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公開番号
2025103185
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2023220371
出願日
2023-12-27
発明の名称
既設木質梁の補強構造
出願人
株式会社竹中工務店
代理人
個人
主分類
E04G
23/02 20060101AFI20250702BHJP(建築物)
要約
【課題】既存建築物に設けられた既設木質梁の補強構造において、簡単な施工で木質としての外観をできるだけ損なうことなく既設木質梁3の補強を行う。
【解決手段】既存建築物1に設けられた木材からなる既設木質梁3の補強構造であって、既設木質梁3の略全長に亘る長さを有すると共に既設木質梁3よりも上下幅が大きい木材からなる一対の木質補強板10の夫々が、既設木質梁3の両側面に添わせて配置されており、一対の木質補強板10が、既設木質梁3の軸芯方向Xに沿って分散された複数個所で前記既設木質梁3に接合されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
既存建築物に設けられた木材からなる既設木質梁の補強構造であって、
前記既設木質梁の略全長に亘る長さを有すると共に前記既設木質梁よりも上下幅が大きい木材からなる一対の木質補強板の夫々が、前記既設木質梁の両側面に添わせて配置されており、
前記一対の木質補強板が、前記既設木質梁の軸芯方向に沿って分散された複数個所で前記既設木質梁に接合されている既設木質梁の補強構造。
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記一対の木質補強板が、上端を前記既設木質梁の上端以下に位置させると共に前記既設木質梁の下端よりも下方に突出させた下方突出部分を有する状態で配置されており、
前記一対の木質補強板の両下方突出部分に接合されて当該両下方突出部分の間隔幅の変化を阻止する木材からなる木質間隔幅維持部材を備え、
前記木質間隔幅維持部材として、前記既設木質梁と同幅に形成されて前記一対の木質補強板の両下方突出部分の間に介装された状態で当該両下方突出部分に接合される木質綴り部材を備えた請求項1に記載の既設木質梁の補強構造。
【請求項3】
前記一対の木質補強板の両下方突出部分の間において、複数の前記木質綴り部材が前記既設木質梁の軸芯方向に沿って互いに間隔をあけて分散配置されている請求項2に記載の既設木質梁の補強構造。
【請求項4】
前記一対の木質補強板が、上端を前記既設木質梁の上端以下に位置させると共に前記既設木質梁の下端よりも下方に突出させた下方突出部分を有する状態で配置されており、
前記一対の木質補強板の両下方突出部分に接合されて当該両下方突出部分の間隔幅の変化を阻止する木材からなる木質間隔幅維持部材を備え、
前記木質間隔幅維持部材として、前記一対の木質補強板の略全長に亘る長さを有する梁状に形成されて前記一対の木質補強板の両下方突出部分の夫々の下端が挿入されて固定される一対の溝部が上面に形成された木質梁状部材を備え、
前記木質梁状部材に、前記既設木質梁の軸芯方向に沿う鉄筋が埋設されている請求項1に記載の既設木質梁の補強構造。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、既存建築物に設けられた木材からなる既設木質梁の補強構造に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
既存建築物の改修工事において、例えば柱スパンを拡張させたり耐荷重を増加させたりする目的で、当該既存建築物に設けられた既設木質梁の補強が必要となる場合がある。そして、従来の既設木質梁の補強構造としては、既設木質梁の軸芯方向に沿って長尺な補強部材を既設木質梁の上下面に形成された溝部に埋め込んで接着剤やモルタル等で定着させるものが知られている(例えば特許文献1を参照。)。また、この特許文献1記載の既設木質梁の補強構造で用いる補強部材は、既設木質梁の上下面に埋め込まれてその上下面に生じる引張力又は圧縮力に対する耐力を向上させるものであることから、木材よりも剛性の高い鋼板などを利用する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-063337号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の既設木質梁の補強構造では、既設木質梁の上下面に補強部材を埋め込むための溝を形成するための比較的煩雑な作業が必要となり、コストアップや工期の長期化の要因となる。