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公開番号
2025156264
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2025057404
出願日
2025-03-29
発明の名称
オゾン含有ミスト製造装置
出願人
東日本旅客鉄道株式会社
,
株式会社アクアフューチャー研究所
,
中島産業株式会社
,
ノリタケ株式会社
代理人
個人
主分類
B05B
17/00 20060101AFI20251003BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】ミスト液滴が保持するオゾン含有量を高めることができ、噴霧空間中にオゾンを効果的に輸送できるオゾン含有ミスト発生装置を提供する。
【解決手段】オゾンミストの原料となるオゾン含有水として、紫外線吸収法にて測定した含有オゾン濃度を第一液中オゾン濃度A、ジエチル-p-フェニレンジアミン法にて測定した含有オゾン濃度を第二液中オゾン濃度B、第一液中オゾン濃度Aから第二液中オゾン濃度Bを減じた値を差分液中オゾン濃度C=A-B、第一液中オゾン濃度Aに対する差分液中オゾン濃度Cの比を差分液中オゾン濃度比C/Aとして、第一液中オゾン濃度Aが1ppm以上、差分液中オゾン濃度比C/Aの値が20%以上200μm以下となるものを使用する。これにより、ミスト液滴が保持するオゾン含有量を高めることができ、ひいては放出されるオゾン含有ミストにより、噴霧空間中にオゾンを効果的に輸送できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
オゾン含有水を体積平均液滴径が1μm以上200μm以下のオゾン含有ミストとなるように噴霧する噴霧部と、
前記噴霧部に前記オゾン含有水を供給するオゾン含有水供給部と、を備え、
前記オゾン含有水供給部は前記オゾン含有水として、紫外線吸収法にて測定した含有オゾン濃度を第一液中オゾン濃度A、ジエチル-p-フェニレンジアミン法にて測定した含有オゾン濃度を第二液中オゾン濃度B、前記第一液中オゾン濃度Aから前記第二液中オゾン濃度Bを減じた値を差分液中オゾン濃度C=A-B、前記第一液中オゾン濃度Aに対する前記差分液中オゾン濃度Cの比を差分液中オゾン濃度比C/Aとして、前記第一液中オゾン濃度Aが1ppm以上、前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が20%以上となるものを前記噴霧部に供給することを特徴とするオゾン含有ミスト噴霧装置。
続きを表示(約 2,600 文字)
【請求項2】
前記噴霧部は前記オゾン含有水供給部から供給される前記オゾン含有水を前記オゾン含有ミストとして噴霧する噴霧ノズルである請求項1に記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項3】
前記オゾン含有水供給部はオゾン含有水製造装置として、
一端に液体入口を、他端に液体出口を有する単一の液体流路が形成され、前記液体流路の途中に絞り部が形成されたノズル本体と、前記絞り部に形成され、該絞り部を流通する液体流束の一部を局所的に高速化するキャビテーションポイント部と、前記液体流路の一部をなす形で前記絞り部の下流側に接続するとともに、前記液体出口に向け軸断面積が連続的又は段階的に拡大するガス溶解拡径部と、前記ノズル本体において、液体流通方向にて最も上流に配置された前記キャビテーションポイント部と同位置又は下流側にて前記絞り部又は前記ガス溶解拡径部に連通し、前記ノズル本体の外部と前記液体流路とを接続するように形成されたガス導入孔とを備えたガスエジェクションノズルと、
前記液体流路において前記キャビテーションポイント部が配置された軸断面内の平均流速νが4m/秒以上となるように前記ガスエジェクションノズルに塩分含有量が0.05%未満の原料水を送水する送水部と、
前記ノズル本体の前記ガス導入孔にオゾン含有ガスを供給するガス供給部と、
前記ガスエジェクションノズルへの送水流量に対する前記オゾン含有ガスの20℃1気圧に換算したときの供給流量の比が0.05以上0.5以下となるように、前記オゾン含有ガスの流量を調整するオゾン流量調整部と、を備え、
前記送水部は、前記ガスエジェクションノズルにて前記オゾン含有ガスが混合されるに伴い生成するオゾン含有水に対し、紫外線吸収法にて測定した含有オゾン濃度を第一液中オゾン濃度A、ジエチル-p-フェニレンジアミン法にて測定した含有オゾン濃度を第二液中オゾン濃度B、前記第一液中オゾン濃度Aから前記第二液中オゾン濃度Bを減じた値を差分液中オゾン濃度C=A-B、前記第一液中オゾン濃度Aに対する前記差分液中オゾン濃度Cの比を差分液中オゾン濃度比C/Aとして、前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が20%以上となるように前記ガスエジェクションノズルに前記原料水を流通させるものを備える請求項1に記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項4】
