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公開番号
2025122010
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2025079120,2022535403
出願日
2025-05-12,2021-07-09
発明の名称
ナノセルロース及びその分散液
出願人
東亞合成株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08B
15/04 20060101AFI20250813BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】N-オキシル化合物を含んでおらず、かつ分散媒中での分散安定性に優れたナノセルロースを提供する。
【解決手段】次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、N-オキシル化合物を実質的に含まず、ゼータ電位が-30mV以下である、ナノセルロースが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、
N-オキシル化合物を実質的に含まず、
ゼータ電位が-30mV以下である、ナノセルロース。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
平均繊維幅が1nm以上5nm以下である、請求項1に記載のナノセルロース。
【請求項3】
アスペクト比が20以上150以下である、請求項1又は2に記載のナノセルロース。
【請求項4】
水と混合して固形分濃度0.1質量%とした混合液における光透過率が95%以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載のナノセルロース。
【請求項5】
次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であるナノセルロースであって、
N-オキシル化合物を含まず、
平均繊維幅が1nm以上5nm以下である、ナノセルロース。
【請求項6】
次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、
N-オキシル化合物を含まず、
アスペクト比が20以上150以下である、ナノセルロース。
【請求項7】
次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、
N-オキシル化合物を含まず、
水と混合して固形分濃度0.1質量%とした混合液における光透過率が95%以上である、ナノセルロース。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載のナノセルロースが分散媒に分散されたナノセルロース分散液。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノセルロース及びその分散液に関する。詳しくは、セルロース系原料が酸化剤で酸化された酸化セルロースを解繊処理することにより得られるナノセルロース及びこれを含むナノセルロース分散液に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
各種セルロース系原料を酸化剤で酸化し、得られた酸化セルロースを微細化することにより、セルロースナノファイバー(以下、CNFともいう)等のナノセルロース材料を製造する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1には、酸化剤として次亜塩素酸又はその塩を用い、反応系内の有効塩素濃度が14~43質量%の高濃度条件においてセルロース系原料を酸化することにより得られた酸化セルロースを解繊してナノ化することが開示されている。特許文献2には、酸化剤として次亜塩素酸又はその塩を用い、反応系内の有効塩素濃度を6~14質量%として、pHを5.0~14.0に調整しながらセルロース系原料を酸化することにより得られた酸化セルロースを解繊してナノ化することが開示されている。これらの技術では、触媒として2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジン-N-オキシラジカル(TEMPO)等のN-オキシル化合物を用いずに酸化処理を行うため、N-オキシル化合物がセルロース繊維中に残存しておらず、よって、環境等に及ぼす影響の低減を図りながらナノセルロース材料を製造することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2018/230354号
国際公開第2020/027307号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ナノセルロース材料は、他の材料(例えば樹脂等)との混合を容易にするために、水や有機溶剤等の分散媒中に分散された状態で使用されることがある。また、ナノセルロース材料は、顔料等の無機粒子及び分散媒と混合されてスラリー状態で使用されることもある。この場合、ナノセルロース材料には、分散媒中において良好な分散安定性を示すことが求められる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、N-オキシル化合物をセルロース繊維中に含んでおらず、かつ分散媒中での分散安定性に優れたナノセルロースを提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するべく、本発明によれば、以下の手段が提供される。
〔1〕 次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、N-オキシル化合物を実質的に含まず、ゼータ電位が-30mV以下である、ナノセルロース。
〔2〕 平均繊維幅が1nm以上5nm以下である、〔1〕のナノセルロース。
〔3〕 アスペクト比が20以上150以下である、〔1〕又は〔2〕のナノセルロース。
〔4〕 水と混合して固形分濃度0.1質量%とした混合液における光透過率が95%以上である、〔1〕~〔3〕のいずれかのナノセルロース。
〔5〕 次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であるナノセルロースであって、N-オキシル化合物を含まず、平均繊維幅が1nm以上5nm以下である、ナノセルロース。
〔6〕 次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、N-オキシル化合物を含まず、アスペクト比が20以上150以下である、ナノセルロース。
〔7〕 次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物であり、平均繊維幅が1nm以上200nm以下であるナノセルロースであって、N-オキシル化合物を含まず、水と混合して固形分濃度0.1質量%とした混合液における光透過率が95%以上である、ナノセルロース。
〔8〕 〔1〕~〔7〕のいずれかのナノセルロースが分散媒に分散されたナノセルロース分散液。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、分散媒中での分散安定性に優れたナノセルロースを得ることができる。また、N-オキシル化合物を含まないため、環境等への影響を低減することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
《ナノセルロース》
本開示のナノセルロース(以下、「本ナノセルロース」ともいう)は、セルロース系原料を次亜塩素酸又はその塩で酸化した酸化セルロースが解繊されてなる繊維状ナノセルロースである。また、上記酸化セルロースは、次亜塩素酸又はその塩によるセルロース系原料の酸化物ともいうことができる。以下、本ナノセルロースについて詳しく説明する。
なお、「ナノセルロース」は、酸化された繊維状セルロースを微細化した繊維状セルロースであるため、「微細セルロース繊維」とも称する。
【0010】
ナノセルロースは、セルロース系原料が次亜塩素酸又はその塩で酸化されているため、N-オキシル化合物を実質的に含まない。ここで、本明細書において、「N-オキシル化合物を実質的に含まない」とは、ナノセルロース中にN-オキシル化合物を全く含まないか、又はN-オキシル化合物の含有量がナノセルロースの総量に対して、2.0質量ppm以下であることを意味し、好ましくは1.0質量ppm以下である。また、N-オキシル化合物の含有量が、セルロース系原料からの増加分として、好ましくは2.0質量ppm以下、より好ましくは1.0質量ppm以下である場合も、「N-オキシル化合物を実質的に含まない」ことを意味する。
N-オキシル化合物を実質的に含んでいないことにより、環境や人体への影響が懸念されているN-オキシル化合物を、ナノセルロースに残留させることを抑制できる。N-オキシル化合物の含有量は、公知の手段で測定することができる。公知の手段としては、微量全窒素分析装置を用いる方法が挙げられる。具体的には、ナノセルロース中のN-オキシル化合物由来の窒素成分は、微量全窒素分析装置(例えば、三菱ケミカルアナリテック社製、装置名:TN-2100H等)を用いて窒素量として測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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