更に、この補強構造で採用される補強部材は、木材とは異なる鋼板などであることから、既設木質梁の上下面に木材とは異なる補強部材の外表面が現れることになり、既設木質梁の木質としての外観が損なわれるという問題がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、既存建築物に設けられた既設木質梁の補強構造において、簡単な施工で木質としての外観をできるだけ損なうことなく既設木質梁の補強を行うことができる技術を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1特徴構成は、既存建築物に設けられた木材からなる既設木質梁の補強構造であって、
前記既設木質梁の略全長に亘る長さを有すると共に前記既設木質梁よりも上下幅が大きい木材からなる一対の木質補強板の夫々が、前記既設木質梁の両側面に添わせて配置されており、
前記一対の木質補強板が、前記既設木質梁の軸芯方向に沿って分散された複数個所で前記既設木質梁に接合されている点にある。
【0006】
本構成によれば、木質補強板は、上下幅が既設木質梁よりも大きいことから、鉛直荷重に対する曲げ耐力が比較的大きいものとなる。そして、一対の木質補強板の夫々が、既設木質梁の両側面に添わせて配置された状態で、既設木質梁の軸芯方向に沿って分散された複数個所で既設木質梁に接合されて一体化されている。このことで、既設木質梁が受ける鉛直荷重の一部をその両側面に添わせて一体化された一対の木質補強板により負担する形態で、既設木質梁を補強することができる。更に、既設木質梁の両側面に添わせた一対の木質補強板が木材で構成されていることから、既設木質梁の木質としての外観を損なうことを抑制することができる。
従って、本発明により、既存建築物に設けられた既設木質梁の補強構造において、簡単な施工で木質としての外観をできるだけ損なうことなく既設木質梁の補強を行うことができる技術を提供できる。
【0007】
本発明の第2特徴構成は、前記一対の木質補強板が、上端を前記既設木質梁の上端以下に位置させると共に前記既設木質梁の下端よりも下方に突出させた下方突出部分を有する状態で配置されており、
前記一対の木質補強板の両下方突出部分に接合されて当該両下方突出部分の間隔幅の変化を阻止する木材からなる木質間隔幅維持部材を備え、
前記木質間隔幅維持部材として、前記既設木質梁と同幅に形成されて前記一対の木質補強板の両下方突出部分の間に介装された状態で当該両下方突出部分に接合される木質綴り部材を備えた点にある。
【0008】
本構成によれば、既設木質梁の両側面に添わせて配置された一対の木質補強板の夫々の上端が、既設木質梁の上端以下に位置しており、既設木質梁の上端よりも上方に突出していないので、既設木質梁が屋根を支持する棟木や母屋などである場合のように上方側に別部材が近接している場合においても、その上方側の別部材に対する一対の木質補強板の干渉を回避することができる。そして、一対の木質補強板が既設木質梁の下端よりも下方に突出させた下方突出部分を有するので、一対の木質補強板の鉛直荷重に対する曲げ耐力を比較的大きいものとすることができる。
更に、一対の木質補強板の両下方突出部分に接合された木質間隔幅維持部材により、一対の木質補強板の両下方突出部分の間隔幅の変化が阻止されるので、当該一対の木質補強板の姿勢を常に鉛直面に添わせた姿勢に保って、両下方突出部分の間隔幅の変化による木質補強板の鉛直荷重に対する曲げ耐力の低下を阻止できる。また、既設木質梁の下方に位置する木質間隔幅維持部材が木材で構成されていることから、既設木質梁の下方側から見た木質としての外観を損なうことを抑制できる。
【0009】
更に、既設木質梁と同幅に形成された木質綴り部材を備え、この木質綴り部材を一対の木質補強板の両下方突出部分の間に介装して当該該両下方突出部分に接合して一体化することで、当該木質綴り部材を上述の木質間隔維持部材として機能させて、一対の木質補強板の両下方突出部分の間隔幅の変化による木質補強板の鉛直荷重に対する曲げ耐力の低下を阻止できる。
【0010】
本発明の第3特徴構成は、前記一対の木質補強板の両下方突出部分の間において、複数の前記木質綴り部材が前記既設木質梁の軸芯方向に沿って互いに間隔をあけて分散配置されている点にある。
(【0011】以降は省略されています)
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