前記オゾン含有水製造装置の前記ガスエジェクションノズルが、前記キャビテーションポイント部がねじ山ピッチが0.20mm以上0.40mm以下、ねじ谷深さが0.20mm以上0.40mm以下、呼び径が1.0mm以上2.0mm以下のねじ部が外周面に形成されたキャビテーションねじ部材で形成されるとともに、前記絞り部の軸断面径が2.0mm以上、前記絞り部の流通断面積が2mm
2
以上、前記絞り部の軸断面内にて中心から半径70%以内に存する前記キャビテーションねじ部材のねじ谷点の数を70%谷点数として、該70%谷点数を前記流通断面積で除した値である70%谷点面積密度の値が0.7個/mm
2
以上にて定められるものである請求項3記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項5】
前記ガスエジェクションノズルにおいて、前記キャビテーションねじ部材に液体が衝突する直前の断面半径方向の流速分布が、断面中心位置にて最大となり流路内壁面位置にてゼロとなる放物線状であるとし、さらに前記軸断面の半径をRとして、前記ガスエジェクションノズルの出口側を開放として、該ガスエジェクションノズルへの供給動水圧が0.1MPaとなる標準条件にて送水したときの、前記軸断面の中心から0.71Rの位置における流速を臨界流速と定義し、前記軸断面への投影にて前記キャビテーションねじ部材のねじ谷のうち前記臨界流速以上となるものの谷点の総数を有効谷点数N、前記液体の供給流量をρ、有効谷点流量密度α=N/ρとして、前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し、動水圧0.01MPa以上、前記有効谷点流量密度αの値が0.7個・分/L以上、前記軸断面内の平均流速νが4m/秒以上、となる流量にて前記ノズル本体の前記液体入口に前記原料水を送液するものである請求項4記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項6】
前記有効谷点流量密度αを前記平均流速νにて除した値を安定化指数ξ=α/νとして定義したとき、前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し前記安定化指数ξの値が0.050以上となる流量にて前記原料水を送液するものである請求項5記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項7】
前記ガス供給部は、前記オゾン含有ガスとしてオゾンの含有率が1体積%以上20体積%以下であり、かつ残部の90体積%以上が酸素または窒素の少なくともいずれかからなるものを前記ノズル本体の前記ガス導入孔に供給するものである請求項6記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項8】
前記送水部により前記ガスエジェクションノズルに対し1パスにて前記原料水を送液して得られる前記オゾン含有水の前記第一液中オゾン濃度をAとし、前記原料水の水温において1気圧の前記オゾン含有ガスと接する水の平衡オゾン濃度をCEとして、A/CEにて定義される含有達成率が15%以上である請求項7記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項9】
前記オゾン含有水の前記差分液中オゾン濃度比C/Aの値が45%以上である請求項7記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
【請求項10】
前記送水部は前記ガスエジェクションノズルに対し前記安定化指数ξの値が0.100以上となる流量にて前記原料水を送液するものであり、
前記送水部により前記ガスエジェクションノズルに対し1パスにて前記原料水を送液して得られる前記オゾン含有水の前記第一液中オゾン濃度Aに対し、前記原料水の水温において1気圧の前記オゾン含有ガスと接する水の平衡オゾン濃度をCEとして、A/CEにて定義される含有達成率が20%以上である請求項5記載のオゾン含有ミスト噴霧装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明はオゾン含有ミスト製造装置に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
オゾンを含有させたオゾン含有水をミスト(霧)となし、消毒や消臭に使用する提案が種々なされている(特許文献18~20)。特許文献18には、オゾンを含有しない散布水とオゾナイザからのオゾン含有ガスをアトマイザにて気液混合しつつ畜肉に噴霧し、消毒を行う提案がなされている。特許文献19には、初期濃度が3ppm以上であって、大気中で放置したときのオゾンガス濃度の半減期が5分以上のオゾン水を畜舎内に噴霧し、消臭を行う提案がなされている。
【0003】
一方、特許文献20には、オゾン水をミスト化するとオゾン水の自己分解による濃度低下が起こり、消毒効果が低下する旨、述べられている。そこで、特許文献20では、直径(モード径)が50~200nmの含オゾン微細気泡を1×10
7
個/mL以上含有し、かつオゾン濃度が0.5mg/L以上のオゾン水をミスト化することで、含オゾン微細気泡を含有しないオゾン水に比べて、オゾン濃度の低下が抑制され、オゾンミストの消毒効果を維持することができる旨、開示されている。
【0004】
