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公開番号2025122978
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018760
出願日2024-02-09
発明の名称充填装置の洗浄・殺菌システム
出願人澁谷工業株式会社
代理人個人,個人
主分類B67C 3/00 20060101AFI20250815BHJP(びん,広口びんまたは類似の容器の開封または密封;液体の取扱い)
要約【課題】 循環経路で圧力変動が生じても充填装置の破損を防止する。
【解決手段】 充填機4と貯溜タンク3との間で循環経路Cを形成し、当該循環経路Cに加熱された洗浄液を所定時間循環させることで、上記循環経路C上の貯溜タンク3および充填機4の洗浄および殺菌を行う。
大気開放された開放タンク14と、当該開放タンク14と上記循環経路Cとの間に設けた逃がし通路22と、上記逃がし通路22に設けられて上記開放タンク14から循環経路Cへの逆流を防止する第2逆止弁22と、上記逃がし通路22の液体を上記第2逆止弁22に向けて送液する送液ポンプ18(送液手段)とを設ける。
上記送液ポンプ18による送液圧力P3を、上記循環経路Cを流通する洗浄液圧力P1よりも高く設定し、洗浄液圧力が上昇した場合には当該圧力を第2逆止弁22を介して開放タンク14より開放する。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
充填液を貯溜する密閉された貯溜タンクと、充填ノズルを備えた充填機と、上記貯溜タンクから充填機に充填液を供給する供給通路とを備えた充填装置の洗浄・殺菌システムであって、
上記充填機から貯溜タンクへと洗浄液を流通させて、上記充填機と貯溜タンクとの間で洗浄液による循環経路を形成する循環通路と、上記循環経路に洗浄液を循環させる循環手段と、上記循環経路の洗浄液を加熱する加熱手段とを備え、
循環経路に加熱された洗浄液を循環させることで、上記貯溜タンクや充填機の洗浄および殺菌を行う充填装置の洗浄・殺菌システムにおいて、
液体を貯溜するとともに大気開放された開放タンクと、当該開放タンクと上記循環経路との間に設けた逃がし通路と、上記逃がし通路の液体を上記循環経路に向けて送液する送液手段と、上記逃がし通路に設けられて上記開放タンクから循環経路に向かう液体の流通を阻止する逆止弁とを備え、
上記送液手段による送液圧力を、上記循環経路内を流通する洗浄液圧力よりも高く設定することを特徴とする充填装置の洗浄・殺菌システム。
続きを表示(約 140 文字)【請求項2】
上記循環経路に、上記循環経路の洗浄液圧力が所定の開放圧力を超えると循環経路を大気開放する大気開放手段を設け、
上記送液手段による送液圧力を、上記大気開放手段の上記開放圧力よりも低く設定することを特徴とする請求項1に記載の充填装置の洗浄・殺菌システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は充填装置の洗浄・殺菌システムに関し、詳しくは充填装置を含む循環経路に加熱された洗浄液を循環させて、上記充填装置の洗浄および殺菌を行う充填装置の洗浄・殺菌システムに関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
容器に飲料等の充填液の充填を行う充填装置は、充填液を貯溜する密閉された貯溜タンクと、充填ノズルを備えた充填機と、上記貯溜タンクから充填機に液体を供給する供給通路とを備えている。
このような充填装置では、生産終了時や液種の変更時に上記充填機や貯溜タンク、供給通路の洗浄および殺菌をする必要があり、このような充填装置の洗浄・殺菌システムとして、上記充填機から貯溜タンクへと洗浄液を流通させる循環通路を設けて、上記充填機と貯溜タンクとの間で洗浄液を循環させる循環経路を形成するものが知られている(特許文献1)。
一方、上記充填装置の洗浄・殺菌システムとして、上記循環経路にアルカリ性や酸性の薬剤を混入した洗浄液を循環させる洗浄(CIP:Cleaning in Place)と、循環経路に高温の蒸気を循環させる殺菌(SIP:Sterilizing in Place)とを順次行うものが知られている。
しかしながら、上記洗浄液による洗浄と高温蒸気による殺菌とを順次行うと多大な時間を要することから、上記特許文献1では、洗浄液を殺菌に適した温度まで加熱し、当該加熱した洗浄液を上記循環経路に循環させることで、洗浄および殺菌を短時間で行うようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許6617758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように高温の殺菌液を循環経路で循環させる場合、当該循環経路が閉鎖されたものであると、ウォーターハンマーの発生等によって循環経路を流通する洗浄液圧力が急激に高くなる場合があり、圧力変動により充填装置を構成する充填機や配管などが破損する恐れがあった。
このような問題に鑑み、循環経路で圧力上昇が生じても充填装置の破損を防止することが可能な充填機の洗浄・殺菌システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
すなわち請求項1の発明にかかる充填装置の洗浄・殺菌システムは、充填液を貯溜する密閉された貯溜タンクと、充填ノズルを備えた充填機と、上記貯溜タンクから充填機に充填液を供給する供給通路とを備えた充填装置の洗浄・殺菌システムであって、
上記充填機から貯溜タンクへと洗浄液を流通させて、上記充填機と貯溜タンクとの間で洗浄液による循環経路を形成する循環通路と、上記循環経路に洗浄液を循環させる循環手段と、上記循環経路の洗浄液を加熱する加熱手段とを備え、
