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公開番号2025127039
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023519
出願日2024-02-20
発明の名称ステアリングシステム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人中部国際特許事務所
主分類B62D 6/00 20060101AFI20250825BHJP(鉄道以外の路面車両)
要約【課題】制御モードが仮想モードから通常モードに切り替わった際の異音及び振動の発生を抑制することができるステアリングシステムを提供する。
【解決手段】本発明は、通常モードと、映像として作成された仮想移動体8aを操作信号に基づいて操舵する仮想モードとが切り替え可能に構成されたステアバイワイヤ式のステアリングシステムであって、コントローラ4は、制御モードが仮想モードから通常モードに切り替わった場合、実転舵角が操作信号に対応する角度に近づく方向に、転舵装置3が通常モードで車輪11、12を転舵するよりも低い速度で車輪11、12を転舵するように転舵装置3を制御する特定転舵制御、及び/又は、操作部材20の操作角が実転舵角に対応する角度に近づくように、反力付与装置25を制御する特定反力制御を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ユーザによるステアリング操作のための操作部材及び前記操作部材に操作反力を付与する反力付与装置を含む操作装置と、
前記操作装置と機械的に分離され、供給される転舵電流に応じて車輪を転舵する転舵装置と、
前記操作装置から受信した前記操作部材の動作に関する操作信号、及び前記転舵装置から受信した前記車輪の実転舵角に関する転舵角信号に基づいて、前記転舵装置と前記反力付与装置とを制御するコントローラと、
を備え、前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて前記車輪を転舵する通常モードと、映像として作成された仮想移動体を前記操作信号に基づいて操舵する仮想モードとが切り替え可能に構成されたステアバイワイヤ式のステアリングシステムであって、
前記コントローラは、
前記仮想モードにおいて、前記操作信号によらず前記転舵電流を前記車輪が転舵しない電流値に設定するように構成され、
制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった場合、
前記実転舵角が前記操作信号に対応する角度に近づく方向に、前記転舵装置が前記通常モードで前記車輪を転舵するよりも低い速度で前記車輪を転舵するように、前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて前記転舵装置を制御する特定転舵制御、
及び/又は、
前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて、前記操作部材の操作角が前記実転舵角に対応する角度に近づくように、前記反力付与装置を制御する特定反力制御を実行する、
ステアリングシステム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記コントローラは、制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わってから、前記操作信号に対応する前記車輪の状態と前記転舵角信号に対応する前記車輪の状態とが一致するまで、前記特定転舵制御及び/又は前記特定反力制御を実行する、
請求項1に記載のステアリングシステム。
【請求項3】
前記コントローラは、
前記通常モードにおいて、
前記操作信号に基づく目標転舵角と前記転舵角信号に基づく前記実転舵角との差である角度差を演算し、
前記角度差に対応する前記転舵電流の電流値を演算し、
演算した電流値に対応する前記転舵電流を前記転舵装置に供給するように構成され、
前記特定転舵制御として、前記転舵電流が前記角度差に対応する電流値になるまで、前記転舵装置に供給する前記転舵電流を漸増させる、
請求項1に記載のステアリングシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記転舵電流の漸増量を、前記操作部材の操作角、前記実転舵角、又は前記角度差に基づいて設定する、
請求項3に記載のステアリングシステム。
【請求項5】
前記コントローラは、前記特定反力制御として、
前記実転舵角に対応する前記操作部材の操作角を目標操作角として演算し、
前記操作部材の操作角が前記目標操作角に一致するように、前記反力付与装置を制御する、
請求項1に記載のステアリングシステム。
【請求項6】
前記コントローラは、
制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった場合、
前記操作信号に基づく目標転舵角と前記転舵角信号に基づく前記実転舵角との差である角度差の大小に応じて、前記特定転舵制御及び前記特定反力制御を選択的に実行する、
請求項1~5の何れか一項に記載のステアリングシステム。
【請求項7】
前記コントローラは、
制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった際、
前記角度差が0より大きく且つ所定角度以下である場合、前記特定転舵制御を実行し、
前記角度差が前記所定角度よりも大きい場合、前記特定反力制御を実行する、
請求項6に記載のステアリングシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、
制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった際、
前記角度差が0より大きく且つ所定角度以下である場合、前記特定転舵制御を実行し、
前記角度差が前記所定角度よりも大きい場合、前記特定転舵制御及び前記特定反力制御を、同時に又は所定順序で実行する、
請求項6に記載のステアリングシステム。
【請求項9】
前記コントローラは、制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった場合、前記特定転舵制御及び前記特定反力制御を、同時に又は所定順序で実行する、
