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公開番号2025120790
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2024015890
出願日2024-02-05
発明の名称含フッ素オリゴマーおよびその製造方法
出願人国立大学法人お茶の水女子大学,東ソー・ファインケム株式会社
代理人個人
主分類C08G 61/12 20060101AFI20250808BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】宇宙航空分野や半導体・フォトニクス分野の材料として有用な含フッ素オリゴマーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025120790000056.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">41</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">170</com:WidthMeasure> </com:Image>
で表される含フッ素オリゴマーおよびその製造方法を用いる。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式(1)
JPEG
2025120790000041.jpg
39
170
(式(1)中、
nは4~12の偶数であり、
mは2~10の整数であり、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000042.jpg
26
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す)
で表されるN-置換窒素原子のいずれかを示し、


及びY

はそれぞれ独立して臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又は、下記一般式(3)
JPEG
2025120790000043.jpg
33
170
(式(3)中、


及びR

は式(1)と同じであり、
Aは式(2)と同じである)で表されるN-置換窒素原子を示す)で表される複素芳香環を示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
n=6であることを特徴とする、請求項1に記載の一般式(1)で表される含フッ素オリゴマー。
【請求項3】
溶媒中、下記一般式(4)
JPEG
2025120790000044.jpg
31
170
(式(4)中、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000045.jpg
28
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す))
で表される複素芳香環と、下記一般式(5)
JPEG
2025120790000046.jpg
28
170
(式(5)中、nは4~12の偶数であり、X

及びX

はそれぞれ独立して臭素原子、ヨウ素原子のいずれかを示す)
で表されるα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物とを、光照射下で反応させることを特徴とする、下記一般式(1)
JPEG
2025120790000047.jpg
42
170
(式(1)中、
nは4~12の偶数であり、
mは2~10の整数であり、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000048.jpg
26
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す)
で表されるN-置換窒素原子を示し、


及びY

はそれぞれ独立して臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又は、下記一般式(3)
JPEG
2025120790000049.jpg
33
170
(式(3)中、


及びR

は式(1)と同じであり、
Aは式(2)と同じである))で表されるN-置換窒素原子のいずれかを示す)で表される複素芳香環のいずれかを示す)
で表される含フッ素オリゴマーの製造方法。
【請求項4】
炭酸セシウム及びチオ硫酸ナトリウム存在下で反応を行うことを特徴とする、請求項3に記載の含フッ素オリゴマーの製造方法。
【請求項5】
光照射の条件として、最大波長が365nmを有するLEDを用いて行うことを特徴とする、請求項3又は請求項4に記載の含フッ素オリゴマーの製造方法。
【請求項6】
下記一般式(6)
JPEG
2025120790000050.jpg
36
170
(式(6)中、
mは2~10の整数を示し、


は水素原子又はω-ヨードパーフルオロヘキシル基を示し、


は臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又はピロールを示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
【請求項7】
下記一般式(7)
JPEG
2025120790000051.jpg
31
170
(式(7)中、
mは2~10の整数を示し、


は水素原子又はω-ヨードパーフルオロヘキシル基を示し、


は臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又はN-エチルピロールを示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
【請求項8】
下記一般式(8)
JPEG
2025120790000052.jpg
34
170
(式(8)中、
mは2~10の整数を示し、


は水素原子又はω-ヨードパーフルオロヘキシル基を示し、


は臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又はチオフェンを示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
【請求項9】
下記一般式(9)
JPEG
2025120790000053.jpg
39
170
(式(9)中、
mは2~10の整数を示し、


は水素原子又はω-ヨードパーフルオロヘキシル基を示し、


は臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又は3,4-ジヘキシルチオフェンを示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
【請求項10】
下記一般式(10)
JPEG
2025120790000054.jpg
36
170
(式(10)中、
mは2~10の整数を示し、