循環経路に加熱された洗浄液を循環させることで、上記貯溜タンクや充填機の洗浄および殺菌を行う充填装置の洗浄・殺菌システムにおいて、
液体を貯溜するとともに大気開放された開放タンクと、当該開放タンクと上記循環経路との間に設けた逃がし通路と、上記逃がし通路の液体を上記循環経路に向けて送液する送液手段と、上記逃がし通路に設けられて上記開放タンクから循環経路に向かう液体の流通を阻止する逆止弁とを備え、
上記送液手段による送液圧力を、上記循環経路内を流通する洗浄液圧力よりも高く設定することを特徴としている。
【発明の効果】
【0006】
上記請求項1の発明によれば、循環経路に逆止弁を備えた逃がし通路を設けるとともに、開放タンクから送液手段によって逆止弁に向けて送液すると、開放タンクからの液体は逆止弁によって流通が阻止され、循環経路への流入は防止されている。
一方、循環経路において急激な圧力上昇が生じていない場合には、上記送液手段の送液圧力を、上記循環経路の洗浄液圧力よりも高く設定していることから、循環経路を流通する洗浄液は差圧によって上記逆止弁を超えて流通することはない。
そして、循環経路において急激な圧力上昇が生じ、上記循環経路の洗浄液圧力が上記送液手段の送液圧力を超えると、循環経路を流通する洗浄液は差圧によって上記逆止弁を超えて流通し、上記開放タンクにおいて圧力が開放される。
このように、循環経路において圧力上昇が生じた場合には、上記逃がし通路から圧力を開放することができるため、循環経路を構成する充填装置の破損を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施形態にかかる充填装置の洗浄・殺菌システムの洗浄液供給動作を説明する図
本実施形態にかかる充填装置の洗浄・殺菌システムの洗浄・殺菌動作を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1、図2に示す実施形態について説明すると、1は充填装置の洗浄・殺菌システムを示しており、容器に飲料などの充填液を充填する充填装置2の洗浄および殺菌を行うものとなっている。
上記充填装置2は、充填液を貯溜する貯溜タンク3と、複数の充填ノズル4aを備えた充填機4と、上記貯溜タンク3から充填機4に液体を供給する供給通路5とを備えている。
そして充填装置の洗浄・殺菌システム1は、上記充填機4と上記貯溜タンク3との間に配設された循環通路6と、当該循環通路6に洗浄液を供給する洗浄液供給手段7と、循環通路6に設けられて洗浄液を循環させる循環手段としての循環ポンプ8と、循環通路6に設けられて洗浄液を加熱する加熱手段としての熱交換器9とを備えている。
そして上記充填装置2および充填装置の洗浄・殺菌システム1は、コンピュータなどからなる図示しない制御手段によって制御されるようになっている。
【0009】
上記充填装置2について説明すると、上記貯溜タンク3の下部には上記供給通路5が接続されており、貯溜タンク3の側面には充填液を供給する充填液供給手段11が充填液通路12を介して接続されている。また上記充填液通路12には第1開閉弁V1が設けられている。
貯溜タンク3は外部と遮断された密閉構造の密閉タンクとなっており、貯溜する充填液が大気に触れないようにされている。一方、貯溜タンク3の上部には大気開放手段13として従来公知のラプチャーディスク13aと安全弁13bとが設けられている。
上記ラプチャーディスク13aは安全弁13bと貯留タンク3とを連通する配管13cの途中に設けられた薄い金属製プレートによって構成され、貯溜タンク3の内部が所定の開放圧力を超えると破裂して、貯留タンク3内に存在する液体を安全弁13bを介して外部へ排出し、貯溜タンク3を大気開放するようになっている。
上記充填機4は、回転テーブル4bの外周に複数の充填ノズル4aを備えており、回転テーブル4bの中央には図示しないロータリージョイントを介して上記供給通路5が接続され、供給通路5の液体が各充填ノズル4aへと分配されるようになっている。
なお、このような充填装置2自体は従来公知であるため、これ以上の詳細な説明については省略するものとする。
【0010】
上記充填装置の洗浄・殺菌システム1について説明すると、上記充填機4と貯溜タンク3との間に配設される循環通路6は、充填機4側の端部が複数に分岐し、分岐した端部には上記充填機4の全ての充填ノズル4aに装着されるカップ6aが設けられている。
また循環通路6の下流側の端部は上記充填液通路12の第1開閉弁V1よりも下流側に接続され、上記充填液通路12を介して上記貯溜タンク3に連通するようになっている。つまり本実施形態においては、上記循環通路6の一部は充填液通路12と共用されたものとなっている。
そして上記循環ポンプ8は循環通路6に供給された洗浄液を送液するようになっており、また上記熱交換器9は循環通路6を流通する洗浄液を上記充填装置2を構成する貯溜タンク3、充填機4、供給通路5を殺菌するのに適した温度まで加熱するようになっている。
このような構成により、上記循環ポンプ8が循環通路6の洗浄液を送液すると、洗浄液は貯溜タンク3へと流入した後に上記供給通路5を流通して充填機4に流入する。充填機4を流通した洗浄液は各充填ノズル4aからカップ6aに排出されて、再び循環通路6に循環するようになっている。
このように、上記循環通路6を充填機4に接続することで、上記供給通路5と循環通路6とにより、充填機4と貯溜タンク3との間で洗浄液を循環させる循環経路Cが形成されるようになっており、この循環経路Cは外部と遮断された密閉構造となっている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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