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公開番号2025102158
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219433
出願日2023-12-26
発明の名称窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法
出願人富士電機株式会社,国立研究開発法人物質・材料研究機構
代理人個人,個人
主分類H10D 30/66 20250101AFI20250701BHJP()
要約【課題】実効的なアクセプタ濃度が高く、電気的特性に優れたP型領域を実現可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】窒化物半導体装置は、窒化物半導体と、窒化物半導体に設けられたP型領域と、を備える。P型領域の全体におけるアクセプタ元素の濃度は、5×1018cm-3以上1×1021cm-3以下である。P型領域は、アクセプタ元素の一部が偏析している偏析部と、アクセプタ元素が偏析していない母相と、を有する。偏析部におけるアクセプタ元素の濃度は、母相におけるアクセプタ元素の濃度の4.6倍以下である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
窒化物半導体と、
前記窒化物半導体に設けられたP型領域と、を備え、
前記P型領域の全体におけるアクセプタ元素の濃度は、5×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下であり、
前記P型領域は、
前記アクセプタ元素の一部が偏析している偏析部と、
前記アクセプタ元素が偏析していない母相と、を有し、
前記偏析部における前記アクセプタ元素の濃度は、前記母相における前記アクセプタ元素の濃度の4.6倍以下である、窒化物半導体装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記偏析部における前記アクセプタ元素の濃度は、前記母相における前記アクセプタ元素の濃度の0.4倍以上である、請求項1に記載の窒化物半導体装置。
【請求項3】
前記P型領域のシート抵抗と前記母相における前記アクセプタ元素の濃度との積は、1.6×10
24
Ω/(□・cm

)以下である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項4】
前記P型領域のシート抵抗は、1.8×10

Ω/□以下である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項5】
前記母相における前記アクセプタ元素の濃度は、5×10
18
cm
-3
以上2×10
20
cm
-3
以下である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項6】
前記P型領域と接する電極を備え、
前記P型領域と前記電極とのコンタクト抵抗は、0.2Ωcm

以下である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項7】
前記窒化物半導体に設けられ、前記P型領域よりも前記アクセプタ元素の濃度が低いP型ウェル領域を備える、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項8】
前記窒化物半導体に設けられ、前記P型領域よりも前記アクセプタ元素の濃度が低いP型ウェル領域と、
前記P型ウェル領域の表面側に設けられたN型ソース領域と、
前記P型ウェル領域上に設けられたゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極と、
前記P型領域と前記N型ソース領域とに接するソース電極と、
前記窒化物半導体において前記ソース電極が設けられる面の反対側に設けられたドレイン電極と、を備える請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項9】
前記P型領域の厚さは、80nm未満である、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
【請求項10】
前記窒化物半導体は、貫通転位密度の密度が1×10

cm
-2
未満である低転位自立窒化ガリウム(GaN)基板を含む、請求項1又は2に記載の窒化物半導体装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
縦型のMOS構造を有する窒化物半導体装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、窒化物半導体装置では、マグネシウム(Mg)をドーパントとして用いることによりP型の伝導度制御が可能である(例えば、特許文献2参照)。Mgを高濃度にイオン注入して高温度で熱処理すると、Mgが高密度に偏析したり、Mgが深く拡散したりして、Mg濃度が低下する(例えば、非特許文献1、2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-096744号公報
特開2014-086698号公報
【非特許文献】
【0004】
Kumar et.al.,J.Appl.Phys.126(2019)235704.
H. Sakurai et. al., Appl. Phys. Lett. 115, 142104 (2019).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
窒化物半導体装置において、実効的なアクセプタ濃度が高く、電気的特性に優れたP型領域を実現することが望まれている。
【0006】
本開示は、電気的特性に優れたP型領域を実現可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る窒化物半導体装置は、窒化物半導体と、前記窒化物半導体に設けられたP型領域と、を備える。前記P型領域の全体におけるアクセプタ元素の濃度は、5×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下である。前記P型領域は、前記アクセプタ元素の一部が偏析している偏析部と、前記アクセプタ元素が偏析していない母相と、を有する。前記偏析部における前記アクセプタ元素の濃度は、前記母相における前記アクセプタ元素の濃度の4.6倍以下である。
【0008】
本開示の一態様に係る窒化物半導体装置の製造方法は、窒化物半導体の表面の側から前記窒化物半導体の予め設定された領域にアクセプタ元素をイオン注入する工程と、前記アクセプタ元素をイオン注入する工程の前又は後で、前記表面の側から前記予め設定された領域に窒素元素をイオン注入する工程と、前記アクセプタ元素及び前記窒素元素がイオン注入された前記窒化物半導体に熱処理を施して、前記窒化物半導体の前記予め設定された領域にP型領域を形成する工程と、を備える。前記P型領域は、前記アクセプタ元素の一部が偏析している偏析部と、前記アクセプタ元素が偏析していない母相とを有する。前記アクセプタ元素をイオン注入する工程では、前記予め設定された領域の全体における前記アクセプタ元素の濃度が5×10
18
cm
-3
以上1×10
21
cm
-3
以下となるように前記アクセプタ元素をイオン注入する。前記P型領域を形成する工程では、前記偏析部における前記アクセプタ元素の濃度が、前記母相における前記アクセプタ元素の濃度の4.6倍以下となるように、前記熱処理の条件を設定する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の一態様によれば、実効的なアクセプタ濃度が高く、電気的特性に優れたP型領域を実現可能な窒化物半導体装置及び窒化物半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の構成例を示す平面図である。
図2は、本開示の実施形態1に係るGaN半導体装置の構成例を示す断面図である。
図3は、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの繰り返しの単位構造を拡大して示す断面図である。
図4Aは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図4Bは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図4Cは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図4Dは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図4Eは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図4Fは、本開示の実施形態1に係る縦型MOSFETの製造方法を工程順に示す断面図である。
図5は、本開示の実施例に係るTLM法による導通特性評価で用いた評価デバイスの構成例を示す断面図である。
図6は、本開示の実験結果であり、TLM法によるP型領域の導通特性評価の結果を示すグラフである。
図7は、本開示の実験結果であり、TLM法によるP型領域の導通特性評価の結果を示すグラフである。
図8は、本開示の実験結果であり、TLM法によるP型領域の導通特性評価の結果を示すグラフである。
図9は、本開示の実験結果であり、TLM法によるP型領域の導通特性評価の結果を示すグラフである。
図10は、本開示の実施例に係るGaN基板のP型領域におけるMg偏析の分析結果を例示する3DAP図である。
図11は、本開示の実施例に係るP型領域について、Mg偏析比率とシート抵抗との関係を示すグラフである。
図12は、本開示の実施例に係るP型領域について、Mg偏析比率とコンタクト抵抗との関係を示すグラフである。
図13は、本開示の実施例に係るP型領域について、Mg偏析比率と「シート抵抗×母相中Mg濃度」との関係を示すグラフである。
図14は、本開示の実施例に係るP型領域について、Mg偏析比率と「1/(シート抵抗×母相中Mg濃度)」との関係を示すグラフである。
図15は、本開示の実施形態2に係る縦型MOSFETの構成を示す断面図である。
図16は、本開示の実施形態3に係る縦型MOSFETの構成例を示す断面図である。
図17は、本開示の実施形態4に係るGaN半導体装置のエッジ終端領域の構成例を示す断面図である。
図18は、本開示の実施形態4に係るGaN半導体装置のエッジ終端領域の構成例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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