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公開番号2025134504
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2024032454
出願日2024-03-04
発明の名称スパイラル型膜モジュール
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類B01D 63/12 20060101AFI20250909BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】エンドポートとサイドポートの両タイプのベッセルに適用でき、製作が容易なスラスト荷重の支持構造およびそれを備えるスパイラル型膜モジュールを提供する。
【解決手段】スパイラル型膜モジュール100は、エンドポートあるいはサイドポートである供給液入口ポートおよび濃縮液出口ポートと、透過液出口ポートを有するベッセル110と、前記ベッセル110に収容される1つ以上のスパイラル型膜エレメントEと、最出口側の前記スパイラル型膜エレメントEの集水管5の出口と連通され、前記透過液出口ポートへ連結される出口アダプタ123と、前記出口アダプタ123と連結され、最出口側の前記膜エレメント端部と当接し、スラスト荷重を支持するスラスト荷重支持部150とを備える。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
スパイラル型膜エレメントを内部に備えるスパイラル型膜モジュールであって、
エンドポートあるいはサイドポートである供給液入口ポートおよび濃縮液出口ポートと、透過液出口ポートを有するベッセルと、
前記ベッセルに収容される1つ以上のスパイラル型膜エレメントと、
最出口側の前記スパイラル型膜エレメントの集水管の出口と連通され、前記透過液出口ポートへ連結される出口アダプタと、
前記出口アダプタから最出口側の前記膜エレメント端部の径方向に沿って延設し、該膜エレメント端部と当接してスラスト荷重を支持するスラスト荷重支持部と、
を備える、
スパイラル型膜モジュール。
続きを表示(約 620 文字)【請求項2】
前記スラスト荷重支持部の材質が金属材料である場合、厚みは5mm以上である、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。
【請求項3】
前記スラスト荷重支持部の材質が樹脂材料である場合、厚みは10mm以上である、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。
【請求項4】
前記スラスト荷重支持部の外径は、直径φ125mm以上、直径φ160mm以下である、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。
【請求項5】
前記スラスト荷重支持部の径方向の最外端部の少なくとも一部あるいは全てが、最出口側の前記膜エレメント端部の外環状リブに当接する、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。
【請求項6】
前記スラスト荷重支持部に設けられた通液穴が、前記スラスト荷重支持部の中心よりも径方向の遠位に多く設けられる、あるいは中心側の通液穴面積合計より遠位側の通液穴面積合計が大きい、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。
【請求項7】
前記スラスト荷重支持部の径方向の最端部の全てが、最出口側の前記膜エレメント端部の外環状リブに当接する場合、前記スラスト荷重支持部に設けられた通液穴面積合計が、ベッセルの内径に相当する面積に対して10%以上である、
請求項1に記載のスパイラル型膜モジュール。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スパイラル型膜エレメントを耐圧容器内部に備えるスパイラル型膜モジュールに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
スパイラル型膜エレメント(以下、「膜エレメント」と略称する場合がある。)は集水管の周りに平膜、透過水スペーサ、供給水スペーサを巻き付け、その外周にFRP(fiber reinforced plastic)を施工して製造する。膜エレメントは耐圧容器であるベッセル内に装填して(通常1本~7本程度)膜モジュールとして使用される。ベッセル内の膜エレメントにはベッセル内の入口と出口の圧力差によって生じるスラスト荷重が負荷される。
【0003】
膜エレメントのサイズ(直径)には8インチ、4インチ、2.5インチなどがあるが、大規模処理施設などへの適用など最も広く使用されるのは8インチサイズの膜エレメントである。8インチサイズの膜エレメントの構造には主に2パターンあり、図5Aの集水管が端面から突き出しているタイプ(以下、「集水管突出形状タイプ」と呼ぶ。)と、図5Bの端面が略平面になっているタイプ(以下、「フラッシュカット形状タイプ」と呼ぶ。)がある。
【0004】
集水管突出形状タイプの各膜エレメントは、突出した集水管同士をアウターコネクタで連結され、スラスト荷重を集水管同士で伝達し、スラスト荷重を主に集水管で支持する。そのため例えば、8インチサイズの集水管突出形状タイプの膜エレメントの集水管には高い強度が必要とされ、主にはFRPなどの強度の高い材料が使われる。
【0005】
フラッシュカット形状タイプの各膜エレメントは、集水管内部に設置されたインターコネクタで連結され、スラスト荷重をアンチテレスコープ材の端面全体で伝達する。そのため集水管には集水管突出形状タイプほどの強度は要求されず、集水管はABS樹脂や変性PPE樹脂などで製作されることが多い。
【0006】
そして、フラッシュカット形状タイプの膜エレメントには、ベッセル内のスラスト荷重に耐えるため、最後尾の膜エレメントの下流側に支持構造を必要とする。通常はスラストリング(図5B参照)やスラストコーンと呼ばれる部品が設置される。スラストコーンは、側面に開口を有する円錐台形状の部品である。
【0007】
特許文献1は、スラストコーンの一例として、スラスト荷重調整保持部材(7、22)を開示している。スラスト荷重調整保持部材(22)には、流体を通過させるための穴(22a)が複数形成されている。この穴(22a)は、透過液集水管(12)を中心軸として圧力容器(2)の内部壁に向かって放射状に均一に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第6268490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
集水管突出形状タイプの膜エレメントは、フラッシュカット形状タイプの膜エレメントよりも内部の膜面積が小さいため、処理水量を上げるなどの理由により、同じベッセルを利用して、集水管突出形状タイプの膜エレメントからフラッシュカット形状タイプの膜エレメントへ変更を行う場合がある。この場合、新たにスラストリング(図5B参照)の設置が必要となる。図5Bのような、濃縮液の出口ポートがベッセルの長手方向の端部に設置されているエンドポートタイプのベッセルの場合、必要な長さに切断した円筒形状の部品をスラストリングとして使用することが可能である。しかし、スラストリングを新たに製造することが必要となる。
【0010】
一方、濃縮液の出口ポートがベッセルの側部に設置されているサイドポートタイプのベッセルの場合、スラストリングでの対応が難しい。通常、サイドポートタイプのベッセルには、濃縮液の出口ポートを塞がないように、スラストコーンタイプの部品が使用される。スラストコーンを製作するためには、通常は金型を準備した上で、射出成形によらなければならない。金型は多額の投資が必要であり、大量生産が前提でなければ製作することは難しい。サイドポートのベッセルを使用している水処理の現場において、集水管突出形状タイプからフラッシュカット形状タイプへ変更する際、簡単な方法でスラスト荷重を支持できる支持構造が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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