請求項1~5の何れか一項に記載のステアリングシステム。
【請求項10】
前記コントローラは、
制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった際、
前記操作部材の操作角と前記車輪の前記実転舵角とが中立位置に対して互いに異なる側に回転している場合、前記特定反力制御を実行する、
請求項1~5の何れか一項に記載のステアリングシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ステアリングシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
昨今、操作部材と転舵装置とが機械的に分離されているステアバイワイヤ式のステアリングシステムにおいて、例えば電気自動車の充電中などに、ユーザが操作部材を利用してゲームをすることができるように構成されたステアリングシステムが開発されている。例えば特開2022-1925号公報には、操舵装置の操作部による操作対象を車両とゲーム上の仮想移動体とで切り替えることができる車両が開示されている。つまり、このようなステアリングシステムは、車両を操作対象とする通常モードと、仮想移動体を操作対象とするゲームモードとを切り替えられるように構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-1925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ステアリングシステムでは、ゲームモード(仮想モードともいえる)において、電力消費やタイヤの摩耗を抑制するために、ステアリングの操作部材の動作に対して車輪が転舵しないように設定することができる。しかし、この場合、制御モードがゲームモードから通常モードに切り替えられた際、ステアリングの操作部材の状態(すなわち操作角又は目標転舵角)と車輪の状態(すなわち実転舵角)とが対応しない状況が発生し得る。この場合、ステアリングシステムは、車輪の実転舵角を目標転舵角に一致させるように、車輪を転舵しようとする。この際、転舵装置に供給される電流の急増などにより、異音や振動の発生が懸念される。
【0005】
本発明の目的は、制御モードが仮想モードから通常モードに切り替わった際の異音及び振動の発生を抑制することができるステアリングシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のステアリングシステムは、ユーザによるステアリング操作のための操作部材及び前記操作部材に操作反力を付与する反力付与装置を含む操作装置と、前記操作装置と機械的に分離され、供給される転舵電流に応じて車輪を転舵する転舵装置と、前記操作装置から受信した前記操作部材の動作に関する操作信号、及び前記転舵装置から受信した前記車輪の実転舵角に関する転舵角信号に基づいて、前記転舵装置と前記反力付与装置とを制御するコントローラと、を備える。本発明のステアリングシステムは、前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて前記車輪を転舵する通常モードと、映像として作成された仮想移動体を前記操作信号に基づいて操舵する仮想モードとが切り替え可能に構成されたステアバイワイヤ式のステアリングシステムである。前記コントローラは、前記仮想モードにおいて、前記操作信号によらず前記転舵電流を前記車輪が転舵しない電流値に設定するように構成されている。前記コントローラは、制御モードが前記仮想モードから前記通常モードに切り替わった場合、特定転舵制御及び/又は特定反力制御を実行する。特定転舵制御は、前記実転舵角が前記操作信号に対応する角度に近づく方向に、前記転舵装置が前記通常モードで前記車輪を転舵するよりも低い速度で前記車輪を転舵するように、前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて前記転舵装置を制御する制御である。特定反力制御は、前記操作信号及び前記転舵角信号に基づいて、前記操作部材の操作角が前記実転舵角に対応する角度に近づくように、前記反力付与装置を制御する制御である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、制御モードが仮想モードから通常モードに切り替わった際、転舵装置は通常モードよりも低速で(すなわち徐々に)車輪を転舵しようとする、及び/又は、反力付与装置は操作部材の状態を操作反力により車輪の状態に対応する位置に向けて変位させる。これにより、制御モードが通常モードに切り替わった際に生じ得る、転舵装置への急激な転舵電流の供給や転舵角の急変が抑制され、制御モード切り替え時の異音及び振動の発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本実施形態のステアリングシステムの構成図である。
本実施形態の転舵制御と反力制御を説明するための概念図である。
本実施形態の特定転舵制御を説明するための概念図である。
本実施形態の特定反力制御を説明するための概念図である。
本実施形態の制御の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の一実施形態であるステアリングシステム1を、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。本実施形態のステアリングシステム1は、一例として電気自動車に搭載されている。車内の通信は、例えば、CAN(car area network or controllable area network)、FlexRay、又はEthernet等によって行われる。
【0010】
図1に示すように、ステアリングシステム1は、操作装置2と、転舵装置3と、コントローラ4と、を備えている。本実施形態の操作装置2は、操作部材20、ステアリングシャフト21、ステアリングコラム22、操作量センサ23、操作トルクセンサ24、及び反力付与装置25を備えている。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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