、表示システムが提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態による光学積層体によれば、視認性を向上させながら、VRゴーグルの軽量化を良好に達成し得る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略の構成を示す模式な断面図である。
図2は、図1に示す光学積層体を透過する光の偏光状態を説明する模式図である。
図3は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略の構成を示す模式な断面図である。
図4は、図3に示す光学積層体を透過する光の偏光状態を説明する模式図である。
図5は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略の構成を示す模式な断面図である。
図6は、図5に示す光学積層体によって反射および出射される光の偏光状態を説明する模式図である。
図7は、本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略の構成を示す模式な断面図である。
本発明の1つの実施形態に係る表示システムの概略の構成を示す模式図である。
図8に示す表示システムの一部の具体的な構成の一例を示す模式的な側面図である。
図8に示す表示システムの一部の具体的な構成の一例を示す模式的な側面図である。
図8に示す表示システムの一部の具体的な構成の一例を示す模式的な側面図である。
実施例および比較例で作製した光学積層体に関して測定された透過光の楕円率と参考例1の光学積層体に関して測定された透過光の楕円率との差を示すグラフである。
実施例および比較例で作製した光学積層体に関して測定された透過光の楕円率と参考例1の光学積層体に関して測定された透過光の楕円率との差を示すグラフである。
実施例および比較例で作製した光学積層体に関して測定された透過光の楕円率と参考例2の光学積層体に関して測定された透過光の楕円率との差を示すグラフである。
実施例および比較例で作製した光学積層体に関して測定された透過光の楕円率と参考例2の光学積層体に関して測定された透過光の楕円率との差を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。図面は説明をより明確にするため、実施の形態に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、図面については、同一または同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略することがある。
(【0011】以降は省略されています)

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