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公開番号2025127237
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023855
出願日2024-02-20
発明の名称半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート
出願人味の素株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20250825BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】溶融粘度が低く、誘電正接及び誘電率が低く、クラック耐性が良好で、スミア除去性に優れた硬化物を得ることができる樹脂シートの提供。
【解決手段】支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を有し、樹脂組成物層が、(A)カルボジイミド構造を有するラジカル重合性基含有化合物、(B)フェノール系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤から選択される1種以上の酸化防止剤、(C)熱硬化性樹脂、並びに(D)無機充填材、を含む、半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を有し、
樹脂組成物層が、（Ａ）カルボジイミド構造を有するラジカル重合性基含有化合物、
（Ｂ）フェノール系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤から選択される１種以上の酸化防止剤、
（Ｃ）熱硬化性樹脂、並びに
（Ｄ）無機充填材、を含む、半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
続きを表示（約 620 文字）【請求項２】
（Ａ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、０．１質量％以上２５質量％以下である、請求項１に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【請求項３】
（Ｂ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、０．１質量％以上１０質量％以下である、請求項１に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【請求項４】
（Ｃ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、５０質量％以上９８質量％以下である、請求項１に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【請求項５】
（Ｄ）成分の含有量が、樹脂組成物層の不揮発成分を１００質量％としたとき、４５質量％以上８５質量％以下である、請求項１に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【請求項６】
樹脂組成物層の溶融粘度が、３０００ｐｏｉｓｅ以下である、請求項１に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
【請求項７】
請求項１～６のいずれか１項に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物からなる絶縁層を備える半導体チップパッケージ基板。
【請求項８】
請求項７に記載の半導体チップパッケージ基板を含む、半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シートに関する。さらには、当該樹脂組成物を用いて得られる樹脂シート、プリント配線板、及び半導体装置に関する。
続きを表示（約 2,200 文字）【背景技術】
【０００２】
プリント配線板の製造技術として、絶縁層と導体層を交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。ビルドアップ方式による製造方法において、一般に、絶縁層は樹脂組成物を硬化させて形成される。例えば、特許文献１には、エポキシ樹脂、活性エステル化合物、無機充填材、及び酸化防止剤を含む樹脂組成物が開示されている。
また、特許文献２には、カルボジイミド化合物を含む樹脂組成物を硬化させて絶縁層を形成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２３－６８３３５号公報
国際公開第２０２３／０２７０１３号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
近年、電子部品の機能向上による微細配線化が求められている。配線の更なる微細化を達成するには、溶融粘度が低く、誘電正接及び誘電率（比誘電率）が低い絶縁層をもたらす樹脂組成物が求められる。また、クラック耐性が良好で、スミア除去性に優れた絶縁層をもたらす樹脂組成物も求められる。しかし、現段階では、これらすべてを満たすには至っていないのが現状である。以下、誘電正接及び比誘電率をまとめて誘電特性ということがある。
【０００５】
本発明の課題は、溶融粘度が低く、誘電正接及び誘電率が低く、クラック耐性が良好で、スミア除去性に優れた硬化物を得ることができる樹脂シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明の課題を達成すべく、本発明者らは鋭意検討した結果、（Ａ）カルボジイミド構造を有するラジカル重合性基含有化合物、（Ｂ）フェノール系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤から選択される１種以上の酸化防止剤、（Ｃ）熱硬化性樹脂、並びに（Ｄ）無機充填材を含む樹脂組成物層を用いることにより、誘電正接及び誘電率が低く、クラック耐性及び埋め込み性が良好で、スミア除去性に優れた硬化物を得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【０００７】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
［１］支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を有し、
樹脂組成物層が、（Ａ）カルボジイミド構造を有するラジカル重合性基含有化合物、
（Ｂ）フェノール系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤から選択される１種以上の酸化防止剤、
（Ｃ）熱硬化性樹脂、並びに
（Ｄ）無機充填材、を含む、半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［２］（Ａ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、０．１質量％以上２５質量％以下である、［１］に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［３］（Ｂ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、０．１質量％以上１０質量％以下である、［１］又は［２］に記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［４］（Ｃ）成分の含有量が、樹脂組成物層の樹脂成分を１００質量％としたとき、５０質量％以上９８質量％以下である、［１］～［３］のいずれかに記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［５］（Ｄ）成分の含有量が、樹脂組成物層の不揮発成分を１００質量％としたとき、４５質量％以上８５質量％以下である、［１］～［４］のいずれかに記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［６］樹脂組成物層の溶融粘度が、３０００ｐｏｉｓｅ以下である、［１］～［５］のいずれかに記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート。
［７］［１］～［６］のいずれかに記載の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シートの樹脂組成物層の硬化物からなる絶縁層を備える半導体チップパッケージ基板。
［８］［７］に記載の半導体チップパッケージ基板を含む、半導体装置。
【発明の効果】
【０００８】
本発明によれば、溶融粘度が低く、誘電正接及び誘電率が低く、クラック耐性が良好で、スミア除去性に優れた硬化物を得ることができる樹脂シートを得ることができる。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、本発明をその好適な実施形態に即して詳細に説明する。ただし、本発明は、下記実施形態及び例示物に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施され得る。
【００１０】
［半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シート］
本発明の半導体パッケージ基板の絶縁層形成用の樹脂シートは、支持体と、該支持体上に設けられた樹脂組成物層と、を有し、樹脂組成物層が、（Ａ）カルボジイミド構造を有するラジカル重合性基含有化合物、（Ｂ）フェノール系酸化防止剤、及び硫黄系酸化防止剤から選択される１種以上の酸化防止剤、（Ｃ）熱硬化性樹脂、並びに（Ｄ）無機充填材、を含む。このような樹脂シートによれば、溶融粘度が低く、誘電正接及び誘電率が低く、クラック耐性が良好で、スミア除去性に優れた硬化物を得ることが可能になる。
（【００１１】以降は省略されています）

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