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公開番号2025093236
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-23
出願番号2023208855
出願日2023-12-11
発明の名称車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類B60K 17/12 20060101AFI20250616BHJP(車両一般)
要約【課題】ロータ軸の振動の低減及び製造コストの低減を図ることができると共に、組み立てが容易な車両用駆動伝達装置を提供する。
【解決手段】車両用駆動装置100は、回転電機1と、ロータ軸2と、第1ギヤ3と、回転センサ7と、ケース9とを備える。ロータ軸2は、回転電機1のロータ12と一体的に回転する。第1ギヤ3は、ロータ軸2に一体的に形成される。回転センサ7は、ロータ12の回転を検出する。ロータ軸2は、第1軸受B1、第2軸受B2、及び、第3軸受B3によって、ケース9に対して回転自在に支持される。第3軸受B3は、ロータ12と第1ギヤ3との間に配置される。回転センサ7は、ロータ12と第3軸受B3との間に配置されるセンサステータ71を備える。第3軸受B3の外径は、センサステータ71の内径よりも小さい。第3軸受B3の内径は、第1ギヤ3の外径3aよりも大きい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ロータを備えた回転電機と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記ロータと一体的に回転するように前記ロータに固定されたロータ軸と、
前記ロータ軸に一体的に形成された第1ギヤと、
前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤを備え、前記第2ギヤと前記出力部材とを駆動連結する動力伝達機構と、
前記ロータの回転を検出する回転センサと、
前記回転電機、前記ロータ軸、前記動力伝達機構、及び、前記回転センサを収容するケースと、を備え、
前記ロータ軸の軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸心に直交する方向を径方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側として、
前記第1ギヤは、前記ロータに対して前記軸方向第2側に配置され、
前記ロータ軸は、第1軸受、第2軸受、及び、第3軸受によって、前記軸方向の3箇所において、前記ケースに対して回転自在に支持され、
前記第1軸受は、前記ロータに対して前記軸方向第1側に配置され、
前記第2軸受は、前記第1ギヤに対して前記軸方向第2側に配置され、
前記第3軸受は、前記軸方向における前記ロータと前記第1ギヤとの間に配置され、
前記ケースは、前記第3軸受を前記径方向の外側から支持する中間支持部を備え、
前記回転センサは、前記軸方向における前記ロータと前記第3軸受との間に配置され、
前記中間支持部に支持された、センサステータを備え、
前記第3軸受の外径は、前記センサステータの内径よりも小さく、
前記第3軸受の内径は、前記第1ギヤの外径よりも大きい、車両用駆動装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記ロータ軸は、
前記ロータが固定されるロータ固定部と、
前記回転センサのセンサロータが固定されるセンサロータ固定部と、
前記軸方向第2側を向く段差面を有する段差部と、
前記第3軸受が嵌合される軸受嵌合部と、を備え、
前記ロータ固定部、前記センサロータ固定部、前記段差部、及び、前記軸受嵌合部は、前記軸方向第1側から前記軸方向に沿って記載の順に配置され、
前記軸受嵌合部の外径は、前記第1ギヤの外径よりも大きく、前記センサロータ固定部の外径は、前記軸受嵌合部の外径よりも大きい、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記第3軸受は、
導電性を有する外輪と、
前記外輪に対して前記径方向の内側に収容された複数の転動体と、
導電性を有する環状の接続部材と、を備え、
前記接続部材は、複数の前記転動体に対して前記軸方向の異なる位置に配置され、前記外輪と前記ロータ軸の外周面との双方に接触し、又は、前記第3軸受が導電性を有する内輪を備える場合には前記外輪と前記内輪との双方に接触するように構成されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
前記第3軸受は、
外輪と、
前記外輪に対して前記径方向の内側に収容された複数の針状ころと、
複数の針状ころの間隔を保持する保持器と、を備え、
