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公開番号
2025111401
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-30
出願番号
2025005180
出願日
2025-01-15
発明の名称
織物およびその製造方法ならびにアルカリ水電解用隔膜、アルカリ水電解用電解槽
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
D03D
15/283 20210101AFI20250723BHJP(織成)
要約
【課題】アルカリ水電解用隔膜として使用した場合に、イオン透過性、イオン透過持続性およびガス遮蔽性に優れた効果を奏する、織物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】ポリフェニレンスルフィドを主たる成分とするマルチフィラメントを有する織物であって、前記マルチフィラメントの平均単糸直径が0.2μm以上5.0μm以下であり、かつ単糸本数が5000本以上400000本以下である、織物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリフェニレンスルフィドを主たる成分とするマルチフィラメントを有する織物であって、前記マルチフィラメントの平均単糸直径が0.2μm以上5.0μm以下であり、かつ単糸本数が5000本以上400000本以下である、織物。
続きを表示(約 920 文字)
【請求項2】
前記マルチフィラメントにおいて、前記平均単糸直径をd[μm]、前記単糸本数をN[本]としたとき、dとNの積(d×N)が50000μm・本以上250000μm・本以下である、請求項1に記載の織物。
【請求項3】
前記織物のJIS B0601:1994「表面粗さ-定義及び表示」に準じて測定される十点平均粗さ(Rz)が600μm以上1000μm以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項4】
前記マルチフィラメントが延伸繊維と未延伸繊維を含み、かつ前記延伸繊維と前記未延伸繊維の質量比率が99:1から50:50の範囲である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項5】
前記マルチフィラメントの撚り数が0T/m以上200T/m以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項6】
前記織物の経方向織密度が30本/2.54cm以上55本/2.54cm以下であって、緯方向織密度が20本/2.54cm以上45本/2.54cm以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項7】
前記織物のカバーファクターが2000以上2800以下である、請求項1または2に記載の織物。
【請求項8】
請求項1または2に記載の織物からなる、アルカリ水電解用隔膜。
【請求項9】
請求項8に記載のアルカリ水電解用隔膜を備える、アルカリ水電解用電解槽。
【請求項10】
ポリフェニレンスルフィドを島成分、共重合ポリエチレンテレフタレートを海成分として、海島型複合口金の吐出孔から溶融吐出して得られる海島型複合断面を有した未延伸繊維を得る工程と、
前記未延伸繊維を延伸した延伸繊維を得る工程と、
前記延伸繊維と前記未延伸繊維の質量比率が99:1から50:50の範囲で合わせて混繊マルチフィラメントを得る工程と、
前記混繊マルチフィラメントを経糸および緯糸として織物を得る工程と、
を有する、請求項1または2に記載の織物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物、そして、これを用いてなるアルカリ水電解用隔膜、アルカリ水電解用電解槽に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリフェニレンスルフィド(以下、PPSと略記する場合がある)は高い耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性、難燃性を有することに加えて、優れた力学物性や成型加工性を有していることから、金属代替材料や極限環境下に耐え得る材料として広く使用されている。ポリフェニレンスルフィドからなる繊維は上記の特性を活かし、バグフィルター、抄紙カンバス、電気絶縁紙、電池セパレーターおよび各種隔膜などの用途に使用されている。特に、ポリフェニレンスルフィドが有する耐熱性や高濃度アルカリ溶液等に対する耐薬品性等の特徴と、織物材料が有する自己支持性、イオン透過性、ガス遮蔽性等の特徴を組み合わせて、アルカリ水電解用隔膜向けにポリフェニレンスルフィド繊維からなる織物が使用できることが知られている。
【0003】
特許文献1には、PPS繊維の織物からなるPPS繊維構造体が提案されており、セパレーター布としてガス遮蔽性が高く親水性に優れることが記載されている。
【0004】
また特許文献2には、特定の繊度からなるマルチフィラメント糸を用い、かつ特定のカバーファクターからなる織布を用いた電解用隔膜が提案されており、電解効率向上の効果や、種々の処理条件に対して適用が可能である効果が記載されている。
【0005】
さらに特許文献3には、特定の官能基や元素含有量からなる水電解用ポリフェニレンスルフィド織物が提案されており、水電解槽用隔膜としてガス遮蔽性に優れることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2018-534441号公報
特開2008-088449号公報
特表2019-513902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のPPS繊維構造体は、ステープルファイバー特有の嵩高さを生かしたガス遮蔽性とイオン透過性の高性能化を達成している。しかしながら、本発明者らが検討したところ、アルカリ水電解用隔膜として長期的に使用した場合、イオン透過性が低下する傾向があることがわかってきた。
【0008】
また、特許文献2に記載の織布からなる電解用隔膜は、特定の構成からなるマルチフィラメント織物を用いることによって電解効率が向上するものの、当該構成からなる織物は経糸間および/または緯糸間に空隙を有するために通気度が高い。そのため、アルカリ水電解用隔膜として使用した場合、ガス遮蔽性が十分でなく、電解槽内で生成した酸素ガスと水素ガスが混合することによって水素ガスの純度が低い課題がある。また、水素爆発が発生しうる課題もある。
【0009】
さらに、特許文献3に記載のマルチフィラメント織物は高いガス遮蔽性を有しているものの、太繊度のマルチフィラメントで構成されているため、マルチフィラメント間および/または単糸間で形成される凹凸が顕著であるため、電解槽内で発生する酸素ガスおよび/または水素ガスの気泡が織物に付着しやすい。つまり、経時的にイオン透過性が低下する傾向がある。
【0010】
本発明は、アルカリ水電解用隔膜として使用した場合に、イオン透過性、イオン透過持続性およびガス遮蔽性に優れた効果を奏する、織物およびその織物の製造方法を提供することを目的とする。そして、この織物は、アルカリ水電解用隔膜およびアルカリ水電解用電解槽に好適に用いることができる。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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