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公開番号
2025142182
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-30
出願番号
2024041789
出願日
2024-03-17
発明の名称
BRDタンパク質を阻害する新規な化合物
出願人
ベノバイオ カンパニー リミテッド
代理人
KEY弁理士法人
主分類
C07D
405/10 20060101AFI20250922BHJP(有機化学)
要約
【課題】BRDタンパク質阻害能を保有した新規なカルボキサミド誘導体、及び該カルボキサミド誘導体を含む眼科疾患の予防又は治療用薬学的組成物を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩を提供する。
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(式中、AおよびBは、独立して、O、N、およびSのいずれかであり、CおよびDは、水素、C
1-6
アルキル等である。)
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
以下の式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩:
JPEG
2025142182000069.jpg
48
79
前記式中、
AおよびBは、それぞれ独立して、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択されるいずれかであり、前記AおよびBの少なくとも一方が窒素である場合、窒素に結合する水素はアルキル基で置換されたものであり、
Cは、水素、C
1-6
アルキル、およびカルボニルからなる群より選択されるいずれかであり、
Dは、水素、C
1-6
アルキル、-NH
2
、-NH(C
1-6
アルキル)、-N(C
1-6
アルキル)(C
1-6
アルキル)、-NH(C
3-6
シクロアルキル)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールである。
続きを表示(約 2,800 文字)
【請求項2】
前記-NH(C
1-6
アルキル)、-N(C
1-6
アルキル)(C
1-6
アルキル)、-NH(C
3-6
シクロアルキル)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールの水素結合部分は、水素、ハロゲン、-OH、=O、-OC
1-6
アルキル、-C
1-6
アルキル、-C(=O)Ra、-C(=O)N(Ra)(Rb)、-C
1-6
アルキルC(=O)N(Ra)(Rb)、-C
3
H
4
C(=O)N(Ra)(Rb)、-C≡CH、-C
3-6
シクロアルキル、-N(C
1-6
アルキル)(C
1-6
アルキル)、-SO
2
(C
1-6
アルキル)、フェニル、水素または炭素のうちのいずれか一つ以上がハロゲンで置換されたフェニル、メチルピペラジニル、水素のうちのいずれか一つがC
1-6
アルキル置換されたピラゾイル、水素のうちのいずれか一つがハロゲン化フェニルで置換されたピロリドニル、水素のうちのいずれか一つがハロゲン化フェニルで置換されたメチルピロリドニル、ベンジル、水素または炭素のうちのいずれか一つ以上が窒素で置換されたベンジル、および水素または炭素のうちのいずれか一つ以上がハロゲンで置換されたベンジルからなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよく、
前記RaおよびRbは、それぞれ独立して、H、C
1-6
アルキル、C
3-6
シクロアルキル、またはベンジルである、請求項1に記載の式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項3】
前記Dのヘテロシクロアルキルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、メチルピペラジニル、モルホリニル、およびピペラジノニルからなる群より選択される1種以上を含むものである、請求項2に記載の式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項4】
前記Cは、メチルまたはカルボニルのうちのいずれかである、請求項2に記載の式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項5】
以下の式(II)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩:
JPEG
2025142182000070.jpg
48
84
前記式中、
AおよびBは、それぞれ独立して、酸素、窒素、および硫黄からなる群より選択されるいずれかであり、前記AおよびBの少なくとも一方が窒素である場合、窒素に結合する水素は、アルキル基で置換されたものであり、
Cは、水素またはC
1-6
アルキルであり、
Dは、水素、C
1-6
アルキル、-NH
2
、-NH(C
1-6
アルキル)、-N(C
1-6
アルキル)(C
1-6
アルキル)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリールであり、
前記シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリールは、水素、-OH、=O、-C
1-6
アルキル、-C(=O)Ra、-C(=O)N(Ra)(Rb)、-C
1-6
アルキルC(=O)N(Ra)(Rb)、および水素または炭素のうちのいずれか一つ以上がハロゲンで置換されたベンジルからなる群より選択される1種以上の置換基で置換されていてもよく、
前記ヘテロシクロアルキルは、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、メチルピペラジニル、モルホリニル、およびピペラジノニルからなる群より選択される1種以上を含み、
前記RaおよびRbは、それぞれ独立して、HまたはC
1-6
アルキルである。
【請求項6】
前記Cは、メチルである、請求項5に記載の式(II)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩。
【請求項7】
以下の化学式で表される化合物からなる群より選択されるものである、請求項1に記載の式(I)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩:
JPEG
2025142182000071.jpg
234
150
JPEG
2025142182000072.jpg
239
150
JPEG
2025142182000073.jpg
223
146
JPEG
2025142182000074.jpg
216
132
JPEG
2025142182000075.jpg
239
150
JPEG
2025142182000076.jpg
187
147
【請求項8】
以下の化学式で表される化合物からなる群より選択されるものである、請求項5に記載の式(II)の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩:
JPEG
2025142182000077.jpg
