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公開番号
2025101097
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-07
出願番号
2023217693
出願日
2023-12-25
発明の名称
杭頭空間形成装置
出願人
戸田建設株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
E02D
5/50 20060101AFI20250630BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】杭頭空間の内面処理を効率化する。
【解決手段】杭周固定液2が満たされたプレボーリング孔3に円筒状の杭材4を沈設するのに先立って杭材4の杭頭内周部に設置され、杭周固定液2の硬化後に引き抜かれることで、杭材4の杭頭内周部に、杭頭補強筋の設置及びコンクリートの打設を行うための杭頭空間Sを形成する杭頭空間形成装置1であって、杭材4の内周面と隙間Gを介して対向する外周面を有した装置本体11と、装置本体11の外周面に設けられ、流体の注入により膨張して隙間Sを塞ぐ膨張部12A、12Bと、杭材4をプレボーリング孔3に沈設する際、余剰する杭周固定液2を収容又は杭材4の上方へ排出する杭周固定液流路13と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
杭周固定液が満たされたプレボーリング孔に円筒状の杭材を沈設するのに先立って前記杭材の杭頭内周部に設置され、前記杭周固定液の硬化後に引き抜かれることで、前記杭材の杭頭内周部に、杭頭補強筋の設置及びコンクリートの打設を行うための杭頭空間を形成する杭頭空間形成装置であって、
前記杭材の内周面と隙間を介して対向する外周面を有した装置本体と、
前記装置本体の外周面に設けられ、流体の注入により膨張して前記隙間を塞ぐ膨張部と、
前記杭材を前記プレボーリング孔に沈設する際、余剰する前記杭周固定液を収容又は前記杭材の上方へ排出する杭周固定液流路と、を備え、
前記膨張部は、
伸縮素材で形成され、前記流体の注入により膨張するチューブ状の第1層と、
非伸縮素材で形成され、前記第1層を覆うように設置されることで、前記第1層の膨張範囲を規制する第2層と、を備える、ことを特徴とする杭頭空間形成装置。
続きを表示(約 450 文字)
【請求項2】
前記膨張部は、
前記装置本体の下端部外周面に設けられ、前記杭周固定液の前記隙間に対する下方からの侵入を規制する下側膨張部と、
前記装置本体の上端部外周面に設けられ、前記杭周固定液の前記隙間に対する上方からの侵入を規制する上側膨張部と、を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の杭頭空間形成装置。
【請求項3】
前記装置本体は、
外周面に前記上側膨張部が設けられる上側本体部と、
外周面に前記下側膨張部が設けられる下側本体部と、
前記上側本体部と前記下側本体部とを連結する連結部と、を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の杭頭空間形成装置。
【請求項4】
前記上側本体部及び前記下側本体部は、中心部に上下方向に貫通する貫通孔を有し、
前記杭周固定液流路は、前記上側本体部の前記貫通孔と、前記下側本体部の前記貫通孔とを連通させる可撓性のホースである、ことを特徴とする請求項3に記載の杭頭空間形成装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭頭空間の内面処理を効率化する杭頭空間形成装置に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)
【背景技術】
【0002】
杭周固定液(例えば、ソイルセメント)が満たされたプレボーリング孔に円筒状の杭材を沈設する工程が含まれる杭設置工法において、杭材の杭頭内周部に、杭頭補強筋の設置及びコンクリートの打設を行うための杭頭空間を形成する杭頭空間形成装置が知られている。この種の杭頭空間形成装置としては、杭材の杭頭内周部に設置され、収容した杭周固定液を硬化前(固化前)に除去するものや(例えば、特許文献1参照)、収容した杭周固定液を硬化後に除去するものが知られている(例えば、図6参照)。
【0003】
例えば、図6に示すように、杭周固定液102を硬化後に除去する杭頭空間形成装置101は、杭材104の杭頭内周部に設置されて硬化前の杭周固定液102を収容し(図6の(a)参照)、杭周固定液102の硬化後に引き抜かれることで(図6の(b)参照)、杭材104の杭頭内周部に杭頭空間Sを形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-191871号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、図6に示すような杭頭空間形成装置101は、直径が杭材104の内径よりも小さく設定され、設置時に杭材104の内周面との間に隙間Gが生じるため、この隙間Gに杭周固定液102が入り込み、杭材104の内周面に硬化した杭周固定液102が付着した状態が発生する。