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公開番号
2025086109
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-06
出願番号
2023199931
出願日
2023-11-27
発明の名称
ウレタン発泡成形体
出願人
住友理工株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01L
23/373 20060101AFI20250530BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】 柔軟で熱伝導性に優れるウレタン発泡成形体を提供する。
【解決手段】 ウレタン発泡成形体は、ポリウレタンフォームからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、該基材中に分散している絶縁性無機粒子と、を有する。該複合粒子は、熱伝導性粒子と、該熱伝導性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を有し、該絶縁性無機粒子の円形度は、0.8以上1以下であり、該絶縁性無機粒子の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%以上40体積%以下である。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリウレタンフォームからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、該基材中に分散している絶縁性無機粒子と、を有し、
該複合粒子は、熱伝導性粒子と、該熱伝導性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を有し、
該絶縁性無機粒子の円形度は、0.8以上1以下であり、
該絶縁性無機粒子の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%以上40体積%以下であることを特徴とするウレタン発泡成形体。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
前記複合粒子と前記絶縁性無機粒子との合計含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の40体積%以上60体積%以下である請求項1に記載のウレタン発泡成形体。
【請求項3】
前記絶縁性無機粒子のメディアン径は、1μm以上30μm以下である請求項1に記載のウレタン発泡成形体。
【請求項4】
前記絶縁性無機粒子は、熱伝導率が15W/m・K以上の粒子を有する請求項1に記載のウレタン発泡成形体。
【請求項5】
熱伝導率が15W/m・K以上の前記粒子は、酸化アルミニウム粒子、酸化マグネシウム粒子、酸化亜鉛粒子、窒化ホウ素粒子、窒化ケイ素粒子から選ばれる一種以上を有する請求項4に記載のウレタン発泡成形体。
【請求項6】
前記熱伝導性粒子は、膨張黒鉛粒子を有する請求項1に記載のウレタン発泡成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱伝導材として使用することができるウレタン発泡成形体に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
電気自動車に搭載されるバッテリーパック、電子機器などにおいては、使用中に発生する熱を外部に放熱するために、ヒートシンクや冷却プレートなどの放熱体が用いられる。発熱体と放熱体の間には、サーマルインターフェースマテリアル(TIM)と呼ばれる熱伝導性材料が配置され、発熱体と放熱体との間の熱抵抗を低減して放熱性を高めている。熱伝導性材料としては、グリース、ゲル、相変化材料(PCM)、シート状の成形体など、適用対象に応じて種々の材料が開発されている。例えば、特許文献1には、シリコーンマトリックスと炭化水素系化合物の混合物であるバインダー成分と、当該バインダー成分に分散され、厚さ方向に配向する異方性充填材を含む熱伝導性充填材と、を備える熱伝導性シートが記載されている。しかしながら、ソリッドの高分子マトリックスに熱伝導性充填材を配合した材料は、柔軟性に乏しく、発熱体や放熱体に対する追従性が十分ではない。例えば、バッテリーパックに収容されるバッテリーセルは、充放電に伴い膨張、収縮を繰り返す。電子機器における電子部品にも、発熱、冷却を繰り返すことで反りなどの変形が生じる場合がある。したがって、これらに接触させて使用する熱伝導材においては、発熱体などの変形に追従できるような柔軟性が要求される。
【0003】
