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公開番号2025115264
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009727
出願日2024-01-25
発明の名称ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C08J 9/18 20060101AFI20250730BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を原料として、発泡倍率の高いP3HA系樹脂発泡粒子を提供する。
【解決手段】容器内にて、特定の重量平均分子量を有し、かつ、分子量分布が2.3未満であるP3HA系樹脂粒子と、特定の種類および量の有機過酸化物と、発泡剤とを水系分散媒中に分散させる工程と、前記容器内の分散液を、前記容器内の圧力よりも低圧の領域に放出する工程と、を含む、P3HA系樹脂発泡粒子の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
容器内にて、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子と、有機過酸化物と、発泡剤とを水系分散媒中に分散させる分散工程と、
前記容器の一端を開放し、前記容器内の分散液を、前記容器内の圧力よりも低圧の領域に放出する放出工程と、を含み、
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子は、重量平均分子量が35万~60万であり、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が2.3未満であり、
前記分散工程における前記有機過酸化物の使用量が、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子100重量部に対して、1.0重量部~1.8重量部であり、
前記有機過酸化物が、パーオキシケタール化合物およびパーオキシカーボネート化合物から選択される1種以上である、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
前記分散工程は、さらに、前記容器内の温度を120.0℃~140.0℃に昇温する昇温工程と、前記容器内を当該温度にて20分間以上保持する保持工程と、を含む、請求項1に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
【請求項3】
前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子が、それぞれ重量平均分子量の異なる2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含む、請求項1または2に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
【請求項4】
前記分散工程は、さらに、前記容器内の圧力を1.0MPa~10.0MPa(ゲージ圧)に昇圧する昇圧工程を含み、
前記保持工程において、前記容器内を前記温度および当該圧力にて20分間以上保持する、請求項2に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、環境配慮の観点から、生分解性樹脂の利活用が図られている。このような生分解性樹脂の一種として、微生物により生産される樹脂である、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂(以下、「P3HA系樹脂」と称する場合がある)が知られている。
【0003】
P3HA系樹脂の利活用方法の一つとして、特許文献1および2に記載の様に、P3HA系樹脂を基材樹脂とする発泡粒子(P3HA系樹脂発泡粒子)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開WO2019/146555号
国際公開WO2023/189102号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
P3HA系樹脂発泡粒子は、P3HA系樹脂粒子を発泡することで、製造される。本発明者らは、P3HA系樹脂発泡粒子について研究する中で、分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を原料としてP3HA系樹脂発泡粒子を製造した場合、分子量分布の広いP3HA系樹脂粒子を原料とした場合と比して、得られるP3HA系樹脂発泡粒子の発泡倍率が低下するとの課題が発生することを見出した。
【0006】
上記のような状況にあって、本発明の一実施形態の目的は、分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を原料として、発泡倍率の高いポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、容器内にて、分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を、特定の種類および量の有機過酸化物および発泡剤ととともに水系分散媒中に分散させる工程と、前記容器内の分散液を、前記容器内の圧力よりも低圧の領域に放出する工程と、を含む、P3HA系樹脂発泡粒子の製造方法によれば、分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を原料としつつも、発泡倍率の高いポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子を提供し得ることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の一態様は、以下の構成を含む。
〔1〕容器内にて、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子と、有機過酸化物と、発泡剤とを水系分散媒中に分散させる分散工程と、前記容器の一端を開放し、前記容器内の分散液を、前記容器内の圧力よりも低圧の領域に放出する放出工程と、を含み、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子は、重量平均分子量が35万~60万であり、かつ、分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)が2.3未満であり、前記分散工程における前記有機過酸化物の使用量が、前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子100重量部に対して、1.0重量部~1.8重量部であり、前記有機過酸化物が、パーオキシケタール化合物およびパーオキシカーボネート化合物から選択される1種以上である、ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
〔2〕前記分散工程は、さらに、前記容器内の温度を120.0℃~140.0℃に昇温する昇温工程と、前記容器内を当該温度にて20分間以上保持する保持工程と、を含む、〔1〕に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
〔3〕前記ポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂粒子が、それぞれ重量平均分子量の異なる2種以上のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂を含む、〔1〕または〔2〕に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
〔4〕前記分散工程は、さらに、前記容器内の圧力を1.0MPa~10.0MPa(ゲージ圧)に昇圧する昇圧工程を含み、前記保持工程において、前記容器内を前記温度および当該圧力にて20分間以上保持する、〔2〕に記載のポリ(3-ヒドロキシアルカノエート)系樹脂発泡粒子の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、分子量分布の狭いP3HA系樹脂粒子を原料としつつ、発泡倍率の高いP3HA系樹脂発泡粒子を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一実施形態について以下に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、以下に説明する各構成に限定されるものではなく、請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能である。また、異なる実施形態または実施例にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせて得られる実施形態または実施例についても、本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。なお、本明細書中に記載された学術文献および特許文献の全てが、本明細書中において参考文献として援用される。また、本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A~B」は、「A以上(Aを含みかつAより大きい)B以下(Bを含みかつBより小さい)」を意図する。
(【0011】以降は省略されています)

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