197
148
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物、溶媒和物、立体異性体、またはこれらの薬学的に許容可能な塩を有効成分として含む、眼科疾患の予防または治療用薬剤学的組成物。
【請求項10】
前記眼科疾患は、眼内炎、角膜炎、結膜炎、角結膜炎、ブドウ膜炎、眼瞼炎、強膜炎、虹彩炎、緑内障、網膜変性症、網膜色素変性症、網膜剥離、網膜色素上皮剥離、網膜裂孔、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、ポリープ状脈絡膜血管症(polypoidal choroidal vasculopathy)、虚血性増殖網膜症(ischemic proliferative retinopathy)、錐体ジストロフィー(cone dystrophy)、増殖性硝子体網膜症、網膜動脈閉塞症、網膜静脈閉塞症、レーベル遺伝性視神経症、角膜新生血管、網膜脈絡膜新生血管、湿性および乾性黄斑変性症、または加齢黄斑変性である、請求項9に記載の眼科疾患の予防または治療用薬剤学的組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、BRDタンパク質阻害能を示す新規なカルボキサミド誘導体およびこれを有効成分として含む眼科疾患の予防および治療用組成物に関するものである。具体的には、本発明の新規なカルボキサミド誘導体は、BRD阻害効果を有し、炎症反応を抑制し、網膜変性を抑制することによって、糖尿病網膜症、湿性および乾性黄斑変性症、緑内障、ブドウ膜炎など各種の眼科疾患に対する予防および治療用薬剤学的組成物を提供することができる。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ヒストンの翻訳後修飾(post-translational modification;PTM)は、真核細胞における遺伝子の発現およびクロマチン構成の制御に関与する。特定のリジン残基におけるヒストンアセチル化は、ヒストンアセチラーゼおよびヒストン脱アセチラーゼによって制御されるPTMである。ヒストンアセチル化は、ブロモドメインと呼ばれる、よく保存されたタンパク質がヒストンおよび他のタンパク質においてアセチル化リジンに直接結合し、タンパク質複合体を呼び寄せることによって遺伝子発現を制御する。ヒトゲノムには60個を超過するブロモドメイン含有タンパク質が存在する。
【0003】
BRDタンパク質は、BRD2、BRD3、BRD4、およびBRDTを含み、精巣に局在するBRDTを除いて残りのタンパク質は、多様な組織で広く発現される。また、BRDタンパク質ファミリーが癌、代謝疾患および炎症を始めとする各種疾患と関連があることが報告されてきた。
【0004】
例えば、染色体転座によって引き起こされるBRD4またはBRD3、および精巣内核タンパク質(NUT)遺伝子の発癌性融合は、NUT正中線癌と命名される攻撃性癌を引き起こす(French et al.,J Clin Oncol,22 (2004),4135-9; French et al.,J Clin Pathol,63(2008),492-6)。BRD3/4ブロモドメインは、これらの融合タンパク質に保存され、ノックダウン(knockdown)または選択的BRDタンパク質阻害剤であるJQ1がin vitroおよび動物腫瘍モデルの両方にてこれら癌細胞の死滅を引き起こす(Filippakopoulos et al.,Nature,468 (2010),1067-73)。JQ1および他の選択的BRD阻害剤は、BRDに結合してアセチル-リジン結合を防止し、これはBRDタンパク質がクロマチンと相互作用することを防止し、それにより転写を調節することを防止することが知られている。
【0005】
BRD4は、RNAiスクリーニングにより急性骨髄性白血病(AML)にて標的として確認された( Zuber et al.,Nature,478 (2011),524-8)。このような発見は、in vitroおよびin vivoにてBRD阻害剤JQ1およびI-BET151を用いて検証された(Dawson et al.,Nature,478(2011),529-33)。また、BRD阻害剤が急性白血病、多発性骨髄腫および他の血液の悪性腫瘍において広範囲な抗癌活性を有することが知られている。種々の癌モデルにおいて、BRD阻害時、腫瘍原性転写因子Mycの急性下方調節が観察された(Delmore et al.,Cell,146(2011),904-17;Mertz et al.,Proc Natl Acad Sci US A,108(2011),16669-74)。最近の研究では、BRD阻害剤が肺および脳癌などの他の癌腫へ適用できる拡張の可能性が示唆されている。
【0006】
化学構造およびBRD結合方式において、JQ1と密接に関連のある他のBRD阻害剤であるI-BET762は、マウスモデルにおいて、主要な炎症性遺伝子の発現を調節し、内毒素性ショックおよびバクテリア-誘発性敗血症から人体を保護することが報告されている(Nicodeme et al.,Nature,468(2010),1119-23)。また、このような結果は、アテローム性動脈硬化症、冠状動脈疾患、止血異常、糖尿病、および他の心血管疾患を患っている患者における臨床試験において、BRD阻害剤RVX-208の臨床評価を裏付けるのに用いられてきた(McNeill,Curr Opin Investig Drugs,3(2010),357-64およびwww.clinicaltrials.gov)。
【0007】
RVX-208およびI-BET762は、いずれもコレステロールの組織水準を減少させることにおいて重要なアポリポタンパク質A-Iを上方制御することが明らかになった。また、BRDタンパク質は、数々のウィルスの増殖および転写調節と関連しており、BRD阻害剤が抗ウィルス活性を有することができるものと考えられている(Weidner-Glunde,Frontiers in Bioscience 15(2010),537-549)。
【0008】
このような背景の下、本発明者は、エピジェネティックス識別子であるBRDタンパク質に対する優れた阻害能を示す新規BRD阻害低分子合成物質が網膜変性などによる眼の疾患を予防および治療することができる優れた網膜変性抑制効能を有することを確認することによって、本発明を完成するに至った。
【0009】
いくつかのブロモドメイン阻害剤が臨床および前臨床において知られているが、疾病の再発および治療剤に対する耐性の問題を解決することができ、副作用を減らした新規なブロモドメイン阻害剤の開発が切実に要求されているのが実情であった。
【0010】
一方、酸化還元反応は、多数の生理学的プロセスに存在し、酸素分子は生命に必要であるが、疾患につながる反応性分子を生成することができる。フリーラジカルを含んで他の反応性化学種も病理学的状態を引き起こす。以前から組織損傷と関連する好気性代謝が活性酸素種(ROS)によって起こることが知られている。ROSおよび最近知られた反応性窒素種(RNS)は、ホルモンと同様に細胞シグナル伝達のメッセンジャーとして酵素の化学的修飾などを引き起こし、酸化剤レベルの変化を引き起こす。
(【0011】以降は省略されています)
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