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公開番号2025101223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217902
出願日2023-12-25
発明の名称発信機
出願人ニッタン株式会社
代理人個人,個人
主分類G08B 17/00 20060101AFI20250630BHJP(信号)
要約【課題】ラッチ機能を備えるとともに押しボタンがラッチ解除状態で前方へ飛び出すのを防止することができる発信機を提供する。
【解決手段】押しボタン式スイッチを内蔵した収納ケースと押しボタン式スイッチの前方に配置された保護板(押しボタン)とを備えた発信機において、保護板には先端に鉤爪を有する係止片が設けられ、収納ケースには保護板を前方へ付勢する第1バネ部材と、保護板の係止片と対向する位置に揺動可能に配設されたラッチ部材と、ラッチ部材を係止片へ向かって付勢する第2バネ部材とが設けられ、ラッチ部材には係止爪が形成されかつ前端にはストッパ片およびラッチ解除操作片が形成され、常態においては第1バネ部材によって前方へ付勢されている保護板がストッパ片に当接して前方への移動が阻止され、保護板が後方へ向かって移動されると鉤爪と係止爪とが噛み合って押しボタン式スイッチのオン状態を保持するように構成した。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
前部に開口が設けられオン、オフ動作可能なスイッチを内蔵し設置面に取り付けられる収納ケースと、該収納ケース内の前記スイッチの前方に配置され前後方向への移動で前記スイッチをオン、オフする第1保護板とを有する本体部を備えた発信機であって、
前記第1保護板には先端に鉤爪を有する係止片が設けられ、
前記収納ケースには、前記第1保護板を前方へ付勢する第1バネ部材と、前記第1保護板の前記係止片と対向する位置に揺動可能に配設されたラッチ部材と、該ラッチ部材を前記係止片へ向かって付勢する第2バネ部材と、が設けられ、
前記ラッチ部材の前記係止片と対向する部位には、前記鉤爪と噛み合い可能な係止爪が形成されかつ前記ラッチ部材の前端には前記第1保護板の前面側へ向かって突出するストッパ片および前方へ向かって突出するラッチ解除操作片が形成されており、
常態においては前記第1バネ部材によって前方へ付勢されている前記第1保護板が前記ストッパ片に当接して前方への移動が阻止され、前記第1保護板が後方へ向かって移動されると前記鉤爪が前記ラッチ部材の前記係止爪を乗り越えることで前記鉤爪と前記係止爪とが噛み合って前記スイッチのオン状態を保持するように構成されていることを特徴とする発信機。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記第1保護板は被ガイド部を備え、
前記本体部には、前記被ガイド部を前記第1保護板の押込み方向に移動可能に案内するベース部材が設けられ、
前記ベース部材には、前記被ガイド部の外面に接触可能な接触片が前記被ガイド部を囲むようにして複数個設けられ、複数個の前記接触片が弾性力で前記第1保護板の中心に向かって前記被ガイド部の外面を押圧するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の発信機。
【請求項3】
前記被ガイド部の後端には、前記接触片の縁部または前記ベース部材の縁部と係合可能な1または2以上の爪部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の発信機。
【請求項4】
前記接触片は、前記ベース部材に設けられた弾性変形可能なバネ片であることを特徴とする請求項2または3に記載の発信機。
【請求項5】
前記本体部の前部には、前記収納ケースの前部開口を覆うカバー部材と、前記第1保護板の前方に位置するように配置される第2保護板とを備えた発信機カバー部が接合され、
前記カバー部材の中央には開口が形成され、この開口に前記第2保護板が配設されており、
前記第2保護板が押圧されると前記第1保護板が移動されて前記スイッチがオンされるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の発信機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、緊急報知用の発信機に関し、例えば建物の壁部に設けられ火災発生時に操作されることで警報を発するための火災報知用の発信機に利用して有効な技術に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
建物内部には火災の発生を知らせるために、火災報知システムが設けられている。火災報知システムは、火災感知器や押しボタン式スイッチを備えた手動の火災報知用の発信機、受信機、火災報知用のベル、表示灯などから構成され、このうち火災報知用の発信機は建物の廊下等の壁面に適切な高さで設置されている。火災発生時には、発見者が火災報知用の発信機の押しボタンを強く押すことにより、内蔵スイッチがオンされて火災発生を知らせる信号が受信機に伝送されると共に、発信機の近傍に設けられるベルから警報音が発せられて、周囲の人に対し火災発生を知らせることができる。
【0003】
