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公開番号2025146951
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-03
出願番号2025126113,2021081931
出願日2025-07-29,2021-05-13
発明の名称ポリエステル系樹脂組成物、粘着剤組成物、粘着剤、粘着シートおよび両面粘着シート
出願人三菱ケミカル株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08L 67/02 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】地球環境にやさしい植物由来の原料を用い、各種被着体に対する粘着物性が良好で、粘着力および保持力等の粘着物性に優れたポリエステル系樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリエステル系樹脂(A)を含有する樹脂組成物であって、上記ポリエステル系樹脂(A)が、ダイマー酸類およびダイマージオールの少なくとも1種の化合物(a1)由来の構造単位、および芳香族化合物(a2)由来の構造単位を含有し、上記芳香族化合物(a2)由来の構造単位が熱可塑性ポリエステル樹脂(但し、ポリエステル系樹脂(A)を除く。)由来の芳香族化合物を含み、ポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量が3000以上であるポリエステル系樹脂組成物とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエステル系樹脂(A)を含有する樹脂組成物であって、
上記ポリエステル系樹脂(A)が、ダイマー酸およびダイマージオールの少なくとも1種の化合物(a1)由来の構造単位、および芳香族化合物(a2)由来の構造単位を含有し、
上記芳香族化合物(a2)が、熱可塑性ポリエステル樹脂(但し、ポリエステル系樹脂(A)を除く。)由来の芳香族化合物を含み、
上記ポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量が、3000以上であることを特徴とするポリエステル系樹脂組成物。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
上記熱可塑性ポリエステル樹脂が、芳香族多価カルボン酸類由来の構造単位を含む熱可塑性ポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項3】
上記熱可塑性ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項4】
上記ポリエステル系樹脂(A)が、さらに脂肪族ポリオール由来の構造単位を含有し、上記脂肪族ポリオール由来の構造単位のうち、10モル%以上が炭素数2~20の非環式脂肪族ジオール由来の構造単位からなることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項5】
上記ポリエステル系樹脂(A)の重量平均分子量が、10000以上であることを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項6】
上記ポリエステル系樹脂(A)のバイオマス度が、50%以上であることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項7】
さらに、多価イソシアネート系化合物(B)を含有することを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項8】
さらに、加水分解抑制剤(C)を含有することを特徴とする請求項1~7のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載のポリエステル系樹脂組成物を含有する粘着剤組成物。
【請求項10】
請求項9に記載の粘着剤組成物が架橋されたことを特徴とする粘着剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル系樹脂組成物、それを含有する粘着剤組成物、粘着剤、粘着シートおよび両面粘着シートに関し、さらに詳しくは、地球環境にやさしい植物由来の原料を用いたポリエステル系樹脂組成物であって、粘着剤とした際に、粘着力および保持力等の粘着物性に優れたポリエステル系樹脂組成物、それを含有する粘着剤組成物、粘着剤、粘着シートおよび両面粘着シートに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
近年、製品の小型化や軽量化の観点から、部品の接合等には粘着剤が用いられるようになっており、かかる粘着剤として、一般的に用いられているアクリル系樹脂に代わって、粘着力に優れるポリエステル系樹脂を用いた粘着剤も検討されている。
【0003】
一方、昨今は、化石資源の枯渇や地球の温暖化対策等の一環として、再生可能な資源である植物由来の原料の使用が推奨されており、地球環境にやさしい植物由来の原料を用いたバイオマス度の高い粘着剤が求められている。
【0004】
このような植物由来の原料を用いたポリエステル系粘着剤として、例えば、特許文献1では、ジカルボン酸成分として90~50モル%の芳香族ジカルボン酸と10~50モル%のダイマー酸を用い、グリコール成分として30モル%以上の側鎖にアルキル基を有する炭素数4以上のグリコールを用いて重合してなるポリエステル樹脂を含有する粘着剤が、耐熱性、耐久性に優れることが提案されている。
また、特許文献2では、ジカルボン酸成分としてダイマー酸、ジオール成分としてダイマージオールを用いて重合してなるポリエステルで、ジカルボン酸成分に含まれるカルボキシ基1モルに対してジオール成分に含まれる水酸基が1.04~2.10モルであるポリエステルと、粘着付与剤とを含有する粘着剤が、有機溶剤の使用量が少なく、厚塗りが可能で、接着性、保持性、耐反発性に優れることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平4-328186号公報
特開2014-169419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の開示技術では、植物由来のダイマー酸を用いているものの、石油由来の芳香族系ジカルボン酸の使用が多いため、環境負荷が高くなるという課題は残るものであった。
また、上記の特許文献2の開示技術では、植物由来の原料を主として用いているため環境面での負荷は低減されているものの、樹脂が柔らかすぎるため、粘着シートとしたときの弾性率が低くなりすぎるので、両面粘着テープとしたときの粘着力等の粘着物性が劣る傾向となり、まだまだ満足のいくものではなかった。粘着付与剤等を添加することにより粘着力を含め粘着物性の底上げはできるが、必須成分が増えるため、設計の自由度は下がることが問題であった。
【0007】
一般的に、ポリエステル系樹脂組成物を粘着剤として使用する場合には、イソシアネート系化合物やエポキシ系化合物、金属キレート系化合物等の架橋剤や、粘着付与剤等の添加剤を使用することが多い。
しかしながら、地球環境にやさしい植物由来の原料、例えば、アルキル鎖の長いダイマー酸類やダイマージオールを用いてポリエステル系樹脂組成物を作製する場合、非常に極性が低くなることから、上記の添加剤との相溶性が低下する傾向がある。そのため、上記アルキル鎖の長いダイマー酸類やダイマージオールを用いたポリエステル系樹脂組成物に、上記添加剤を使用した場合、相溶性が低く、粘着物性が低下するという問題があった。
【0008】
そこで、本発明ではこのような背景下において、地球環境にやさしい再生材料、例えば植物由来の原料やリサイクルポリエチレンテレフタレート(PET)等を用いたポリエステル系樹脂組成物であって、粘着剤とした際に各種被着体に対する粘着物性が良好で、粘着力および保持力等の粘着物性に優れたポリエステル系樹脂組成物、それを含有する粘着剤組成物、粘着剤、粘着シートおよび両面粘着シートを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
しかるに、本発明者らは、ポリエステル系樹脂組成物において、ポリエステル系樹脂を構成する多価カルボン酸類およびポリオールとして、ダイマー酸類およびダイマージオールの少なくとも1種の化合物、および芳香族化合物を含み、芳香族化合物由来の構造単位が熱可塑性ポリエステル樹脂由来の芳香族化合物を含み、ポリエステル系樹脂の数平均分子量が、3000以上であることにより、粘着剤とした際に、地球環境にやさしく、各種被着体に対する粘着物性が良好で、粘着力および保持力に優れた粘着剤を得ることができることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
すなわち、本発明は、ポリエステル系樹脂(A)を含有する樹脂組成物であって、上記ポリエステル系樹脂(A)が、ダイマー酸類およびダイマージオールの少なくとも1種の化合物(a1)由来の構造単位、および芳香族化合物(a2)由来の構造単位を含有するポリエステル系樹脂組成物であり、上記芳香族化合物(a2)由来の構造単位が熱可塑性ポリエステル樹脂由来の芳香族化合物を含み、上記ポリエステル系樹脂(A)の数平均分子量が、3000以上であるポリエステル系樹脂組成物を第1の要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)

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