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公開番号2025145599
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2024045874
出願日2024-03-22
発明の名称ポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品
出願人帝人株式会社
代理人個人
主分類C08G 64/06 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】耐傷付き性、耐熱性、流動性に優れたポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品を提供する。
【解決手段】主鎖に下記式(1)で表される繰り返し単位(A)と特定のビスフェノール構造を有する繰り返し単位(B)を含み、末端に下記式(4)で表される単位(C)を含むポリカーボネート樹脂であって、それぞれが特定の比率で存在するポリカーボネート樹脂。
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(環Zは縮合多環式アレーン環、R1およびR2は特定構造の基)
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(式(4)中、mは0または1の整数、R19は炭素数5~20のアルキル基)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
主鎖に下記式(1)で表される繰り返し単位(A)と下記式(2)で表される繰り返し単位(B)を含み、末端に下記式(4)で表される単位(C)を含むポリカーボネート樹脂であって、主鎖の全繰り返し単位を100モル%とした場合に、式(1)で表される繰り返し単位(A)の比率が5~95モル%であり、主鎖の全繰り返し単位を100モル%とした場合に、式(4)で表される単位(C)の比率が0.01モル%以上であるポリカーボネート樹脂。
JPEG
2025145599000016.jpg
33
62
(上記式(1)中、環Zは縮合多環式アレーン環、R
1
およびR
2
は夫々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を表す。)
JPEG
2025145599000017.jpg
28
66
(上記式(2)において、R
3
およびR
4
は夫々独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基およびカルボキシル基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、eおよびfは夫々1~4の整数であり、Wは単結合もしくは下記式(3)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基である。)
JPEG
2025145599000018.jpg
38
144
(上記式(3)においてR
5
,R
6
,R
7
,R
8
,R
9
,R
10
,R
11
及びR
12
は夫々独立して水素原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、R
13
及びR
14
は夫々独立して水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数1~18のアルコキシ基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルコキシ基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基、炭素原子数6~14のアリールオキシ基、炭素原子数7~20のアラルキル基、炭素原子数7~20のアラルキルオキシ基、ニトロ基、アルデヒド基、シアノ基及びカルボキシル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基を表し、R
15
,R
16
,R
17
及びR
18
は夫々独立して炭素原子数1~18のアルキル基、炭素原子数6~20のシクロアルキル基、炭素原子数2~10のアルケニル基、炭素原子数6~14のアリール基及び炭素原子数7~20のアラルキル基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基を表し、複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良く、cは1~10の整数、dは4~7の整数、h,iは1~3の整数、gは1~100の整数である。)
JPEG
2025145599000019.jpg
15
46
(式(4)中、mは0または1の整数を表し、R
19
は炭素数5~20のアルキル基を表す。)
続きを表示(約 920 文字)【請求項2】
前記式(1)で表される繰り返し単位(A)において環Zがナフタレン環である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項3】
前記式(2)のWが下記式(5)で表される基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を含む請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
JPEG
2025145599000020.jpg
21
46
(上記式(5)において、R
29
、R
30
は夫々独立して、水素原子または炭素原子数1~10のアルキル基を表し、それぞれ複数ある場合はそれらは同一でも異なっていても良い。)
【請求項4】
前記式(2)で表される繰り返し単位(B)が2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパンおよび2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンからなる群より選ばれる少なくとも一つの化合物から誘導される繰り返し単位を含む請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項5】
繰り返し単位(B)の含有割合が主鎖の全繰り返し単位に対して5~95モル%の範囲である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項6】
主鎖の全繰り返し単位を100モル%とした場合に、前記式(4)で表される構成単位(C)の割合が0.01~10モル%である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項7】
前記R
19
が炭素数8~20のアルキル基である、請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項8】
ガラス転移温度が100~220℃である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項9】
ISO/TS 19278に準拠して測定された押し込み硬さが200~400(N/mm
2
)である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
【請求項10】
JIS K5600に準拠して、測定された鉛筆硬度が2H以上である請求項1に記載のポリカーボネート樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐傷付き性、耐熱性、流動性に優れたポリカーボネート樹脂およびそれからなる成形品に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリカーボネート樹脂は透明性、耐衝撃性、耐熱性、寸法安定性に優れていることから、エンジニアリングプラスチックとして電気・電子機器の筐体、自動車内装・外装部品、建材、家具、楽器、雑貨類などの幅広い分野で使用されている。さらに、無機ガラスと比較し、比重が低く軽量化が可能であり生産性に優れているため、自動車等の窓用途に使用されている。
【0003】
さらに、ポリカーボネート樹脂を用いたシートやフィルムは、コーティング処理、積層体、表面修飾等の付加的な二次加工を施すことにより、自動車内装の各種表示装置、保護用部品として広く使用されている。
【0004】
しかしながら、コーティング処理を施していないポリカーボネート樹脂はJIS K5600-5-4に記載の塗料一般試験方法-第5部:塗膜の機械的性質-第4節:引っかき硬度(鉛筆法)に準拠して測定したポリカーボネート樹脂の鉛筆硬度は2B程度に過ぎず、塗装レス材料として表面に傷が付きやすいことが課題といえる。
【0005】
そこで、表面硬度の高い共重合ポリカーボネート樹脂を用いることが知られている(特許文献1)。また、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパンを繰り返し単位とするポリカーボネートやコポリカーボネートとする方法が記載されている(特許文献2~6)。該ポリカーボネート樹脂はより高い表面硬度を有するが、ポリカーボネート樹脂と比べて耐熱性が劣ることが課題である。
【0006】
さらに、特許文献7には2-フェニル-3,3-ビス(p-ヒドロキシフェニル)フタルイミジンを構成単位とするポリカーボネート樹脂が、電子写真感光体のバインダー樹脂として耐摩耗性に優れる旨記載されている。しかしながら、耐傷付き性を上昇させるために剛直な構造を持つ構成単位を導入すると、耐熱性が向上する一方で流動性が低下するという課題がある。
【0007】
ポリカーボネート樹脂の流動性を向上させる方法としては、末端停止剤として使用されるアルキルフェノールの炭素数を増やして長鎖状にすることが挙げられる(例えば、特許文献8,9)。しかしながら、通常のポリカーボネート樹脂の末端停止剤に長鎖状のアルキルフェノールを用いた場合、流動性が向上するものの耐熱性が低下し、自動車内装部品等の耐熱性が要求される用途に使用できない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第5173803号公報
特開昭64-069625号公報
特開平08-183852号公報
特開平08-034846号公報
特開2002-117580号公報
特許第3768903号公報
特許第3297469号公報
特許第3758874号公報
特開昭60-215020号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したとおり、耐傷付き性、耐熱性、流動性を高度に両立したポリカーボネート樹脂は未だ存在しない。
そこで、本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、耐傷付き性、耐熱性、流動性に優れたポリカーボネート樹脂及びそれからなる成形品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らはこの目的を達成せんとして鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するポリカ―ボネート樹脂が前記課題を解決できることを見出し本発明に到達した。すなわち、本発明は以下1~16項の通りである。
(【0011】以降は省略されています)

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