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公開番号2025141646
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041669
出願日2024-03-15
発明の名称偏光素子、偏光素子の製造方法および光学機器
出願人デクセリアルズ株式会社
代理人個人
主分類G02B 5/30 20060101AFI20250919BHJP(光学)
要約【課題】撥水膜の撥油性および耐熱性を両立させることが可能な偏光素子を提供する。
【解決手段】偏光素子10は、透明基板11と、透明基板11の一方の面に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列されており、所定方向に延在している格子状凸部12とを備える。格子状凸部12は、透明基板11の側から順に、反射層21と、誘電体層22と、吸収層23とを有する。偏光素子10は、格子状凸部12の表面および透明基板11の格子状凸部12が配列されている側の表面に、第1撥水処理剤25aで処理されている領域と、第2撥水処理剤25bで処理されている領域とが不均一に存在している撥水膜25が形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
透明基板と、
前記透明基板の一方の面に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列されており、所定方向に延在している格子状凸部とを備え、
前記格子状凸部は、前記透明基板の側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層とを有し、
前記格子状凸部の表面および前記透明基板の格子状凸部が配列されている側の表面に、複数の異なる撥水処理剤で処理されている領域が不均一に存在している撥水膜が形成されている、偏光素子。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記複数の異なる撥水処理剤は、パーフルオロアルキル基を含む第1撥水処理剤と、パーフルオロアルキル基を含まない第2撥水処理剤とを含む、請求項1に記載の偏光素子。
【請求項3】
前記第1撥水処理剤は、トリクロロ(1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-n-オクチル)シランであり、
前記第2撥水処理剤は、ジメチルジクロロシランである、請求項2に記載の偏光素子。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の偏光素子を製造する方法であって、
前記透明基板の一方の面に、前記透明基板の側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層と、を積層して、積層体を形成する工程と、
前記積層体を選択的にエッチングすることにより、前記格子状凸部を形成する工程と、
前記格子状凸部の表面および前記透明基板の格子状凸部が形成されている側の表面を前記複数の異なる撥水処理剤で処理して前記撥水膜を形成する工程とを含む、偏光素子の製造方法。
【請求項5】
前記格子状凸部の表面および前記透明基板の格子状凸部が形成されている側の表面の一部を前記複数の異なる撥水処理剤で交互に処理して前記撥水膜を形成する、請求項4に記載の偏光素子の製造方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の偏光素子を備える、光学機器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、偏光素子、偏光素子の製造方法および光学機器に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、耐熱性が要求される液晶プロジェクタ等の光学機器において、有機偏光素子に代わり、無機偏光素子が採用され始めている。無機偏光素子の中でも、透明基板の側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層とを有する格子状凸部を備えるワイヤグリッド型の偏光素子は、耐熱性が高いため、液晶プロジェクタ用途で多く使用されている。格子状凸部は、透明基板の一方の面に、使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列されており、所定方向に延在している。格子状凸部は、例えば、反射層と、誘電体層と、吸収層とを物理成膜法により形成した後、フォトリソグラフィ法およびドライエッチング法により、選択的にエッチングすることで形成される。
【0003】
一方、偏光素子は、大気中の水分およびゴミが付着してシミが生じることによる、光学特性および外観品質の悪化を回避するために、格子状凸部の表面を覆うように撥水膜が形成されている。ここで、撥水膜は、撥水性に加え、撥油性が求められる。
【0004】
特許文献1には、格子状凸部の表面及び格子状凸部間に形成される溝の底面部の表面に保護膜を形成することが記載されている。ここで、保護膜は、反射層の表面を覆うように形成される第1保護膜と、溝の底面部の表面を覆うように形成され且つ有機膜からなる第2保護膜と、吸収層の表面を覆うように形成され且つ有機膜からなる第3保護膜を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2020-64326号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、液晶プロジェクタ用途では、撥水膜の耐熱性が求められるが、撥水膜の撥油性および耐熱性を両立させることが困難である。
【0007】
本発明は、撥水膜の撥油性および耐熱性を両立させることが可能な偏光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)透明基板と、前記透明基板の一方の面に使用帯域の光の波長よりも短いピッチで配列されており、所定方向に延在している格子状凸部とを備え、前記格子状凸部は、前記透明基板の側から順に、反射層と、誘電体層と、吸収層とを有し、前記格子状凸部の表面および前記透明基板の格子状凸部が配列されている側の表面に、複数の異なる撥水処理剤で処理されている領域が不均一に存在している撥水膜が形成されている、偏光素子。
【0009】
(2)前記複数の異なる撥水処理剤は、パーフルオロアルキル基を含む第1撥水処理剤と、パーフルオロアルキル基を含まない第2撥水処理剤とを含む、(1)に記載の偏光素子。
【0010】
(3)前記第1撥水処理剤は、トリクロロ(1H,1H,2H,2H-パーフルオロ-n-オクチル)シランであり、前記第2撥水処理剤は、ジメチルジクロロシランである、(2)に記載の偏光素子。
(【0011】以降は省略されています)

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