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公開番号2025151628
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024053154
出願日2024-03-28
発明の名称ローリングピストン型圧縮機
出願人株式会社豊田自動織機
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類F04C 18/356 20060101AFI20251002BHJP(液体用容積形機械;液体または圧縮性流体用ポンプ)
要約【課題】高効率なローリングピストン型圧縮機を提供する。
【解決手段】圧縮機構は、ミドルサイドプレートを含む。ミドルサイドプレートは、第1部材161と、第2部材とを有する。第1部材161の第2部材側の第1端面F1には、第1圧縮室と連通して、第1圧縮室で圧縮された冷媒を吐出可能な吐出口164が形成されている。第1部材161の第1端面F1および第2部材の第1部材161側の第2端面の少なくとも一方に、吸入経路から吸入された冷媒が流入する溝部177が形成されている。溝部177に流入した冷媒の圧力が吐出口164から吐出された冷媒の圧力より低いことによって、第2部材の第2端面に対して冷媒の圧力により負荷される最大応力が軽減されている。
【選択図】図10
特許請求の範囲【請求項1】
吸入経路および吐出経路が設けられたケースと、
前記ケースに収容され、前記吸入経路から吸入された冷媒を圧縮して前記吐出経路に吐出可能な圧縮機構とを備え、
前記圧縮機構は、
第1方向に延在する軸心を有する回転軸と、
前記回転軸の回転に伴って前記軸心に対して偏心した状態で回転可能な第1ピストンと、
前記第1方向に交差する方向において前記第1ピストンに当接する第1ベーンと、
前記第1ピストンおよび前記第1ベーンを収容し、前記第1ピストンおよび前記第1ベーンとの間において冷媒を圧縮する第1圧縮室が形成される第1シリンダと、
前記第1方向において前記第1シリンダに当接し、前記第1圧縮室と接するフロントサイドプレートと、
前記第1ピストンと間隔をあけて前記第1ピストンに関して前記第1方向において前記フロントサイドプレートが配置される側とは反対側に配置され、前記回転軸の回転に伴って前記軸心に対して偏心した状態で回転可能な第2ピストンと、
前記第1方向に交差する方向において前記第2ピストンに当接する第2ベーンと、
前記第2ピストンおよび前記第2ベーンを収容し、前記第2ピストンおよび前記第2ベーンとの間において冷媒を圧縮する第2圧縮室が形成される第2シリンダと、
前記第2シリンダに対して前記第1方向において前記フロントサイドプレートが配置される側とは反対側から当接し、前記第2圧縮室と接するリアサイドプレートと、
前記第1方向において前記第1シリンダおよび前記第2シリンダの間に配置され、前記第1圧縮室と前記第2圧縮室とを仕切るミドルサイドプレートとを含み、
前記ミドルサイドプレートは、
前記第1方向に交差する方向に延在し、前記第1方向において前記第1シリンダに当接する第1部材と、
前記第1方向に交差する方向に延在し、前記第1方向において前記第2シリンダおよび前記第1部材に当接する第2部材とを有し、
前記第1部材の第2部材側の第1端面には、前記第1圧縮室と連通して、前記第1圧縮室で圧縮された冷媒を吐出可能な吐出口が形成されており、
前記第1部材の前記第1端面および前記第2部材の第1部材側の第2端面の少なくとも一方に、前記吸入経路から吸入された冷媒が流入する溝部が形成されており、
前記溝部に流入した冷媒の圧力が前記吐出口から吐出された冷媒の圧力より低いことによって、前記第2部材の前記第2端面に対して冷媒の圧力により負荷される最大応力が軽減されている、ローリングピストン型圧縮機。
続きを表示(約 190 文字)【請求項2】
前記第1方向における、前記第1部材の最大厚みは、前記第2部材の最大厚みより厚く、
前記溝部は、前記第1部材に形成されている、請求項1に記載のローリングピストン型圧縮機。
【請求項3】
前記溝部は、前記第1方向から見て、前記第2圧縮室と重なるように円弧状に形成されている、請求項1または請求項2に記載のローリングピストン型圧縮機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、ローリングピストン型圧縮機に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
密閉型圧縮機を開示した先行技術文献として、特開2018-178793号公報(特許文献1)がある。特許文献1に記載された密閉型圧縮機は、回転軸に沿って順に設けられた第1のシリンダと、第1の仕切り板と、第2の仕切り板と、第2のシリンダとを備える。第1のシリンダは、第1のシリンダ室を有する。第1の仕切り板および第2の仕切り板には仕切り板空間が形成されている。第2のシリンダは、第2のシリンダ室を有する。第1のシリンダ室および第2のシリンダ室で圧縮された作動流体が仕切り板空間に吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-178793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般に、圧縮機は、構成部材同士が摺動する圧縮室において冷媒を圧縮しつつも、構成部材同士の摺動性を確保するために、各構成部材の変形などを考慮した上で、摺動箇所に隙間が設けられている。特許文献1に記載の密閉型圧縮機においては、仕切り板空間に対して圧縮された冷媒が吐出されることによって、第1の仕切り板および第2の仕切り板に応力がかかるため、第1の仕切り板および第2の仕切り板が変形する場合がある。この場合、構成部材の変形を考慮して構成部材同士の間に大きく隙間をあける必要があるため、隙間から圧縮された冷媒が漏れて圧縮機の効率が低下する可能性がある。