オゾン含有水の製造方法としては、ガスエジェクションノズルを用いる方法が知られている(特許文献1~4)。これらガスエジェクションノズルは流路の途中に絞り部を設け、該絞り部かその直下位置にガス導入孔を設け、絞り部にて高速化する液体流に供給されたガスを巻き込んで混合するようにする。これらガスエジェクションノズルは絞り部内に障害物が存在せず圧損が比較的小さいため、絞りに生ずる減圧作用によりガスを自吸しやすい利点がある。一方、特許文献5には、ベンチュリ形状のノズル本体の絞り部にねじ部材を立設し、ねじ部材の下流に生ずるキャビテーション乱流にガスを巻き込んで混合するガスエジェクションノズルが開示されている。該ガスエジェクションノズルはキャビテーション乱流による気液混合効果が大きいため、比較的低い液体供給圧力が採用されている場合にも高い液体溶解能力を発揮できる利点がある。特許文献4には、溶解対象となるガス種としてオゾンも例示されている。
【0005】
また、各文献には、ガスエジェクションノズルでの気液混合の際に気泡の一部が微細気泡化し液中に浮遊保持されるので、得られるオゾン含有水中のオゾン濃度の持続性が高められることが標榜されている。さらに、オゾン微細気泡の含有によりオゾン濃度持続性を高めたオゾン含有水については、ガスエジェクションノズルを用いない製法も種々提案されている(特許文献7~12)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許6954645号公報
特開2004-330050号公報
特開2011-240206号公報
特開2009-160508号公報
WO2016/195116号公報
WO2016/199930号公報
WO2016/021523号公報
特開2021-181081号公報
特開2021-079325号公報
WO2020-179667号公報
特許6129390号公報
特開2020-142232号公報
特許3996358号公報
特許4036622号公報
特許7403592号公報
特許7376904号公報
特許5441343号公報
特開平11-221007号公報
特開2007-082419号公報
特開2022-084039号公報
【非特許文献】
【0007】
NanotechJapan Bulletin Vol. 8, No. 4, 2015 企画特集「Collabo ナノテクノロジー」 <第4回> 1~6頁
「オゾン水とその応用」徳山大学論叢第37号183-206頁
「オゾン水噴霧によるトマト葉かび病の防除」農業機械学会誌56(1)95~99,1994
「インフルエンザウィルスのオゾンガスによる不活化」(IHI技報Vol.49 No.2 ( 2009-6 ) 77)
"Reduction of severe acute respiratory syndrome corona-virus‐2 infectivity by admissible concentration of ozonegas and water" Murata et. al. Microbiology and Immunology 65 (202)pp.10-16
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献18の方法は、水をミスト化する際にオゾン含有ガスを噴霧キャリアとして使用し、そのガス中のオゾンを液滴に溶解させてオゾン含有ミストとしている。畜肉の殺菌に有効な濃度のオゾン含有ミストを生成するには濃度の高いオゾン含有ガスを用いて噴霧を行う必要があり、気中オゾン濃度が過度に上昇しやすくなるとともに、液に溶解せずに散逸するオゾンが多く、効率が悪い欠点がある。
【0009】
次に、オゾン水をミスト化して得られるオゾン含有ミストについては、オゾン水中にいかに高濃度にオゾンが含有されていようとも、これを噴霧する際にオゾンの大半が損失されれば、除菌や消臭といったオゾン特有の効果をミスト噴霧により享受することは絶望的に近い。よって、オゾン含有ミストの場合、ミスト噴霧効果との関連が直接的である空間内のオゾン濃度や、ミストを回収して得られる回収水中の残留オゾン濃度等のパラメータについて具体的に検証し、これらパラメータの値を良好にするための特有の手段を検討することが重要である。しかしながら、オゾン含有ミストについての開示がある特許文献19及び20には、噴霧前のオゾン水の濃度持続性が論じられているのみであり、オゾン含有ミストにした時の空間オゾン濃度や、ミスト回収水の残留オゾン濃度等については何一つ言及されておらず、これらの値を良好なものとするための具体的な条件、特にミスト原料として使用するオゾン含有水の製造条件については何ら検討されていない。
【0010】
また、特許文献1~4、7~12及び19,20に開示されている方法により得られるオゾン水については、オゾン濃度の持続性についても種々言及されているが、いずれも含有されるオゾンのうち濃度持続性向上に寄与する気泡状態のオゾンの含有量を把握することができず、さらには濃度持続性の評価方法が不明確あるいは不適切であるため、各製造方法間での該濃度持続性に係る客観的な比較を行うこともできない。
(【0011】以降は省略されています)
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