柔軟性が高い成形体として、ポリウレタンフォームなどの発泡体が知られている。しかしながら、発泡体は、内部に多数の気泡を有しており熱伝導率が小さい。この点、特許文献2には、ポリウレタンフォーム中に、熱伝導性粒子と磁性粒子とが複合化した複合粒子を配向させて配置して、その配向方向に熱の伝導経路を形成することにより放熱性を向上させたウレタン発泡成形体が記載されている。同文献には、ポリウレタンフォーム中に、複合粒子に加えて絶縁性無機粒子を分散させることにより、電気絶縁性を付与し、絶縁性無機粒子の特性に応じて放熱性や難燃性を向上できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-121447号公報
国際公開第2013/042611号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2に記載されているウレタン発泡成形体は、吸音材として開発されたものであるため、放熱を主目的とした熱伝導材としては熱伝導率が十分とはいえない。例えば、熱伝導性粒子を有する複合粒子の含有量を多くして、熱伝導率を大きくすることが考えられるが、複合粒子は熱伝導方向に配向させる必要があるため、含有量の増加には限界がある。他方、ポリウレタンフォーム中に分散される絶縁性無機粒子として熱伝導率が大きい粒子を用い、その含有量を多くすることが考えられる。しかしながら、ウレタン発泡成形体を製造する際、発泡ウレタン樹脂原料に絶縁性無機粒子を多量に配合すると、混合原料の粘度が上昇してしまい、型成形することが難しくなる。加えて、成形時に複合粒子の配向が阻害されたり、絶縁性無機粒子の分散性が低下して同粒子が偏在するおそれがある。結果、絶縁性無機粒子の含有量を増加したにも関わらず、かえってウレタン発泡成形体の熱伝導性が低下するおそれがある。
【0006】
本開示は、このような実情に鑑みてなされたものであり、柔軟で熱伝導性に優れるウレタン発泡成形体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)上記課題を解決するため、本開示のウレタン発泡成形体は、ポリウレタンフォームからなる基材と、該基材中に配向して含有されている複合粒子と、該基材中に分散している絶縁性無機粒子と、を有し、該複合粒子は、熱伝導性粒子と、該熱伝導性粒子の表面にバインダーにより接着された磁性粒子と、を有し、該絶縁性無機粒子の円形度は、0.8以上1以下であり、該絶縁性無機粒子の含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%以上40体積%以下であることを特徴とする。
【0008】
本開示のウレタン発泡成形体は、基材中に配向して配置されている複合粒子と、基材中に分散している絶縁性無機粒子と、を有する。熱伝導性粒子を核とする複合粒子が数珠状に連なることにより、基材中に熱の伝達経路が形成される。絶縁性無機粒子は、絶縁性を有する無機材料の粒子である。絶縁性無機粒子が存在することにより、複合粒子同士が導通しにくくなり、ウレタン発泡成形体の電気絶縁性が向上する。また、複合粒子だけでなく、絶縁性無機粒子を介する熱の移動も生じるため、ウレタン発泡成形体の熱伝導性が向上する。
【0009】
上記特許文献2の段落[0047]には、「基材中に分散される絶縁性無機粒子の形状は、特に限定されず、球状でも薄片状でもよい。」と記載されているが、真球に近い方がよいのか否かなど、「球状」の程度については検討されていない。本発明者は、絶縁性無機粒子の形状に着目して検討を重ねた結果、絶縁性無機粒子が真球に近い形状を有すると、それを発泡ウレタン樹脂原料に混合した際の粘度上昇が小さいという知見を得た。この知見に基づいて設定された、本開示のウレタン発泡成形体における絶縁性無機粒子の円形度は、0.8以上1以下である。円形度については後述するが、円形度が1に近いほど絶縁性無機粒子の形状が真球に近いことを示す。真球に近い形状の絶縁性無機粒子を用いると、発泡ウレタン樹脂原料にそれを比較的多量に配合しても、粘度上昇が抑制される。このため、従来と比較して、絶縁性無機粒子の含有量を増加させることができる。具体的には、ウレタン発泡成形体における絶縁性無機粒子の含有量を、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の20体積%以上40体積%以下にすることができる。このように絶縁性無機粒子の含有量を多くしても、複合粒子の配向や成形性を妨げることなく、絶縁性無機粒子が高分散したウレタン発泡成形体を得ることができる。絶縁性無機粒子を高充填することができるため、絶縁性無機粒子が有する熱伝導性、難燃性などの特性をより発揮させやすくなる。例えば、熱伝導率が比較的大きい絶縁性無機粒子が高充填されたウレタン発泡成形体は、柔軟な熱伝導材として好適である。
【0010】
(2)上記構成において、前記複合粒子と前記絶縁性無機粒子との合計含有量は、ウレタン発泡成形体の体積を100体積%とした場合の40体積%以上60体積%以下である構成としてもよい。本構成によると、複合粒子の配向への影響を少なくしつつ、複合粒子および絶縁性無機粒子による熱伝導性の向上などの効果を最大限に得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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