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公開番号2025099542
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216263
出願日2023-12-21
発明の名称電極付集電体の製造方法、蓄電装置の製造方法及び蓄電装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H01M 4/139 20100101AFI20250626BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】集電体の未塗工部位の過剰な昇温を抑制しながら合材スラリーの塗膜を効率良く乾燥することができる電極付集電体の製造方法が提供される。
【解決手段】本開示の電極付集電体の製造方法は、塗布物付集電体を作製することと、電極付集電体を作製することと、を有する。塗布物付集電体を作製することでは、複数の貫通孔を有する枚葉状集電体又は複数の貫通孔を有するウェブ状集電体を示す集電体上に合材スラリーを塗布して、少なくとも1つの合材スラリーの塗布物を有する塗布物付集電体を作製する。電極付集電体を作製することでは、前記塗布物付集電体の前記塗布物に加熱用光を照射すると同時に前記貫通孔に冷却用風を吹き付けて、前記塗布物の乾燥物である正極層又は負極層を形成して、電極付集電体を作製する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の貫通孔を有する枚葉状集電体又は複数の貫通孔を有するウェブ状集電体を示す集電体上に合材スラリーを塗布して、少なくとも1つの合材スラリーの塗布物を有する塗布物付集電体を作製することと、
前記塗布物付集電体の前記塗布物に加熱用光を照射すると同時に前記貫通孔に冷却用風を吹き付けて、前記塗布物の乾燥物である正極層又は負極層を形成して、電極付集電体を作製することと、
を有する、電極付集電体の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記加熱用光が、レーザー光である、請求項1に記載の電極付集電体の製造方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電極付集電体の製造方法によって、前記集電体が前記ウェブ状集電体である前記電極付集電体を作製することと、
前記電極付集電体を作製することの実施後に、前記ウェブ状集電体を裁断して、枚葉状集電体の第1主面の一部に前記正極層が形成され、前記第1主面と反対側の第2主面の一部に前記負極層が形成されたバイポーラ電極を作製することと、
前記バイポーラ電極の前記正極層及び前記負極層が形成されていない未塗工部に封止枠部材の少なくとも一部を溶着して、封止枠部材付バイポーラ電極を作製することと、
を有し、
前記複数の貫通孔が、第1貫通孔を含み、
前記封止枠部材が、前記第1貫通孔に嵌り合う嵌合部を有する、蓄電装置の製造方法。
【請求項4】
前記封止枠部材付バイポーラ電極を積層して、隣り合う前記バイポーラ電極の間の領域と連通する注液口を有する積層体を作製することと、
前記注液口に非水電解液を注液して、前記貫通孔を経由して前記非水電解液を前記領域に注入することと、
を有する、請求項3に記載の蓄電装置の製造方法。
【請求項5】
セパレータを介して積層された複数のバイポーラ電極を含む電極積層体と、
前記複数のバイポーラ電極のうち隣り合うバイポーラ電極の間の領域を形成する封止枠と、
前記領域に収容される非水電解液と、
を備え、
前記バイポーラ電極が、枚葉状集電体と、前記枚葉状集電体の第1主面の一部に形成された正極層と、前記枚葉状集電体の前記第1主面と反対側の第2主面の一部に形成された負極層と、を含み、
前記枚葉状集電体が、前記第1主面及び前記第2主面の周縁に、前記正極層及び前記負極層が形成されておらず、かつ前記封止枠が溶着している未塗工部位を有し、
前記封止枠が、前記領域と連通している注液口を有し、
前記枚葉状集電体が、前記未塗工部位に、複数の貫通孔を含む、蓄電装置。
【請求項6】
前記複数の貫通孔が、少なくとも1つの第1貫通孔を含み、
前記封止枠が、複数のバイポーラ電極の各々の前記枚葉状集電体の前記第1主面及び前記第2主面の少なくとも一方の前記未塗工部位に溶着している封止枠部材を有し、
前記封止枠部材が、前記第1貫通孔に嵌り合っている嵌合部を有する、請求項5に記載の蓄電装置。
【請求項7】
前記複数の貫通孔が、
少なくとも2つの前記第1貫通孔と、
前記第1貫通孔の径よりも小さい径を有し、かつ前記嵌合部が挿入されていない少なくとも1つの第2貫通孔と、
を含む、請求項6に記載の蓄電装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電極付集電体の製造方法、蓄電装置の製造方法及び蓄電装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1は、双極型非水電解質二次電池(以下、「蓄電装置」ともいう)に用いられる電極(以下、「バイポーラ電極」ともいう)の製造方法を具体的に開示している。当該製造方法は、特定のスラリー(以下、「合材スラリー」ともいう)を集電体に塗布して塗膜を形成し、乾燥をする工程を有する。
【0003】
乾燥工程は、図8に示す乾燥炉900内で実施される。乾燥炉900内には、複数の熱風ノズル901と、複数の熱風ノズル902と、複数のヒーター903とが設けられている。熱風ノズル901は、電極塗膜910の上面側に高温の熱風を供給する。電極塗膜910は、塗膜911が形成された集電体912を含む。熱風ノズル902は、電極塗膜910の下面側に低温の熱風を供給する。ヒーター903は、集電体912の上面側に赤外線Jを塗膜911の表面に均一に供給し得る。
【0004】
乾燥工程では、図8に示すように、乾燥時に集電体912上の塗膜911に、赤外線Jを照射し、さらに熱風乾燥を行う。熱風乾燥では、熱風ノズル902及び熱風ノズル901の各々からの熱風温度を特定温度にし、乾燥中の電極塗膜910の厚み方向の温度分布を変化させる。これにより、集電体912と塗膜911との界面付近を低温に保ち、かつ塗膜911の表面近傍を高温にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-195587号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示の製造方法では、赤外線Jを塗膜911の表面に照射する。そのため、塗膜911を短時間で(すなわち、効率良く)乾燥することができる。
【0007】
一方で、赤外線Jは、ヒーター903から放射状に放射される。そのため、ヒーター903から供給される赤外線Jは、塗膜911だけでなく、集電体912の塗膜911が形成されていない部位(以下、「未塗工部位」ともいう)にも照射される。これにより、集電体912の未塗工部位は、過剰に昇温するおそれがある。過剰に昇温された未塗工部位の温度は、例えば、200℃以上である。
【0008】
未塗工部位が高温(例えば、200℃以上)の熱履歴を有すると、未塗工部位に劣化(例えば、表面酸化等)が発生するおそれがある。未塗工部位の表面が酸化すると、未塗工部位とシール部(すなわち、樹脂)との接着性が低下し、蓄電装置のシール性は低下するおそれがある。更に、未塗工部位の表面が酸化すると、未塗工部の導電性が不良になり(すなわち、未塗工部位の抵抗が高くなり)、蓄電装置の充放電特性は低下するおそれがある。そのため、集電体の未塗工部位の過剰な昇温を抑制しながら合材スラリーの塗膜を効率良く乾燥することができる電極付集電体の製造方法及び蓄電装置の製造方法が求められている。更に、シール性及び充放電特性に優れる蓄電装置が求められている。
【0009】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものである。本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、集電体の未塗工部位の過剰な昇温を抑制しながら合材スラリーの塗膜を効率良く乾燥することができる電極付集電体の製造方法及び蓄電装置の製造方法を提供することである。本開示の他の実施形態が解決しようとする課題は、シール性及び充放電特性に優れる蓄電装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための手段には、以下の実施態様が含まれる。
(【0011】以降は省略されています)

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