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公開番号2025122776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018414
出願日2024-02-09
発明の名称冷却装置の劣化診断システム
出願人フクシマガリレイ株式会社
代理人個人
主分類F25D 11/00 20060101AFI20250815BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約【課題】外乱の影響を受けることなく冷却装置の劣化を正確に検知し得る劣化診断システムを提供する。
【解決手段】劣化診断の開始時刻になると、まず温度解析部23が、所定期間内に庫内温度センサ11により検出された庫内温度Tと、それに対応付けられた設定温度T0とを温度データ部27から取得し、対応する庫内温度Tと設定温度T0の温度差TDの総和を温度差総和値ΣTDとして算出する。次いで比較判定部24が、コンデンシングユニット2の消費電力量Pを電力計30から取得するとともに、温度解析部23で算出された温度差総和値ΣTDに対応する正常電力量PNを診断データ部31から読み出し、取得した消費電力量Pと読み出した正常電力量PNとの比較に基づいて、冷却装置の劣化の程度を判定する。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
被冷却物を貯蔵する庫内(6)に配設される蒸発器(12)と、
蒸発器(12)に冷媒を送出するコンデンシングユニット(2)と、
を有する冷却装置の劣化診断システムであって、
庫内(6)の温度を検出する庫内温度センサ(11)と、
コンデンシングユニット(2)の所定期間内の消費電力量(P)を計測する電力計(30)と、
庫内温度センサ(11)により検出される所定時間毎の庫内温度(T)と、その時点における庫内(6)の設定温度(T0)とを対応付けて記録する温度データ部(27)と、
消費電力量(P)の正常値である正常電力量(PN)を記憶する診断データ部(31)と、
劣化診断の開始時刻になると、当該時刻を終点とする前記所定期間内に検出された庫内温度(T)と、それに対応付けられた設定温度(T0)とを温度データ部(27)から取得し、対応する庫内温度(T)と設定温度(T0)の温度差(TD)の総和を温度差総和値(ΣTD)として算出する温度解析部(23)と、
前記開始時刻を終点とする前記所定期間内の消費電力量(P)を電力計(30)から取得するとともに、温度解析部(23)で算出された温度差総和値(ΣTD)に対応する正常電力量(PN)を診断データ部(31)から読み出し、取得した消費電力量(P)と読み出した正常電力量(PN)との比較に基づいて冷却装置の劣化の程度を判定する比較判定部(24)と、
を備えることを特徴とする冷却装置の劣化診断システム。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
比較判定部(24)は、電力計(30)から取得した消費電力量(P)が、正常電力量(PN)に基づいて設定される許容範囲を上回った場合と下回った場合に、冷却装置が劣化していると判定する請求項1に記載の冷却装置の劣化診断システム。
【請求項3】
比較判定部(24)は、消費電力量(P)が前記許容範囲を下回った場合に、冷却装置の劣化の種類が、冷媒の漏洩または庫内(6)の空気の循環不良であると推定する請求項2に記載の冷却装置の劣化診断システム。
【請求項4】
比較判定部(24)は、消費電力量(P)が前記許容範囲を下回った場合に、その時点から遡って所定の参照時点までの消費電力量(P)と正常電力量(PN)の比較結果を参照し、参照時点以降に消費電力量(P)が正常電力量(PN)を上回っていたことがあれば、冷却装置の冷媒が漏洩していると推定し、参照時点以降に消費電力量(P)が正常電力量(PN)を常に下回っていれば、庫内(6)の空気の循環不良が生じていると推定する請求項3に記載の冷却装置の劣化診断システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫や冷蔵ショーケースなどの冷却装置の劣化診断システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
