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公開番号
2025108229
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-23
出願番号
2024002018
出願日
2024-01-10
発明の名称
コンクリート構造物の中性化深さ測定方法及びこれに用いる指示材
出願人
戸田建設株式会社
代理人
個人
主分類
G01N
33/38 20060101AFI20250715BHJP(測定;試験)
要約
【課題】指示材をコンクリート孔壁面に圧接状態で密着させることによりフェノールフタレイン試薬の呈色反応を促進させて測定精度の向上を図る。
【解決手段】穿孔12内に細長い形状の基材シート2の表面側にフェノールフタレイン試薬含有層3を担持させた指示材1を挿入するとともに、前記指示材1の裏面側の穿孔空間内に、送給された流体によって半径方向に膨張可能な伸縮性チューブ6を挿入し、前記伸縮性チューブ6内に空気を送給することによって伸縮性チューブ6を半径方向に膨張させ、前記指示材1を背面側から孔壁面に押し付けて圧接状態で密着させることによりフェノールフタレイン試薬の呈色反応を促進させる。所定時間の経過の後、前記伸縮性チューブ6から流体を抜き収縮させて穿孔12から抜き取るとともに、前記指示材1を穿孔12から引き出して指示材1のコンクリート開口端相当位置から呈色領域までの距離を測定することにより中性化深さを計測する
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
コンクリート構造物に対してドリルによって穿孔を形成する第1ステップと、
細長い形状の基材シートの表面側にフェノールフタレイン試薬含有層を担持させた指示材を前記穿孔内に挿入する第2ステップと、
前記指示材の裏面側の穿孔空間内に、送給された流体によって半径方向に膨張可能な伸縮性チューブを挿入する第3ステップと、
前記伸縮性チューブ内に空気を送給することによって伸縮性チューブを半径方向に膨張させ、前記指示材を背面側から孔壁面に押し付けて圧接状態で密着させることによりフェノールフタレイン試薬の呈色反応を促進させる第4ステップと、
所定時間の経過の後、前記伸縮性チューブから流体を抜き収縮させて穿孔から抜き取るとともに、前記指示材を穿孔から引き出して指示材のコンクリート開口端相当位置から呈色領域までの距離を測定することにより中性化深さを計測する第5ステップとからなることを特徴とするコンクリート構造物の中性化深さ測定方法。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記第1ステップにおいて、穿孔の直径は30mm以内とする請求項1記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定方法。
【請求項3】
前記第2ステップにおいて、前記指示材のコンクリート開口端相当位置に対してマーキングを行う請求項1記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定方法。
【請求項4】
前記第2ステップと、第3ステップとを逆順にする請求項1記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定方法。
【請求項5】
細長い形状の基材シートの表面側にフェノールフタレイン試薬含有層を担持させたことを特徴とする請求項1~4いずれかに記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定方法のための指示材。
【請求項6】
前記フェノールフタレイン試薬含有層は、透明ゲル層内にフェノールフタレイン試薬を含有させた層としてある請求項5記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定方法のための指示材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリート構造物の中性化深さを簡便かつ正確に測定するための方法及びそのための指示材に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
過去に構築されたコンクリート構造物においては、大気中の二酸化炭素がコンクリート内に徐々に侵入し、本来強アルカリ性であるコンクリートが中性に近づく現象が生じている。コンクリートが表面から中性化が進行することにより鉄筋の不動態皮膜が破壊され鉄筋の腐食が進行するためコンクリート構造物の中性化がどの程度進行しているかを測定し管理する必要がある。
【0003】
従来よりコンクリートの中性化深さの測定方法としては、JIS A 1152に規定された方法を挙げることができる。この方法は、コア抜きした試験体或いははつり箇所に対して、フェノールフタレイン溶液を散布することにより中性化深さを測定する方法である。しかしながら、この方法の場合は直径数十センチのコアを抜き取る方法であり本体構造物の欠損が構造的に問題になるとともに、ボーリング装置の持ち込みや多量の水を用いる必要がありコア抜きが多くの時間と労力を要する大掛かりな作業となるなどの問題があった。また、老朽化したコンクリート部分を未中性化領域と思われる部分まではつり出す方法の場合は、同じくコンクリート本体構造物の欠損が構造的に問題になるとともに、チッピング機による人力作業になるため、多くの時間と労力を要する作業となる。また、補修跡が大きく残ってしまうなどの問題があった。
【0004】
そこで近年は、コンクリートの構造物の欠損を最小限とするとともに、簡易かつ省力化に中性化深さを測定するための方法が提案されている。
【0005】
例えば、下記特許文献1では、コンクリート構造物にドリルを用いて掘削孔を空け、転写剤を含有させた挿入棒を掘削孔に挿入させ、数秒~十数秒間放置した後、挿入棒を抜き出し、挿入棒の中性化していない部分に配置されていた部分では転写剤の色が変化しているので、挿入棒における掘削孔の開口端に位置していた部分から変色部分までの長さを測定することで中性化深さを測定する方法が開示されている。
【0006】
また、下記特許文献2では、試験すべきコンクリート構造物の表面に小孔を設け、この小孔の中に海綿状またはスポンジ状の試験片をなす物体を挿入し、この物体にフェノールフタレイン溶液のような注入液を注入し、注入液を注入した該物体を小孔から抜き出して物体表面に反転着色したフェノール反応による赤色領域を、該物体の予め記録しておいた1点からの距離を測ることで中性化深さを測定する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-233820号公報
特開昭60-233550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記特許文献1、2記載の方法の場合は、コンクリートに比較的小径の小孔を形成し、この小孔に指示薬を含浸させた指示材(挿入棒又はスポンジ状の試験片等)を挿入した状態とし、コンクリートのアルカリ領域での呈色反応が指示材に転写されることを利用したものである。
【0009】
しかしながら、これらの方法の場合は、指示材の外面とコンクリート内壁面で呈色反応を起こしたフェノールフタレイン溶液との接触が確実でない場合は、呈色反応がしっかりと行われない部分も生じるとともに、着色液の転写も不確実となるため中性化深さの測定精度が悪くなる場合があった。
【0010】
また、スポンジ状の試験片にフェノールフタレイン液を多量に注入し過ぎると、呈色反応した液が孔内を移動するため(液だれ)、呈色反応領域が曖昧になってしまうことも多かった。
(【0011】以降は省略されています)
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