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公開番号2025038535
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-19
出願番号2023145206
出願日2023-09-07
発明の名称タイヤ
出願人住友ゴム工業株式会社
代理人弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
主分類B60C 11/00 20060101AFI20250312BHJP(車両一般)
要約【課題】ウェット路面でのグリップ性能を低下させることなく、転がり抵抗の低減を達成できる、タイヤ2の提供。
【解決手段】タイヤ2はトレッド4を備える。トレッド4はキャップ層46とベース層50と中間層48とを含む。中間層48の30℃での損失正接はキャップ層46の30℃での損失正接よりも低い。ベース層50の30℃での損失正接は中間層48の30℃での損失正接よりも低い。トレッド面24の輪郭線に含まれる、ショルダー円弧とコーナー円弧との境界が基準境界点である。基準境界点は、タイヤ2の基準接地位置の軸方向外側に位置する。タイヤ2の基準接地位置を通る接地基準線LGによって、ショルダー陸部32sを軸方向内側部分と軸方向外側部分とに分けたとき、軸方向外側部分における中間層48の厚さ比率が、軸方向内側部分における中間層48の厚さ比率よりも大きい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
一対のビードと、一対の前記ビードの間を架け渡すカーカスと、前記カーカスの軸方向外側に位置する一対のサイドウォールと、前記カーカスの径方向外側に位置するトレッドと、前記カーカスと前記トレッドとの間に位置するベルトとを備える、タイヤであって、
前記トレッドが、径方向に並ぶ、複数の層で構成され、
複数の前記層が、最外側に位置するキャップ層と、最内側に位置するベース層と、前記キャップ層と前記ベース層との間に位置する中間層とを含み、
前記中間層の30℃での損失正接が前記キャップ層の30℃での損失正接よりも低く、前記ベース層の30℃での損失正接が前記中間層の30℃での損失正接よりも低く、
前記タイヤの外面が、前記タイヤの赤道を含むトレッド面と、前記トレッド面に連なり、前記タイヤの最大幅位置を含む、一対のサイド面とを備え、
前記タイヤの子午線断面において、
前記トレッド面の輪郭線が、軸方向に並ぶ、複数の円弧を含み、
複数の前記円弧が、前記赤道を含むセンター円弧と、前記センター円弧に連なる一対のミドル円弧と、前記ミドル円弧に連なる一対のショルダー円弧と、最外側に位置し前記ショルダー円弧に連なる一対のコーナー円弧とを含み、
各前記コーナー円弧の、前記赤道側の第一端における前記コーナー円弧の第一接線と、そのサイド面側の第二端における前記コーナー円弧の第二接線と、の交点が、トレッド基準端であり、
前記ショルダー円弧と前記コーナー円弧との境界が基準境界点であり、
前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、正規荷重の80%の荷重を縦荷重として前記タイヤに付与して、平面からなる路面に前記タイヤを接触させて得られる接地端が基準接地端であり、前記基準接地端に対応する前記タイヤの外面上の位置が基準接地位置であり、
前記基準境界点が、前記基準接地位置の軸方向外側に位置し、
最外側に位置する2本のショルダー周方向溝を含む、少なくとも3本の周方向溝によって、前記トレッドに、最外側に位置する2本のショルダー陸部を含む、少なくとも4本の陸部が構成され、
それぞれのショルダー陸部に前記基準接地位置が含まれ、
前記タイヤの子午線断面において、前記基準接地位置を通る、前記タイヤの内面の法線を接地基準線とし、前記接地基準線によって前記ショルダー陸部を軸方向内側部分と軸方向外側部分とに分け、前記軸方向外側部分における前記キャップ層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記キャップ層の外側厚さ比率とし、前記軸方向外側部分における前記中間層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記中間層の外側厚さ比率とし、前記軸方向内側部分における前記キャップ層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記キャップ層の内側厚さ比率とし、前記軸方向内側部分における前記中間層の厚さの前記トレッドの厚さに対する比率を前記中間層の内側厚さ比率としたとき、
前記キャップ層の外側厚さ比率が、前記キャップ層の内側厚さ比率よりも小さく、
前記中間層の外側厚さ比率が、前記中間層の内側厚さ比率よりも大きい、
タイヤ。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
前記中間層の外側厚さ比率の、前記中間層の内側厚さ比率に対する比が、1.1以上2.0以下である、
請求項1に記載のタイヤ。
【請求項3】
前記タイヤの赤道から前記キャップ層の端までの軸方向距離の、前記赤道から前記基準境界点までの軸方向距離に対する比が、0.9以上1.0以下である、
請求項1又は2に記載のタイヤ。
【請求項4】
前記キャップ層の内側厚さ比率が20%以上30%以下であり、
前記中間層の内側厚さ比率が、40%以上50%以下である、
請求項1に記載のタイヤ。
【請求項5】
前記タイヤの赤道から前記ベース層の端までの軸方向距離の、前記赤道から前記ベルトの端までの軸方向距離に対する比が、0.8以上1.2以下である、
請求項1に記載のタイヤ。
【請求項6】
前記中間層の30℃での損失正接の、前記キャップ層の30℃での損失正接に対する比率が、40%以上90%以下である、
請求項1に記載のタイヤ。
【請求項7】
前記赤道から前記基準境界点までの軸方向距離の、前記赤道から前記トレッド基準端までの軸方向距離に対する比が0.94以上0.99以下である、
請求項1に記載のタイヤ。
【請求項8】
前記赤道から前記基準接地位置までの径方向距離の、前記赤道から前記トレッド基準端までの軸方向距離に対する比が0.06以上0.15以下である、
請求項7に記載のタイヤ。
【請求項9】
前記ミドル円弧の半径の、前記ショルダー円弧の半径に対する比が、2.1以上2.7以下である、