従来の火災報知用発信機は、室内露出部分を覆う円盤状の発信機カバー部を発信機本体の前面に備えたものが一般的であり、発信機本体は内蔵スイッチをオンさせるための押しボタン(保護板)と、火災受信機の監視員と通話するため送受話器を接続する電話ジャックとを備え、内蔵スイッチをオンさせるのに充分な所定の深さまで押し込まれると、その押込み状態を保持するラッチ機能(ロック機能)を有していた。そのため、押しボタンを押し込んだ際に、ラッチ機能によって操作者へクリック感を付与するとともに、見た目でもオンされている状態になっていることが分かるという利点があった。
【0004】
一方、近年、前面が平坦もしくは円盤状をなすフラットタイプの表示灯や、表示灯が一体に構成された火災報知用発信機が実用化されている。表示灯が発信機と一体に構成されることにより、発信機と別に設けられている表示灯が不要になるという利点がある。
なお、電話ジャックを備え、表示灯が一体に構成されるとともに、押しボタンの押込み状態を保持するラッチ機能を有するように構成された火災報知用発信機に関する発明としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。
特許文献1に記載の発信機においては、図8に示すように、発信機の前面の中央に配設されている押しボタンBが一端(図では下端)に設けられた軸Sを中心として傾動して内部のスイッチSWをオンさせる構成であり、押しボタンの押込み状態を保持するラッチ機能及び解除機能を有するレバーLを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-142051号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載されている火災報知用発信機においては、ラッチ状態(ロック状態ともいう)を解除する復旧レバーが設けられており、復旧レバーを操作してラッチ状態を解除すると、押しボタン(保護板)が元の位置に戻り、保護板の縁部が前面パネル(化粧板)Pの開口縁部に当接することで前方への飛び出しが防止される構造を有していた。
また、特許文献1の火災報知用発信機は、発信機の前面パネルに電話ジャックの前面を覆う開閉扉が設けられているため、前面に設けられている表示灯と押しボタンや開閉扉の各部品同士の境界が視覚的にはっきりと分かるような形態で構成されている。一方、近年、建物内部のデザイン性に対する要求が高くなってきており、各部品の境界がはっきりと分かる発信機は、建物の内壁に設置した際に、内装との調和がとれず違和感が生じるという課題がある。
【0007】
そこで、本出願人は、発信機の前方から電話ジャックを使用可能にする機能を保証しつつ、部品同士の境界を減らして建物の内装との調和をとり違和感を生じにくくするとともに、クリック感を付与し押しボタンを押し切ったことを操作者に分からせることができる表示灯を有する前面パネルを備えた発信機を考案し、先に出願した(特願2022-104250)。
しかし、上記先願に係る発信機は、従来の発信機とは異なり、押しボタンを押し込んだ状態を保持するラッチ機構がないため、ラッチ回路を採用して電気的にオン状態をラッチしてランプを点灯させる構成を設けている。そのため、押しボタンから指を離すと押しボタンの背部に設けた圧縮バネの復元力で押しボタンが元の位置に戻るようになっていた。また、上記先願の発信機は、前面パネルを開いた状態でも押しボタンを操作可能にするため、押しボタン式スイッチに接する内保護板が発信機本体部の収納ケース内に設けられ、前面パネル(発信機カバー)側に上記内保護板を押圧する外保護板が設けられた2重保護板構造を有していた。
【0008】
本発明者らは、上記先願発明のような表示灯を有する前面パネルを備えた発信機において、ラッチ回路を設けずに、内保護板を押し込んだ状態を機械的に保持するラッチ機能を設けることを検討した。その結果、上記先願に係る発信機において、内保護板に縁部に設けた半円状の突起部とこれに当接してクリック感を付与するラッチ部材の山形の凸部とを互いに噛み合い可能な爪形状とし、かつ復旧レバーをラッチ部材の前端に設けることによって、内保護板を押し込んだ状態を保持するラッチ機能およびその解除機能を比較的容易に実現できることを見出した。
【0009】
また、爪を有するラッチ部材として先行文献1に記載されている構造を適用した場合、復旧レバーを操作してラッチ状態を解除した場合、内保護板は前面パネルの背面に接触することで前方への飛び出しが防止されることとなる。そのため、表示灯を有する前面パネルを備えた発信機において、収納ケース内部の電話ジャックを使用するために、前面パネルを発信機本体部の前部から外すと、内保護板の前方への移動を阻止する力がなくなり、内保護板が圧縮バネの復元力で前方へ飛び出してしまうという課題があることも分かった。
【0010】
本発明は上記先願発明の改良に関するもので、その目的とするところは、保護板を押し込んだ状態を保持することができるラッチ機能を備えるとともに、保護板がラッチ解除状態で前方へ飛び出すのを防止することができる発信機を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、保護板を押圧した際に保護板が傾くような力が作用したとしても安定して平行移動させて確実にスイッチをオンさせることができる発信機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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