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公開番号
2025129440
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-04
出願番号
2025116042,2021034603
出願日
2025-07-09,2021-03-04
発明の名称
エルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物、並びにその製造方法
出願人
キッコーマン株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12P
13/04 20060101AFI20250828BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】エルゴチオネイン高含有食品の提供を目的とする。
【解決手段】固体培地と麹菌を混合して培養する工程において、発酵中の混合物の水分量を25%以上に維持し、4日以上発酵することにより、0.35g/麹菌固体発酵物1kg以上のエルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
0.35g/麹菌固体発酵物1kg以上のエルゴチオネインを含む麹菌固体発酵物。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
タンパク質を10%以上含む固体培地と麹菌とを混合して培養する工程を含む、0.35g/麹菌固体発酵物1kg以上のエルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物の製造方法であって、4日以上発酵することを特徴とする、前記製造方法。
【請求項3】
発酵中に水添加を行わず、前記固体培地と前記麹菌の混合物の初発の水分量を45%以上に調整することを特徴とする、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
発酵中の混合物の水分量を25%以上に維持することを特徴とする、請求項2又は3に記載の製造方法。
【請求項5】
前記発酵工程が、20~40℃で発酵することを含む、請求項2~4のいずれか一項に記載の製造方法。
【請求項6】
請求項2~5のいずれか一項に記載の製造方法により製造された、エルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、エルゴチオネイン(以下、ERGと表記する場合がある。)高含有麹菌固体発酵物の製造方法、製造方法により製造されたERG高含有麹菌固体発酵物の技術分野に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ERGは、強力な抗酸化作用を有する含硫アミノ酸であり、植物や動物の生体内にも存在することが見いだされている。ERGは、強力な抗酸化作用を有するのみならず、エラスターゼ阻害作用、チロシナーゼ阻害作用を有することが報告されており、美白やしわ予防といった美容・食品分野で特に注目されている。また、ERGが生体酸化防御システムに関与することが判明してきており、医療分野での応用も試みられている。最近では、高齢になるとERG含量が低下すること、ERGには酸化ストレス下におけるテロメア長低減の緩和効果があることなど、長寿や軽度認知症障害などとの関連でも注目されている。軽度認知症障害の認知機能改善効果を発揮するためには5mg/1日のERGが必要とされる(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
植物や動物は、ERGを合成することはできず、生体内のERGは、担子菌類などの微生物により合成されたERGに由来すると考えられている。ERGは、担子菌類の一部のキノコ、例えばエノキダケ、ヒラタケ、シイタケ、マイタケ、エリンギ、マッシュルームなどの食用キノコにも含まれており、特にタモギタケに多く含まれていることが知られている。きのこ以外の食品中には、効果を発揮するに十分量なERGが含まれていない。麹菌が生産することも知られているが、ERG量として5mg/1日摂取するためには一般的に販売されている麹を100g/1日以上摂取する必要がある。
【0004】
ERGの製造方法として、タモギタケなどの担子菌からの抽出、化学合成、微生物を用いた発酵が試みられている。タモギタケなどの担子菌からの抽出は、原材料の取得に時間がかかり、大量生産には適していない。ERGを大量に得るために、C1化合物資化性の細菌や酵母を用いた発酵(特許文献1:国際公開第2016/104437号)、さらにはERG生合成遺伝子を過剰発現させた微生物を用いた発酵(特許文献2:国際公開第2017/150304号)について研究がされている。ERG生合成遺伝子を過剰発現させた麹菌を用いた固体培養も試みられているが生産量は231mg/kgである(非特許文献2)。
【0005】
しかしながら、こうして特定されたERG産生微生物株は、食品に通常用いられない微生物であり、また、遺伝子を導入した微生物を用いた場合、食品への利用が制限される。そこで、様々な食品への応用を考え、食経験のある非組み換え株で、高いERG生産性を有する株が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2016/104437号
国際公開第2017/150304号
【非特許文献】
【0007】
薬理と治療 Volume 48, Issue 4, 685 ― 697 (2020)
BIOSCIENCE, BIOTECHNOLOGY, AND BIOCHEMISTRY, 2019, VOL. 83, NO. 1, 181‐184
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
食品中のERG含量を高め、キノコ以外の食品からも、ERGを十分摂取できる方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが、ERG高含有食品の提供にあたり、鋭意研究を行ったところ、所定の条件で固体発酵物を製造することで、ERG含有量が高まることを見出し、本発明に至った。
そこで、本発明は下記に関する:
[1] 0.35g/麹菌固体発酵物1kg以上のエルゴチオネインを含む麹菌固体発酵物。
[2] タンパク質を10%以上含む固体培地と麹菌とを混合して培養する工程を含む、0.35g/麹菌固体発酵物1kg以上のエルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物の製造方法であって、4日以上発酵することを特徴とする、前記製造方法。
[3]
発酵中に水添加を行わず、前記固体培地と前記麹菌の混合物の初発の水分量を45%以上に調整することを特徴とする、項目2に記載の製造方法。
[4] 発酵中の混合物の水分量を25%以上に維持することを特徴とする、項目2又は3に記載の製造方法。
[5] 前記発酵工程が、20~40℃で発酵することを含む、項目2~4のいずれか一項に記載の製造方法。
[6] 項目2~5のいずれか一項に記載の製造方法により製造された、エルゴチオネイン高含有麹菌固体発酵物。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、発酵により食品中のERG含有量を高めた食品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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