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公開番号2025116469
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010909
出願日2024-01-29
発明の名称高周波用トランジスタ
出願人三菱電機株式会社
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類H10D 89/00 20250101AFI20250801BHJP()
要約【課題】コスト上昇を抑えつつトランジスタ性能を向上させることができる高周波用トランジスタを得る。
【解決手段】互いに並列に接続された複数の単位トランジスタ5が半導体基板1の上に設けられている。複数のキャパシタ7が複数の単位トランジスタ5のゲート電極6にそれぞれ接続されている。複数の抵抗9が複数のキャパシタ7にそれぞれ並列に接続されている。第1及び第2のパッド10,11が、半導体基板1の上面に設けられ、一列に配置された複数の単位トランジスタ5のうち少なくとも中央部の単位トランジスタ5に接続された抵抗9の一端と他端にそれぞれ接続されている。シリコン基板12が半導体基板1の上方に配置されている。第1及び第2の導体13,14がシリコン基板12に設けられている。バンプ15が第1のパッド10と第1の導体13の一端を接続する。バンプ16が第2のパッド11と第2の導体14の一端を接続する。第1の導体13の他端と第2の導体14の他端は、シリコン基板12の下面に接触し、互いに離間して対向している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板の上に設けられ、互いに並列に接続された複数の単位トランジスタと、
前記複数の単位トランジスタのゲート電極にそれぞれ接続された複数のキャパシタと、
前記複数のキャパシタにそれぞれ並列に接続された複数の抵抗と、
前記半導体基板の上面に設けられ、一列に配置された前記複数の単位トランジスタのうち少なくとも中央部の前記単位トランジスタに接続された前記抵抗の一端と他端にそれぞれ接続された第1及び第2のパッドと、
前記半導体基板の上方に配置されたシリコン基板と、
前記シリコン基板に設けられた第1及び第2の導体と、
前記第1のパッドと前記第1の導体の一端を接続する第1のバンプと、
前記第2のパッドと前記第2の導体の一端を接続する第2のバンプとを備え、
前記第1の導体の他端と前記第2の導体の他端は、前記シリコン基板に接触し、互いに離間して対向していることを特徴とする高周波用トランジスタ。
続きを表示(約 290 文字)【請求項2】
前記第1の導体の他端と前記第2の導体の他端は、対応する前記単位トランジスタからの熱により加熱された前記シリコン基板を介して互いに電気的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の高周波用トランジスタ。
【請求項3】
前記第1の導体の他端と前記第2の導体の他端は、対応する前記単位トランジスタの真上に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波用トランジスタ。
【請求項4】
前記第1の導体又は前記第2の導体の一部は、前記シリコン基板の上面に延在していることを特徴とする請求項1又は2に記載の高周波用トランジスタ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、高周波信号を増幅するための高周波用トランジスタに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、周波数が1ギガヘルツ以上の高周波信号を用いた情報通信における大容量化、レーダーにおける高解像度化及び探索物の検知距離の向上が進められている。それらの通信機器及びレーダー装置において増幅器として使用される高周波用トランジスタの高性能化が求められている。高周波用トランジスタへの要求は、高周波信号の電力増幅率である利得、飽和出力電力、電力付加効率などの向上である。高周波用トランジスタの利得が低い場合、高周波用トランジスタへ入力される高周波信号の電力を予め増幅させるドライバアンプが必要となってしまう。高周波用トランジスタの利得を向上できれば、ドライバアンプの個数を削減でき、通信機器及びレーダー装置の簡易化と低コスト化が図れる。また、高周波信号を増幅させるには高周波用トランジスタに直流のバイアス電圧を印加して直流の電力を供給する必要がある。供給された直流の電力は、全てが高周波信号のエネルギーに変換されるのではなく、多くが熱エネルギーとなってしまう。このため、通信機器及びレーダー装置は高周波用トランジスタを冷やす冷却装置を必要とする。高周波用トランジスタの電力付加効率を向上できれば、供給した直流の電力のうち熱エネルギーとなる割合を減らすことができ、冷却装置の削減が可能となる。これにより、やはり通信機器及びレーダー装置の低コスト化と小サイズ化を図ることができる。
【0003】
利得が高い高周波用トランジスタでは、高周波信号を入力しなくても直流のバイアス電圧を印加しただけで発振が起きることがある。この結果、不要な高周波信号が発生し、通信機器及びレーダー装置の動作を阻害してしまう。そこで、安定化回路として、抵抗とキャパシタを並列接続したCR回路が各トランジスタのゲート電極に接続されている。この安定化回路が高周波用トランジスタの利得を意図的に低下させ、発振を抑制する。
【0004】
互いに並列に接続された複数の単位トランジスタが半導体基板に設けられている。通常、複数のトランジスタのうちの幾つかをまとめて1つのブロックとして扱う。そして各ブロックに電気信号の入力端子となるゲート配線が接続される。以後、そのブロックを単位トランジスタと称する。
【0005】
複数の単位トランジスタの特性がそれぞれ異なると、複数の単位トランジスタから出力された高周波信号を適切に合成できず、飽和出力電力と電力付加効率の低下を招く。従って、複数の単位トランジスタは同一の特性を有し、均一に動作することが望ましい。しかし、大電力の高周波信号が入力されると、単位トランジスタは発熱して温度が上昇する。発熱した単位トランジスタは周囲の別の単位トランジスタを温める。この結果、中央部に配置された単位トランジスタは高温となり、両端の単位トランジスタは低温になるという不均一な温度分布が生じる。トランジスタの特性は温度によって変化するため、複数の単位トランジスタは不均一に動作し、電力付加効率などの低下を起こす。温度の不均一性が著しくなると、中央部の単位トランジスタは極度に高温となって損傷が生じうる。
【0006】
これに対して、単位トランジスタごとに安定化回路の抵抗値を変えることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。中央部の単位トランジスタの安定化回路の抵抗値を低くして高周波信号の電力をより減衰させることにより、中央部の単位トランジスタの発熱を抑制し、複数の単位トランジスタの温度を均一にすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第6399267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、トランジスタの温度の上昇量は印加電圧、環境温度などの状況によって異なる。このため、単位トランジスタごとに安定化回路の抵抗値を変えることは、トランジスタの不均一動作を悪化させる可能性がある。
【0009】
また、複数の単位トランジスタにそれぞれバイアス回路を設け、サーミスタを内蔵させることも提案されている。サーミスタにより検知した温度に応じてバイアス回路がゲートバイアス電圧を変えることで、均一に動作する高周波用トランジスタを実現できると期待される。ただし、発熱箇所の直近にサーミスタを配置することは単位トランジスタ自体の物理的サイズのために困難である。また、サーミスタの追加は、炭化ケイ素又は窒化ガリウムなどの高額な半導体基板の面積を増加させてしまう。各単位トランジスタにバイアス回路とサーミスタを設けると、基板面積を著しく増加させる。また、複数の単位トランジスタにそれぞれ異なるバイアス回路を設ける必要があるため、バイアス回路を特定の構成にしなくてはならない。このため、コストが大幅に上昇するという問題があった。
【0010】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的はコスト上昇を抑えつつトランジスタ性能を向上させることができる高周波用トランジスタを得るものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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