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公開番号
2025127856
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024804
出願日
2024-02-21
発明の名称
トナー
出願人
キヤノン株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G03G
9/097 20060101AFI20250826BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約
【課題】トナー粒子表面に抗菌剤粒子を有するトナーにおいて、トナーに含まれるトナー粒子の表面からの抗菌剤の粒子の移行を抑制し、より少量の抗菌剤で十分な抗菌性を発現させることができるトナー及びこれを含む現像剤の提供。
【解決手段】トナー粒子の少なくとも表面に抗菌剤粒子が存在し、該トナーを特定のゴムローラの外周面上に担持させ、材質がSUS304で特定表面粗さを有する平板の表面を、該ゴムローラの外周面と当接させた状態で摺擦させた後に、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察することで得られる該トナー粒子の表面画像において、該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をYとし、該摺擦前の該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をXとしたとき、該Y及び該Xが、下記式(1)を満たす、ことを特徴とするトナー。
0.7≦Y/X≦1.0・・・(1)
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
トナー粒子及び外添剤を有するトナーであって、
該外添剤が、少なくとも抗菌剤粒子を含有し、
該トナー粒子の少なくとも表面に該抗菌剤粒子が存在し、
該トナーを、回転可能に構成された直径10mmのゴムローラの外周面上に0.3μL/cm
2
で担持させ、材質がSUS304で、表面の算術平均粗さRaが0.15μm以下で、且つ十点平均粗さRzが1.0μm以下の平板の表面を、該ゴムローラの外周面と0.04MPaの当接圧で当接させた状態で、該ゴムローラを30rpmで5回転させることにより摺擦させた後に、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察することで得られる該トナー粒子の表面画像において、該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をYとし、該摺擦前に、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察することで得られる該トナー粒子の表面画像において、該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をXとしたとき、
該Y及び該Xが、下記式(1)を満たす、
ことを特徴とするトナー。
0.7≦Y/X≦1.0 ・・・(1)
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記外添剤が前記抗菌剤粒子を50ppm以上含有する、請求項1に記載のトナー。
【請求項3】
前記抗菌剤粒子が1次粒径100nm以下の粒子に銀および/または酸化銀を担持したものであり、
前記銀および/または酸化銀の含有量がトナー全体の質量に対して50ppm以上500ppm以下である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項4】
前記トナー粒子が1μm
3
当たりに、幅100nm未満、深さ20nm以上の独立した凹部を10個以上有する、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項5】
電子写真用である、請求項1または2に記載のトナー。
【請求項6】
トナーを有する現像剤であって、
該トナーが請求項1または2に記載のトナーである、
ことを特徴とする現像剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トナー、より詳しくは電子写真方式を用いて出力されたメディア(媒体)などに抗菌性を付与することができるトナー、特に電子写真用トナーに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、COVID19のパンデミックも引き金となり、抗ウイルス、抗菌に関する要求が高まっている。特に、不特定多数の人が触れるものに対しては、その要望が高い。印刷分野においても、紙全面に抗菌剤を混ぜた樹脂をコートすることにより抗菌性を付与した抗菌紙や、透明トナー中に抗菌剤を入れて(配合して)、電子写真方式で前記トナーを現像することにより抗菌性を付与させる方式が開示されている。さらに、抗菌剤の一つであるAg微粒子をトナー又は現像剤中に外添させ、メディアである印刷媒体にそのトナーを現像させて抗菌性を付与させる方式が開示されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-78095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記技術を用いた場合、いずれにおいても課題が生じる。
まず、抗菌性が付与される対象において、抗菌性を発現させるためには、抗菌性発現のメカニズム上、菌と触れる最表面に抗菌剤が存在する必要がある。
