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公開番号2025104107
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221965
出願日2023-12-27
発明の名称車両の制御装置
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人個人,個人
主分類F16H 61/02 20060101AFI20250702BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】エネルギー効率の悪化を抑制しつつ、係合装置や無段変速機の耐久性の低下を抑制することができる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、バックアップ制御が行われる。これにより、係合装置の発熱が抑制される。又、バックアップ制御の開始前に挟圧力増大制御が行われ、挟圧力増大制御の完了後にバックアップ制御が開始させられる。これにより、無段変速機の伝達要素の滑りを抑制又は防止する為の挟圧力が保証できてから係合装置が速やかに係合させられる。又、挟圧力増大制御は、バックアップ制御の開始前、つまりスイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合に限って実施される。これにより、挟圧力増大の頻度が減らされる。よって、エネルギー効率の悪化を抑制しつつ、係合装置や無段変速機の耐久性の低下を抑制することができる。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の、制御装置であって、
前記無段変速機における前記伝達要素に対する挟圧力を制御する変速機制御部と、
前記係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際に、前記係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御を行う一方で、前記スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、前記スイープ制御よりも速く前記係合圧を増大させて速やかに前記係合装置を係合状態とするバックアップ制御を行う係合装置制御部と、
を含むものであり、
前記変速機制御部は、前記バックアップ制御の開始前に、前記挟圧力を前記スイープ制御の実施時よりも増大させる挟圧力増大制御を行うものであり、
前記係合装置制御部は、前記バックアップ制御を行う場合には、前記挟圧力増大制御の完了後に、前記バックアップ制御を開始することを特徴とする車両の制御装置。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
前記係合装置制御部は、前記スイープ制御の実施時間が前記所定時間を超えたときに、前記係合装置における発熱量が所定発熱量未満である場合には、前記スイープ制御を継続する一方で、前記発熱量が前記所定発熱量以上である場合には、前記バックアップ制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項3】
前記係合装置制御部は、前記スイープ制御の実施時間が前記所定時間を超えたときに、前記係合装置における差回転速度が所定差回転速度未満である場合には、前記スイープ制御を継続する一方で、前記差回転速度が前記所定差回転速度以上である場合には、前記バックアップ制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
【請求項4】
前記プライマリプーリ及び前記セカンダリプーリは、各々、作動油圧が供給されることによって固定シーブと可動シーブとの間の溝幅を変更する油圧アクチュエータを備えているものであり、
前記変速機制御部は、前記挟圧力増大制御を行う際には、前記作動油圧の元圧を供給するオイルポンプの回転速度を現在の回転速度よりも一時的に高くすることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の車両の制御装置。
【請求項5】
前記変速機制御部は、前記オイルポンプの回転速度を一時的に高くした時点から所定待機時間経過するまでに前記挟圧力の実際値が所定挟圧力以上に増大させられない場合には、前記オイルポンプの回転速度を更に高くすることを特徴とする請求項4に記載の車両の制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動力源とベルト式の無段変速機との間の動力伝達経路に係合装置を備えた車両の制御装置に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の制御装置が良く知られている。例えば、特許文献1に記載された車両の駆動制御装置がそれである。この特許文献1には、目標タービン回転速度に基づくイナーシャトルクと実タービン回転速度に基づくイナーシャトルクとの差に基づいて算出した補正量を、ベルト式の無段変速機の指示挟圧に加算することで、ベルト滑りの発生を抑制することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-98892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際には、係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御が行われる。この際、スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、係合装置のスリップに伴う発熱による耐久性低下を防ぐ為に、スイープ制御よりも速く係合圧を増大させて速やかに係合装置を係合状態とするバックアップ制御が行われる。しかしながら、係合装置を急速に係合することによって無段変速機に大きなイナーシャトルクが入力され、無段変速機の伝達要素の滑りが発生し、無段変速機の耐久性が低下するおそれがある。伝達要素の滑りに対して、通常制御に伝達要素に対する挟圧力を増大する制御を織り込むと、エネルギー効率が悪化したり、伝達要素への負荷が高くなることによって無段変速機の耐久性が低下したりするおそれがある。
【0005】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、エネルギー効率の悪化を抑制しつつ、係合装置や無段変速機の耐久性の低下を抑制することができる車両の制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明の要旨とするところは、(a)動力源と、前記動力源の動力を駆動輪へ伝達する、プライマリプーリとセカンダリプーリとの間に伝達要素が巻き掛けられた無段変速機と、前記動力源と前記無段変速機との間の動力伝達経路に設けられた係合装置と、を備えた車両の、制御装置であって、(b)前記無段変速機における前記伝達要素に対する挟圧力を制御する変速機制御部と、(c)前記係合装置を解放状態から係合状態へ切り替える際に、前記係合装置の係合圧を漸増するスイープ制御を行う一方で、前記スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、前記スイープ制御よりも速く前記係合圧を増大させて速やかに前記係合装置を係合状態とするバックアップ制御を行う係合装置制御部と、を含むものであり、(d)前記変速機制御部は、前記バックアップ制御の開始前に、前記挟圧力を前記スイープ制御の実施時よりも増大させる挟圧力増大制御を行うものであり、(e)前記係合装置制御部は、前記バックアップ制御を行う場合には、前記挟圧力増大制御の完了後に、前記バックアップ制御を開始することにある。
【発明の効果】
【0007】
前記第1の発明によれば、スイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合には、バックアップ制御が行われる。これにより、係合装置の発熱が抑制される。又、バックアップ制御の開始前に挟圧力増大制御が行われ、挟圧力増大制御の完了後にバックアップ制御が開始させられる。これにより、無段変速機の伝達要素の滑りを抑制又は防止する為の挟圧力が保証できてから係合装置が速やかに係合させられる。又、挟圧力増大制御は、バックアップ制御の開始前、つまりスイープ制御の実施時間が所定時間を超えた場合に限って実施される。これにより、挟圧力増大の頻度が減らされる。よって、エネルギー効率の悪化を抑制しつつ、係合装置や無段変速機の耐久性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明が適用される車両の概略構成を説明する図であると共に、車両における各種制御の為の制御機能及び制御系統の要部を説明する図である。
無段変速機などに関わる作動を制御する油圧システムの一例を示す図である。
係合装置の係合制御における係合圧の指示圧の一例を示す図である。
電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、エネルギー効率の悪化を抑制しつつ係合装置や無段変速機の耐久性の低下を抑制する為の制御作動を説明するフローチャートである。
図4と同様に電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、図4とは相違する部分を主に示している。
図4と同様に電子制御装置の制御作動の要部を説明するフローチャートであり、図4とは相違する部分を主に示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の実施形態において、前記伝達要素は、無端環状の圧縮式の伝動ベルト、又は、無端環状のリンクチェーンを構成する引張式の伝動ベルトなどである。前記無段変速機は、公知のベルト式の無段変速機である。広義には、このベルト式の無段変速機の概念にチェーン式の無段変速機を含む。
【0010】
また、前記動力源は、例えばエンジン等の公知の内燃機関である。又、前記車両は、前記動力源として、このエンジンに加えて、又は、このエンジンに替えて、電動機等の公知の回転電気機械を備えていても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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