は水素原子又はω-ヨードパーフルオロヘキシル基を示し、


は臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又は3,4-ジヘキシルチオフェンを示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は含フッ素オリゴマーおよびその製造方法に関する。
含フッ素オリゴマーは、フッ素原子に起因する、熱的・化学的安定性、撥水撥油性などの機能を有し、宇宙航空分野や半導体・フォトニクス分野において重要な材料である。とりわけ、芳香環を有する含フッ素オリゴマーは芳香環由来の溶解性の向上や機械的強度の増加による機能性の向上が期待できる。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、本発明の複素芳香環化合物をパーフルオロアルキル基で連結した含フッ素オリゴマーは知られていない。
本発明の含フッ素オリゴマーの類似の化合物としては、ジビニル基を有する芳香族化合物とα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物を光ラジカル反応で反応させた含フッ素オリゴマーが知られている(例えば、非特許文献1等)
【0003】
本発明の製法に類似する製法としては、複素芳香環とパーフルオロアルキルスルホニルクロリドを可視光照射下、塩基性条件で反応させる方法や、非特許文献2のように、超原子価ヨウ素系のパーフルオロアルキル化剤を用いる方法が知られている(例えば、非特許文献2、非特許文献3)。また、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケルを触媒に用いてクロロヨードパーフルオロアルカンと複素芳香環を反応させる方法が知られている。(例えば、非特許文献4)
【0004】
非特許文献1に記載の方法は、芳香環とα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物の直接重縮合反応ではないため製造される含フッ素オリゴマーの構造が限定され、得られる含フッ素オリゴマーは溶剤溶解性が低い、反応点がなく後修飾反応が難しいといった課題があった。
【0005】
非特許文献2および非特許文献3に記載の方法は、得られる主生成物が複素芳香環とパーフルオロアルキルスルホニルクロリドが1分子ずつ反応した化合物で、複素芳香環に2つのパーフルオロアルキル基が導入された化合物の収率は10%以下であるため、これらの手法を含フッ素オリゴマーの製造に応用することは困難であった。また、非特許文献4に記載の方法はα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物の一方のハロゲンのみが複素芳香環と反応するため、α,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物に2分子の複素芳香環が導入された化合物は得られず、本手法を含フッ素オリゴマーの製造に応用することは困難であった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Hongli Bao,et.al.,iScience2020,23,100902。
Baar Moritz,et.al.,Chem.Eur.J.,2015,21,526-530。
Shubham Deolka,et.al.,Chem.Sci.,2022,13,12971-12979。
Qi-Lin Zhou,et.al.,J.Fluorine Chem.1989, 43, 385-392。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、これら従来技術を鑑み、より溶解性および機械的強度の高い含フッ素オリゴマーおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明者らは、上記課題の解決方法について鋭意検討した結果、光照射下で、複素芳香環とα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物を0.9モル/1.1モル~1.1モル/0.9モルの範囲で反応させることで芳香環を有する新規な含フッ素オリゴマーが得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち本発明は、以下に係る。
[1]下記一般式(1)
JPEG
2025120790000001.jpg
37
170
(式(1)中、
nは2~12の偶数であり、
mは2~10の整数であり、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000002.jpg
23
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す)
で表されるN-置換窒素原子を示し、


及びY

はそれぞれ独立して臭素原子、ヨウ素原子、水素原子又は、下記一般式(3)
JPEG
2025120790000003.jpg
30
170
(式(3)中、


及びR

は式(1)と同じであり、
Aは式(1)と同じである)で表されるN-置換窒素原子を示す)で表される複素芳香環を示す)
で表される含フッ素オリゴマー。
[2]n=6であることを特徴とする、項[1]に記載の一般式(1)で表される含フッ素オリゴマー。
[3]溶媒中、下記一般式(4)
JPEG
2025120790000004.jpg
29
170
(式(4)中、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000005.jpg
24
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す))
で表される複素芳香環化合物と、下記一般式(5)
JPEG
2025120790000006.jpg
28
170
(式(5)中、nは4~12の偶数であり、X

及びX

はそれぞれ独立して臭素原子又はヨウ素原子を示す)
で表されるα,ω-ジハロゲン化パーフルオロアルキル化合物とを、光照射下で反応させることを特徴とする、下記一般式(1)
JPEG
2025120790000007.jpg
43
170
(式(1)中、
nは2~12の偶数であり、
mは2~10の整数であり、


及びR

はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1~6の直鎖、分岐もしくは環式アルキル基又は3,4-エチレンジオキシ基を示し、
Aは酸素原子、硫黄原子又は、下記一般式(2)
JPEG
2025120790000008.jpg
25
170
(式(2)中、R

は水素原子、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、n-オクチル基、オクタデシル基又はヒドロキシエチル基を示す)
で表されるN-置換窒素原子を示し、


【発明の効果】
【0010】
本発明により、宇宙航空分野や半導体・フォトニクス分野の材料として有用な新規含フッ素オリゴマーおよびその製造方法が提供できる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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