内輪を備えない、シェル形針状ころ軸受である、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、当該ロータと一体的に回転するロータ軸と、動力伝達機構と、を備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、この背景技術の説明では、特許文献1における符号及び名称を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1の車両用駆動装置(一体型電機駆動動力アセンブリ)は、ロータ(17)を有する回転電機(モータ)と、当該回転電機(モータ)のロータ(17)と一体的に回転するロータ軸(主軸18)と、第1ギヤ(9)と、第1ギヤ(9)に噛み合う第2ギヤ(14)と、これらを収容するケース(3、7)と、を備える。第1ギヤ(9)は、ロータ軸(主軸18)の外周面に嵌合しており、ロータ軸(主軸18)と一体的に回転する。このロータ軸(主軸18)は、その両端に配置される、第1軸受(右端ベアリング20)及び第2軸受(左端ベアリング8)と、第3軸受(中間ベアリング15)とによって支持される。第3軸受(中間ベアリング15)は、ロータ(17)と、第1ギヤ(9)との間に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特表2020-529357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、ロータ軸が回転する状況では、ロータには遠心力等の荷重が作用し、第1ギヤには、ギヤの噛み合い反力等の荷重が作用する。特許文献1に記載された構成では、ロータ軸と第1ギヤとが別部材で構成されているため、ロータ及び第1ギヤのそれぞれに生じる荷重は、ロータ軸の回転軸心と、第1ギヤの回転軸心とのずれを生じさせる。このような軸心のずれは、ロータ軸と第1ギヤとの嵌合部や第1ギヤの噛み合い部における振動を増大させる要因となっていた。また、ロータ軸と第1ギヤとを嵌合させるための嵌合部が必要であるため、それぞれの部品の加工コストが増加する要因にもなっていた。しかし、ロータ軸と第1ギヤとを別部材で構成しなければ、ケースや周辺に配置される部材との関係で、組み立てが困難になる場合があった。
【0006】
そこで、ロータ軸の振動の低減及び製造コストの低減を図ることができると共に、組み立てが容易な車両用駆動装置の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記ロータと一体的に回転するように前記ロータに固定されたロータ軸と、前記ロータ軸に一体的に形成された第1ギヤと、前記第1ギヤに噛み合う第2ギヤを備え、前記第2ギヤと前記出力部材とを駆動連結する動力伝達機構と、前記ロータの回転を検出する回転センサと、前記回転電機、前記ロータ軸、前記動力伝達機構、及び、前記回転センサを収容するケースと、を備え、前記ロータ軸の軸心に沿う方向を軸方向とし、前記軸心に直交する方向を径方向とし、前記軸方向の一方側を軸方向第1側とし、前記軸方向の他方側を軸方向第2側として、前記第1ギヤは、前記ロータに対して前記軸方向第2側に配置され、前記ロータ軸は、第1軸受、第2軸受、及び、第3軸受によって、前記軸方向の3箇所において、前記ケースに対して回転自在に支持され、前記第1軸受は、前記ロータに対して前記軸方向第1側に配置され、前記第2軸受は、前記第1ギヤに対して前記軸方向第2側に配置され、前記第3軸受は、前記軸方向における前記ロータと前記第1ギヤとの間に配置され、前記ケースは、前記第3軸受を前記径方向の外側から支持する中間支持部を備え、前記回転センサは、前記軸方向における前記ロータと前記第3軸受との間に配置され、前記中間支持部に支持された、センサステータを備え、前記第3軸受の外径は、前記センサステータの内径よりも小さく、前記第3軸受の内径は、前記第1ギヤの外径よりも大きい、点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、ロータ軸に第1ギヤが一体的に形成されているため、ロータ軸と第1ギヤとが分割されている場合に比べて、ロータ軸と第1ギヤとの軸心のずれを少なく抑え、このような軸心のずれに起因する振動(振れ回りによる振動)の発生を抑制することができる。また、本構成によれば、ロータ軸と第1ギヤとが分割されている場合に必要となるロータ軸と第1ギヤとの嵌合部を不要にできるため、製造コストの低減を図り易い。更に本構成によれば、第3軸受が第1ギヤの径方向外側を軸方向に通過することができ、且つ、第3軸受がセンサステータの径方向内側を軸方向に通過することができるため、第3軸受をロータ軸に対して軸方向第2側から組み付けることができると共に、センサステータが取り付けられたケースに対して第3軸受を軸方向第1側から挿通することができる。従って、ロータ軸及びケースの双方に対する第3軸受の組付けが容易となり、車両用駆動装置の組み立て作業の容易化を図り易い。以上より、ロータ軸の振動の低減及び製造コストの低減を図ることができると共に、組み立てが容易な車両用駆動装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施形態に係る車両用駆動装置の軸方向に沿う断面図
実施形態に係る車両用駆動装置のスケルトン図
図1に示す第3軸受の近傍を示す図
実施形態に係る車両用駆動装置の製造工程におけるロータ軸の組付け作業を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、車両用駆動装置100は、ロータ12を備えた回転電機1と、車輪Wに駆動連結される出力部材4と、ロータ軸2と、動力伝達機構5と、回転センサ7と、ケース9と、を備えている。ロータ軸2及び動力伝達機構5は、ロータ12と、出力部材4とを駆動連結する。回転センサ7は、ロータ12の回転を検出する。ケース9は、回転電機1、ロータ軸2、動力伝達機構5、及び、回転センサ7を収容する。
(【0011】以降は省略されています)

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