請求項8に記載のタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤに関する。詳細には、本発明は乗用車に装着されるタイヤに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
環境への配慮から、車両に装着されるタイヤにおいては、転がり抵抗の低減が求められている。そのために、タイヤを構成する要素の数を減らす、要素の厚さを低減する、要素を構成する材料にエネルギー損失が少ない材料、具体的には、低い損失正接を有するゴム(以下、低損失ゴム)を採用する等が検討される(例えば、下記の特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-120242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、ウェット路面でのグリップ性能を低下させることなく、転がり抵抗の低減を達成できる、タイヤの提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係るタイヤは、一対のビードと、一対の前記ビードの間を架け渡すカーカスと、前記カーカスの軸方向外側に位置する一対のサイドウォールと、前記カーカスの径方向外側に位置するトレッドと、前記カーカスと前記トレッドとの間に位置するベルトとを備える。前記トレッドは、径方向に並ぶ、複数の層で構成される。複数の前記層は、最外側に位置するキャップ層と、最内側に位置するベース層と、前記キャップ層と前記ベース層との間に位置する中間層とを含む。前記中間層の30℃での損失正接は前記キャップ層の30℃での損失正接よりも低い。前記ベース層の30℃での損失正接は前記中間層の30℃での損失正接よりも低い。前記タイヤの外面は、前記タイヤの赤道を含むトレッド面と、前記トレッド面に連なり、前記タイヤの最大幅位置を含む、一対のサイド面とを備える。前記タイヤの子午線断面において、前記トレッド面の輪郭線は、軸方向に並ぶ、複数の円弧を含む。複数の前記円弧は、前記赤道を含むセンター円弧と、前記センター円弧に連なる一対のミドル円弧と、前記ミドル円弧に連なる一対のショルダー円弧と、最外側に位置し前記ショルダー円弧に連なる一対のコーナー円弧とを含む。各前記コーナー円弧の、前記赤道側の第一端における前記コーナー円弧の第一接線と、そのサイド面側の第二端における前記コーナー円弧の第二接線と、の交点が、トレッド基準端である。前記ショルダー円弧と前記コーナー円弧との境界が基準境界点である。前記タイヤを正規リムに組み、前記タイヤの内圧を正規内圧に調整し、正規荷重の80%の荷重を縦荷重として前記タイヤに付与して、平面からなる路面に前記タイヤを接触させて得られる接地端が基準接地端であり、前記基準接地端に対応する前記タイヤの外面上の位置が基準接地位置である。前記基準境界点は、前記基準接地位置の軸方向外側に位置する。最外側に位置する2本のショルダー周方向溝を含む、少なくとも3本の周方向溝によって、前記トレッドに、最外側に位置する2本のショルダー陸部を含む、少なくとも4本の陸部が構成される。それぞれのショルダー陸部に前記基準接地位置が含まれる。前記基準接地位置を通る、前記タイヤの内面の法線を接地基準線とし、前記接地基準線によって前記ショルダー陸部を軸方向内側部分と軸方向外側部分とに分け、前記軸方向外側部分における前記キャップ層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記キャップ層の外側厚さ比率とし、前記軸方向外側部分における前記中間層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記中間層の外側厚さ比率とし、前記軸方向内側部分における前記キャップ層の厚さの、前記トレッドの厚さに対する比率を前記キャップ層の内側厚さ比率とし、前記軸方向内側部分における前記中間層の厚さの前記トレッドの厚さに対する比率を前記中間層の内側厚さ比率としたとき、前記キャップ層の外側厚さ比率が、前記キャップ層の内側厚さ比率よりも小さく、前記中間層の外側厚さ比率が、前記中間層の内側厚さ比率よりも大きい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ウェット路面でのグリップ性能を低下させることなく、転がり抵抗の低減を達成できる、タイヤが得られる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態に係るタイヤの一部を示す断面図である。
トレッド部の一部を示す拡大断面図である。
トレッド面の輪郭線を説明する断面図である。
タイヤの接地面形状を示す模式図である。
基準境界と基準接地端との位置関係を説明する断面図である。
ミドル陸部を示す拡大断面図である。
ショルダー陸部を示す拡大断面図である。
トレッドの変形例を示す拡大断面図である。
トレッドの他の変形例を示す拡大断面図である。
比較例1のタイヤの一部を示す拡大断面図である。
従来のトレッド面の輪郭線を説明する断面図である。
路面との接地によるトレッド部の変形を説明する模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のタイヤはリムに組まれる。タイヤの内側には空気が充填され、タイヤの内圧が調整される。リムに組まれたタイヤはタイヤ-リム組立体とも呼ばれる。タイヤ-リム組立体は、リムと、このリムに組まれたタイヤとを備える。
【0009】
本発明において、タイヤを正規リムに組み、タイヤの内圧を正規内圧に調整し、このタイヤに荷重をかけていない状態は、正規状態と呼ばれる。
【0010】
本発明においては、特に言及がない限り、タイヤ各部の寸法及び角度は、正規状態で測定される。
正規リムにタイヤを組んだ状態で測定できない、タイヤの子午線断面における各部の寸法及び角度は、回転軸を含む平面に沿ってタイヤを切断することにより得られる、タイヤの切断面において、測定される。この測定では、左右のビード間の距離が、正規リムに組んだタイヤにおけるビード間の距離に一致するように、タイヤはセットされる。なお、正規リムにタイヤを組んだ状態で確認できないタイヤの構成は、前述の切断面において確認される。
(【0011】以降は省略されています)

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