この硬化した杭周固定液102は、杭頭補強筋の設置やコンクリートの打設に先立って除去する必要があるため、斫り作業やガラの回収作業が発生し、施工効率を低下させるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、杭周固定液が満たされたプレボーリング孔に円筒状の杭材を沈設するのに先立って前記杭材の杭頭内周部に設置され、前記杭周固定液の硬化後に引き抜かれることで、前記杭材の杭頭内周部に、杭頭補強筋の設置及びコンクリートの打設を行うための杭頭空間を形成する杭頭空間形成装置であって、前記杭材の内周面と隙間を介して対向する外周面を有した装置本体と、前記装置本体の外周面に設けられ、流体の注入により膨張して前記隙間を塞ぐ膨張部と、前記杭材を前記プレボーリング孔に沈設する際、余剰する前記杭周固定液を収容又は前記杭材の上方へ排出する杭周固定液流路と、を備え、前記膨張部は、伸縮素材で形成され、前記流体の注入により膨張するチューブ状の第1層と、非伸縮素材で形成され、前記第1層を覆うように設置されることで、前記第1層の膨張範囲を規制する第2層と、を備える、ことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の杭頭空間形成装置であって、前記膨張部は、前記装置本体の下端部外周面に設けられ、前記杭周固定液の前記隙間に対する下方からの侵入を規制する下側膨張部と、前記装置本体の上端部外周面に設けられ、前記杭周固定液の前記隙間に対する上方からの侵入を規制する上側膨張部と、を備える、ことを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の杭頭空間形成装置であって、前記装置本体は、外周面に前記上側膨張部が設けられる上側本体部と、外周面に前記下側膨張部が設けられる下側本体部と、前記上側本体部と前記下側本体部とを連結する連結部と、を備える、ことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の杭頭空間形成装置であって、前記上側本体部及び前記下側本体部は、中心部に上下方向に貫通する貫通孔を有し、前記杭周固定液流路は、前記上側本体部の前記貫通孔と、前記下側本体部の前記貫通孔とを連通させる可撓性のホースである、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の発明によれば、杭材の内周面と隙間を介して対向する外周面を有した装置本体と、装置本体の外周面に設けられ、流体の注入により膨張して隙間を塞ぐ膨張部と、を備え、装置本体と杭材との隙間に対する杭周固定液の侵入を膨張部で規制するので、杭頭空間の内面に硬化した杭周固定液が付着することを防止し、杭頭空間の内面処理を効率化できる。また、膨張部は、伸縮素材で形成され、流体の注入により膨張するチューブ状の第1層と、非伸縮素材で形成され、第1層を覆うように設置されることで、第1層の膨張範囲を規制する第2層と、を備えるので、第1層が伸び切って杭材の内周面に対する密着力が低下することを防止し、装置本体と杭材との隙間に対する杭周固定液の侵入を確実に規制できる。
また、請求項2の発明によれば、膨張部は、装置本体の下端部外周面に設けられる下側膨張部と、装置本体の上端部外周面に設けられる上側膨張部と、を備えるので、杭周固定液が満たされたプレボーリング孔に杭材を沈設する際、装置本体と杭材との隙間に杭周固定液が下方から侵入することを規制できるだけでなく、杭周固定液流路を介して杭材の上方へ排出された杭周固定液が装置本体と杭材との隙間に上方から侵入することも規制できる。
また、請求項3の発明によれば、装置本体は、外周面に上側膨張部が設けられる上側本体部と、外周面に下側膨張部が設けられる下側本体部と、上側本体部と下側本体部とを連結する連結部と、を備えるので、装置本体を一体構造とする場合に比べて、装置の軽量化やコストダウンが図れる。
また、請求項4の発明によれば、杭周固定液流路は、上側本体部の貫通孔と、下側本体部の貫通孔とを連通させる可撓性のホースで構成されるので、装置の軽量化やコストダウンが図れる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態にかかる杭頭空間形成装置の斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる杭頭空間形成装置の要部斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる杭頭空間形成装置の要部分解斜視図である。
本発明の一実施形態にかかる杭頭空間形成装置の要部断面図である。
本発明の一実施形態にかかる杭頭空間形成装置の使用例を示す図であり、(a)は杭材の杭頭内周部に杭頭空間形成装置を設置した状態を示す図、(b)は杭周固定液が満たされたプレボーリング孔に杭材を沈設した状態を示す図、(c)は杭周固定液の硬化後、杭頭空間形成装置を引き抜いた状態を示す図である。
従来例を示す図であり、(a)は硬化前の杭周固定液を杭頭空間形成装置に収容している状態を示す図、(b)は杭周固定液の硬化後、杭頭空間形成装置を引き抜いた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1~図5において、1は杭頭空間形成装置であって、該杭頭空間形成装置1は、杭周固定液2が満たされたプレボーリング孔3に円筒状の杭材4を沈設するのに先立って杭材4の杭頭内周部に設置され、杭周固定液2の硬化後に引き抜かれることで、杭材4の杭頭内周部に、杭頭補強筋(図示せず)の設置及びコンクリート(図示せず)の打設を行うための杭頭空間Sを形成する。
【0010】
図1に示すように、杭頭空間形成装置1は、杭材4の内周面と隙間Gを介して対向する外周面を有した装置本体11と、装置本体11の外周面に周方向全域に亘って設けられ、流体の注入により膨張して隙間Gを塞ぐ膨張部12A、12Bと、杭材4をプレボーリング孔3に沈設する際、余剰する杭周固定液2を収容又は杭材4の上方へ排出する杭周固定液流路13と、を備える。
(【0011】以降は省略されています)
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