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公開番号2025139794
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024038828
出願日2024-03-13
発明の名称変性共役ジエン系重合体、成形体、ゴム組成物、及びタイヤ
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08F 8/42 20060101AFI20250919BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】連続式重合により製造され、加工性に優れながらも、引張特性などの物性に優れるとともに、操縦安定性と耐摩耗性のバランスに優れた変性共役ジエン系重合体等の提供。
【解決手段】2種類のアルコキシシラン系変性剤の残基を有し、
前記変性剤のアルコキシ基の数の差が4個以上であり、
下記<条件(i)>~<条件(iii)>を満たす、変性共役ジエン系重合体。
<条件(i)>
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、Gel Permeation Chromatography)による分子量分布曲線が単峰形を有し、ピークトップより高分子側に肩を有する。
<条件(ii)>
分子量分布(PDI;MWD)が1.45以上1.7未満である。
<条件(iii)>
Si含有量が重量基準で100ppm以上300ppm未満である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
2種類のアルコキシシラン系変性剤の残基を有し、
前記変性剤のアルコキシ基の数の差が4個以上であり、
下記<条件(i)>~<条件(iii)>を満たす、変性共役ジエン系重合体。
<条件(i)>
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、Gel Permeation Chromatography)による分子量分布曲線が単峰形を有し、ピークトップより高分子側に肩を有する。
<条件(ii)>
分子量分布(PDI;MWD)が1.45以上1.7未満である。
<条件(iii)>
Si含有量が重量基準で100ppm以上300ppm未満である。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記アルコキシシラン系変性剤が、下記化学式1~9からなる群から選択される化学式で表される化合物である、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体。
JPEG
2025139794000045.jpg
36
170
(前記化学式1中、

1
は、単結合、または炭素数1~10のアルキレン基であり、

2
およびR
3
は、それぞれ独立して、炭素数1~10のアルキル基であり、

4
は、水素、炭素数1~10のアルキル基、炭素数1~10のアルキル基で置換された2価、3価、または4価のアルキルシリル基、または炭素数2~10のヘテロ環基であり、

21
は、単結合、炭素数1~10のアルキレン基、または-[R
42
O]
j
-であり、

42
は、炭素数1~10のアルキレン基であり、
aおよびmは、それぞれ独立して、1~3から選択される整数であり、
nは0、1、または、2であり、
jは1~30から選択される整数である。)
JPEG
2025139794000046.jpg
59
170
(前記化学式2中、

5
、R
6
、およびR
9
は、それぞれ独立して、炭素数1~10のアルキレン基であり、

7
、R
8
、R
10
、およびR
11
は、それぞれ独立して、炭素数1~10のアルキル基であり、

12
は、水素または炭素数1~10のアルキル基であり、
bおよびcは、それぞれ独立して、0、1、2、または3であって、b+c≧1であり、
Aは、
JPEG
2025139794000047.jpg
27
170
または
JPEG
2025139794000048.jpg
26
170
であり、波線は、Aに隣接する窒素への結合を示し、

13
、R
14
、R
15
、およびR
16
は、それぞれ独立して、水素、または炭素数1~10のアルキル基である。)
JPEG
2025139794000049.jpg
72
170
(前記化学式3中、

1
およびA
2
は、それぞれ独立して、酸素原子を含むかまたは含まない炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、

17
~R
20
は、それぞれ独立して、炭素数1~20の1価の炭化水素基であり、

1
~L
【請求項3】
前記化学式4で表される化合物が、下記化学式4a~4cからなる群から選択される化学式で表される化合物である、請求項2に記載の変性共役ジエン系重合体。
JPEG
2025139794000056.jpg
52
170
JPEG
2025139794000057.jpg
54
170
JPEG
2025139794000058.jpg
53
170
(前記化学式4a、化学式4b、および化学式4c中、