紙全面に抗菌剤を混ぜた樹脂をコートした抗菌紙においては、紙そのものの抗菌性は担保できる。しかしながら、抗菌紙上に印字した場合、抗菌性を有していない印字部が抗菌紙表面を覆ってしまうため、印字部に覆われた部分では抗菌性を発現することができない。
また、透明トナー中に抗菌剤を入れて、電子写真方式で前記トナーを現像することにより抗菌性を付与させる方式においては、トナー全体に抗菌剤が含まれている。そのため、前述のように、抗菌性発現のメカニズム上、菌と触れる最表面に抗菌剤が存在する必要があるにもかかわらず、最表面に存在する抗菌剤の割合は低くなり、抗菌性発現に寄与しない抗菌剤が多く存在する可能性が高くなる。その結果、トナー中に多量の抗菌剤を入れる必要が生じるため、コストアップに繋がる。
さらに、特許文献1では、抗菌剤の一つであるAg微粒子をトナー中に外添させ、そのトナーを現像させて、印刷媒体に抗菌性を付与させる方式が提案されている。しかしながら、本方式を用いた場合、電子写真プロセス中で、トナーに摺擦等のストレスが加えられる部分で、外添されていたAg微粒子がトナー表面から移行し、実際のメディアへの定着時には、Ag微粒子がほとんど残らないおそれがある。そのため、メディアにおいて抗菌性が発現しないおそれがある。また、メディア定着後のAg微粒子の必要量から逆算してAg微粒子を外添させる場合には、Ag微粒子の外添量を多くしなければならず、大幅なコストアップに繋がる。さらに、抗菌剤としてのAg微粒子が導電性を有するものであるため、トナーの帯電性の低下が引き起こされ、カブリ等の画像欠陥が起きることが、本発明者らによって明らかとなった。
本発明に係る目的は、粒子表面に抗菌剤を有するトナー粒子を含むトナーにおいて、前記トナーを電子写真プロセスを通じてメディアに出力する際に、電子写真プロセス中のトナーからの抗菌剤(粒子)の移行を抑制し、より少量の抗菌剤で十分な抗菌性を発現させることができ、コストダウンに貢献するトナーの提供にある。なお、このようなトナーを用いた現像剤の提供も可能である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、トナー粒子及び外添剤を有するトナーであって、
該外添剤が、少なくとも抗菌剤粒子を含有し、
該トナー粒子の少なくとも表面に該抗菌剤粒子が存在し、
該トナーを、回転可能に構成された直径10mmのゴムローラの外周面上に0.3μL/cm
2
で担持させ、材質がSUS304で、表面の算術平均粗さRaが0.15μm以下で、且つ十点平均粗さRzが1.0μm以下の平板の表面を、該ゴムローラの外周面と0.04MPaの当接圧で当接させた状態で、該ゴムローラを30rpmで5回転させることにより摺擦させた後に、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察することで得られる該トナー粒子の表面画像において、該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をYとし、該摺擦前に、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察することで得られる該トナー粒子の表面画像において、該トナー粒子1粒についての該表面画像に存在する該抗菌剤粒子の平均個数をXとしたとき、
該Y及び該Xが、下記式(1)を満たす、
ことを特徴とするトナーである。
0.7≦Y/X≦1.0 ・・・(1)
【発明の効果】
【0006】
以上説明したように、本発明によれば、これまで開示されているどの先行例よりも、抗菌性が発現されるのに必要十分な量の抗菌剤の粒子を、トナーが有するトナー粒子の少なくとも表面に存在させることができ、且つこの抗菌剤の粒子をメディアに定着させるまでトナー粒子の表面に存在させることができる。その結果、低コストで、優れた抗菌性を発現するトナーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
ゴムローラの一例を示す断面図である。(a)は軸方向に平行する方向の断面図で、(b)は軸方向に直交する方向の断面図である。
抗菌剤粒子の移行性評価における前準備としてトナーを均一にコートするために用いた装置の一例の断面図である。
抗菌剤粒子の移行性評価に用いる装置の一例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明にかかるトナーの実施形態の一例を、添付の図面に基づいて具体的に説明する。なお、本発明は開示された実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲内において種々改良することができるものである。したがって、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更することができる。また、以下で説明する図面において、同じ機能を有するものは同一の符号を付し、その説明を省略又は簡潔にすることもある。
【0009】
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○~××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。数値範囲が段階的に記載されている場合、各数値範囲の上限及び下限は任意に組み合わせることができる。
【0010】
〔本発明の特徴〕
本発明の効果が発現するメカニズムについて、本発明者らは以下のように考えている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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