冷蔵庫や冷蔵ショーケースなどの冷却装置が故障により停止すると、その中に貯蔵されている食品などの被冷却物の鮮度が低下し、最悪の場合には被冷却物が腐敗してしまう。これを防止するためには、冷却装置の劣化の程度を定期的に診断し、冷却装置が完全に故障する前にその修理や交換などの適切な措置を執ることが望ましい。冷却装置の劣化の程度を診断する手法は種々のものが知られており、例えば特許文献1では、冷蔵庫の冷却性能が劣化すると圧縮機の運転時間が長くなり、冷蔵庫の消費電力が大きくなることに着目した診断を行っている。具体的には、扉の開閉などの外乱が少ない深夜時間帯の一部を計測時間に設定し、この時間の冷蔵庫の消費電力量を計測し、計測された消費電力量に基づいて圧縮機の延べ運転時間を推定し、この延べ運転時間が計測時間に占める比率を算出する。そして、算出した比率を、記録されている正常時(新品時)の比率と比較し、両者の乖離が大きくなるほど冷蔵庫の冷却性能の劣化が進んでいると判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-117752号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように特許文献1では、外乱が少ない深夜時間帯における冷蔵庫の消費電力量に基づいて、その劣化の程度を診断している。しかし、深夜に休業するスーパーマーケットなどの店舗では、省エネルギーの観点から、休業中に冷却装置(特に冷蔵ショーケース)の運転を抑制または停止することがある。つまりこれらの店舗では、客の来店などの外乱が多い営業中にしか冷却装置を通常運転しておらず、これらの冷却装置に対して、外乱が少ない時間帯の存在を前提に設計された特許文献1の手法を適用することは不適である。冷却装置の消費電力量は外乱により変動するため、仮に外乱が多い店舗の営業中に消費電力量を計測しても、それのみに基づいて冷却装置の劣化の程度を正確に診断することは難しい。
【0005】
本発明の目的は、外乱の影響を受けることなく冷却装置の劣化を正確に検知し得る劣化診断システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、被冷却物を貯蔵する庫内6に配設される蒸発器12と、蒸発器12に冷媒を送出するコンデンシングユニット2とを有する冷却装置の劣化診断システムを対象とする。このシステムは、庫内6の温度を検出する庫内温度センサ11と、コンデンシングユニット2の所定期間内の消費電力量Pを計測する電力計30と、庫内温度センサ11により検出される所定時間毎の庫内温度Tと、その時点における庫内6の設定温度T0とを対応付けて記録する温度データ部27と、消費電力量Pの正常値である正常電力量PNを記憶する診断データ部31と、劣化診断の開始時刻になると、当該時刻を終点とする前記所定期間内に検出された庫内温度Tと、それに対応付けられた設定温度T0とを温度データ部27から取得し、対応する庫内温度Tと設定温度T0の温度差TDの総和を温度差総和値ΣTDとして算出する温度解析部23と、前記開始時刻を終点とする前記所定期間内の消費電力量Pを電力計30から取得するとともに、温度解析部23で算出された温度差総和値ΣTDに対応する正常電力量PNを診断データ部31から読み出し、取得した消費電力量Pと読み出した正常電力量PNとの比較に基づいて冷却装置の劣化の程度を判定する比較判定部24とを備える。
【0007】
比較判定部24は、電力計30から取得した消費電力量Pが、正常電力量PNに基づいて設定される許容範囲を上回った場合と下回った場合に、冷却装置が劣化していると判定する。
【0008】
比較判定部24は、消費電力量Pが前記許容範囲を下回った場合に、冷却装置の劣化の種類が、冷媒の漏洩または庫内6の空気の循環不良であると推定する。
【0009】
比較判定部24は、消費電力量Pが前記許容範囲を下回った場合に、その時点から遡って所定の参照時点までの消費電力量Pと正常電力量PNの比較結果を参照し、参照時点以降に消費電力量Pが正常電力量PNを上回っていたことがあれば、冷却装置の冷媒が漏洩していると推定し、参照時点以降に消費電力量Pが正常電力量PNを常に下回っていれば、庫内6の空気の循環不良が生じていると推定する。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る冷却装置の劣化診断システムでは、所定時間毎の庫内温度Tとその時点における設定温度T0とを対応付けて温度データ部27に記録するとともに、コンデンシングユニット2の消費電力量Pの正常値である正常電力量PNを診断データ部31に予め記憶しておく。そして、劣化診断の開始時刻になると、当該時刻を終点とする所定期間内の庫内温度Tと設定温度T0の温度差TDの総和を温度差総和値ΣTDとして算出し、算出した温度差総和値ΣTDに対応する正常電力量PNを診断データ部31から読み出し、実際の消費電力量Pと読み出した正常電力量PNとの比較に基づいて、冷却装置の劣化の程度を診断する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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