22
~R
27
、dおよびeは、前記のとおりである。)
【請求項4】
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、Gel Permeation Chromatography)で測定される数平均分子量(Mn)が1,000以上200×10
4
以下であり、重量平均分子量(Mw)が1,000以上300×10
4
以下である、
請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体。
【請求項5】
100℃で測定されるムーニー粘度が50以上170未満であり、100℃で測定されるムーニー緩和率(MSR)が0.30以上0.80以下である、請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体。
【請求項6】
請求項1に記載の変性共役ジエン系重合体100質量部と、
1質量部未満の軟化剤成分と、
を、含有する成形体。
【請求項7】
ゴム成分を100質量部と、
充填剤を5.0質量部以上150質量部以下と、を含み、
前記ゴム成分は、当該ゴム成分の総量100質量部に対して、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の変性共役ジエン系重合体を10質量部以上含む、
ゴム組成物。
【請求項8】
請求項7に記載のゴム組成物を含有する、タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、変性共役ジエン系重合体に関し、より詳細には、連続重合により製造され、加工性に優れながらも、分子量分布が狭くて優れた物性を有する変性共役ジエン系重合体、およびそれを含むゴム組成物に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、省エネルギーおよび環境問題に対する関心が高まっており、自動車の低燃費化が求められている。そこで、自動車用タイヤ、特に路面と接するタイヤトレッドに用いられるゴム材料として、転がり抵抗が低く、耐摩耗性に優れるとともに、安全性の観点から、ウェットスキッド抵抗性、実用上十分な破壊特性を有していることが要求される。
【0003】
また、自動車に対する低燃費化への対応として、自動車部材の樹脂化、及びタイヤの薄肉化による自動車の軽量化が進められている。タイヤの薄肉化にはトレッド部の厚みを減らす必要があるため、高い耐摩耗性が要求される。
【0004】
タイヤの転がり抵抗を減少させるための方法としては、加硫ゴムのヒステリシス損を小さくする方法が挙げられ、かかる加硫ゴムの評価指標としては、50℃~80℃の反発弾性、tanδ、グッドリッチ発熱などが用いられている。すなわち、前記温度での反発弾性が大きいか、tanδ、グッドリッチ発熱が小さいゴム材料が好ましい。
【0005】
ヒステリシス損の小さいゴム材料としては、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、またはポリブタジエンゴムなどが知られているが、これらは、ウェットグリップ性が小さいという問題がある。そこで、近年、スチレン‐ブタジエンゴム(以下、SBRという)またはブタジエンゴム(以下、BRという)などの共役ジエン系重合体または共重合体が乳化重合や溶液重合により製造され、タイヤ用ゴムとして用いられている。中でも、乳化重合に比べて溶液重合が有する最も大きい利点は、ゴムの物性を規定するビニル構造の含量およびスチレンの含量を任意に調節することができ、カップリング(coupling)や変性(modification)などによって分子量および物性などが調節可能であるという点である。したがって、最終的に製造されたSBRやBRの構造の変化が容易であるとともに、鎖末端の結合や変性によって鎖末端の動きを減少させ、シリカまたはカーボンブラックなどの充填剤との結合力を増加させることができるため、溶液重合によるSBRがタイヤ用ゴム材料として多く用いられている。
【0006】
かかる溶液重合によるSBRがタイヤ用ゴム材料として用いられる場合、前記SBR中のビニルの含量を増加させることで、ゴムのガラス転移温度を上昇させることにより、走行抵抗および制動力などのようなタイヤに要求される物性を調節することができるだけでなく、ガラス転移温度を適宜調節することで、燃料消費を低減することができる。前記溶液重合によるSBRは、アニオン重合開始剤を用いて製造し、形成された重合体の鎖末端を種々の変性剤を用いて結合させたり、変性させたりして用いている。例えば、特許文献1(米国特許第4,397,994号)には、一官能性開始剤であるアルキルリチウムを用いて、非極性溶媒下でスチレン‐ブタジエンを重合することで得られた重合体の鎖末端の活性アニオンを、スズ化合物などの結合剤を用いて結合させた技術が提示されている。
【0007】
一方、前記SBRまたはBRの重合は、回分式(batch)または連続式重合により行われるが、回分式重合による場合、製造された重合体の分子量分布が狭いため物性改善の面で利点があるが、生産性が低く、加工性に劣るという問題がある。また、連続式重合による場合、重合が連続的に行われるため生産性に優れ、加工性改善の面で利点があるが、分子量分布が広いため物性に劣るという問題がある。そこで、SBRまたはBRの製造時に、生産性、加工性、および物性を同時に改善させるための研究が求められつつある状況である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
米国特許第4,397,994号
特許第7,227,136号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決するためになされたものであって、連続式重合により製造され、加工性に優れながらも、引張特性などの物性に優れるとともに、操縦安定性と耐摩耗性のバランスに優れた変性共役ジエン系重合体、およびそれを含むゴム組成物を提供することを目的とする。
【0010】
しかしながら、特許文献2に開示されている共役ジエン系重合体の場合、加工性を改良し引張特性、粘弾性特性を向上させることができたが、操縦安定性と耐摩耗性の十分な向上が得られない場合がある、という問題点を有している。
(【0011】以降は省略されています)

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