【0005】
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであって、高効率なローリングピストン型圧縮機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に基づくローリングピストン型圧縮機は、ケースと、圧縮機構とを備える。ケースは、吸入経路および吐出経路が設けられている。圧縮機構は、ケースに収容され、吸入経路から吸入された冷媒を圧縮して吐出経路に吐出可能である。圧縮機構は、回転軸と、第1ピストンと、第1ベーンと、第1シリンダと、フロントサイドプレートと、第2ピストンと、第2ベーンと、第2シリンダと、リアサイドプレートと、ミドルサイドプレートとを含む。回転軸は、第1方向に延在する軸心を有する。第1ピストンは、回転軸の回転に伴って軸心に対して偏心した状態で回転可能である。第1ベーンは、第1方向に交差する方向において第1ピストンに当接する。第1シリンダは、第1ピストンおよび第1ベーンを収容し、第1ピストンおよび第1ベーンとの間において冷媒を圧縮する第1圧縮室が形成されている。フロントサイドプレートは、第1方向において第1シリンダに当接し、第1圧縮室と接する。第2ピストンは、第1ピストンと間隔をあけて第1ピストンに関して第1方向においてフロントサイドプレートが配置される側とは反対側に配置され、回転軸の回転に伴って軸心に対して偏心した状態で回転可能である。第2ベーンは、第1方向に交差する方向において第2ピストンに当接する。第2シリンダは、第2ピストンおよび第2ベーンを収容し、第2ピストンおよび第2ベーンとの間において冷媒を圧縮する第2圧縮室が形成される。リアサイドプレートは、第2シリンダに対して第1方向においてフロントサイドプレートが配置される側とは反対側から当接し、第2圧縮室と接する。ミドルサイドプレートは、第1方向において第1シリンダおよび第2シリンダの間に配置され、第1圧縮室と第2圧縮室とを仕切る。ミドルサイドプレートは、第1部材と、第2部材とを有する。第1部材は、第1方向に交差する方向に延在し、第1方向において第1シリンダに当接する。第2部材は、第1方向に交差する方向に延在し、第1方向において第2シリンダおよび第1部材に当接する。第1部材の第2部材側の第1端面には、第1圧縮室と連通して、第1圧縮室で圧縮された冷媒を吐出可能な吐出口が形成されている。第1部材の第1端面および第2部材の第1部材側の第2端面の少なくとも一方に、吸入経路から吸入された冷媒が流入する溝部が形成されている。溝部に流入した冷媒の圧力が吐出口から吐出された冷媒の圧力より低いことによって、第2部材の第2端面に対して冷媒の圧力により負荷される最大応力が軽減されている。
【0007】
本開示の一形態においては、第1方向における、第1部材の最大厚みは、第2部材の最大厚みより厚い。溝部は、第1部材に形成されている。
【0008】
本開示の一形態においては、溝部は、第1方向から見て、第2圧縮室と重なるように円弧状に形成されている。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、高効率なローリングピストン型圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本開示の一実施の形態に係るローリングピストン型圧縮機の構成を示す上面図である。
図1のローリングピストン型圧縮機の構成をII線矢印方向から見た正面図である。
図1のローリングピストン型圧縮機の構成をIII-III線矢印方向から見た部分断面図である。
図3のローリングピストン型圧縮機の構成をIV-IV線矢印方向から見た断面図である。
本開示の一実施の形態に係るローリングピストン型圧縮機において冷媒が圧縮される経路を示す分解斜視図である。
図1のローリングピストン型圧縮機の構成をVI-VI線矢印方向から見た断面図である。
本開示の一実施の形態に係るミドルサイドプレートの第1部材の構成を示す斜視図である。
比較例に係るローリングピストン型圧縮機が備えるミドルサイドプレートの第1部材の構成を示す側面図である。
比較例に係るミドルサイドプレートの第2部材に第1部材側から冷媒の圧力がかかった際の第2部材の変形についてシミュレーション解析した結果を示す断面図である。
図7のミドルサイドプレートの第1部材をX線矢印方向から見た側面図である。
ミドルサイドプレートの第2部材に第1部材側から圧縮された冷媒の圧力がかかる状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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