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公開番号2025128023
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2025013814
出願日2025-01-30
発明の名称ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、コーティング組成物及びコーティング基材
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/12 20060101AFI20250826BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】水系主剤と配合した際に分散性がよく、塗膜としたときの光沢、耐水性、耐酸性、耐候性、自己修復性、及び密着性に優れるポリイソシアネート組成物等の提供。
【解決手段】鎖式脂肪族ジイソシアネート、アニオン性化合物、アルコールから誘導されるポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、アニオン性化合物は、活性水素基を含み、ポリイソシアネート組成物の総質量に対するアニオン性化合物の質量分率が1.0質量%以上、8.0質量%以下であり、アルコールは、一分子あたりのヒドロキシ基平均数が1.0以上、6.0以下、かつ数平均分子量が100以上、7,000以下であり、ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基及びアロファネート基を含み、イソシアヌレート基とアロファネート基の合計総量に対するアロファネート基のモル分率が0.005mol/mol以上、0.850mol/mol以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)、アニオン性化合物(b)、アルコール(c)から誘導されるポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、
前記アニオン性化合物(b)は、活性水素基を含み、ポリイソシアネート組成物の総質量に対する前記アニオン性化合物(b)の質量分率が1.0質量%以上、8.0質量%以下であり、
前記アルコール(c)は、一分子あたりのヒドロキシ基平均数が1.0以上、6.0以下、かつ数平均分子量が100以上、7,000以下であり、
前記ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基及びアロファネート基を含み、イソシアヌレート基とアロファネート基の合計総量に対するアロファネート基のモル分率が0.005mol/mol以上、0.850mol/mol以下である、ポリイソシアネート組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記アルコール(c)は、一分子あたりのヒドロキシル基平均数が2.0以上、4.0以下、かつ数平均分子量が100以上、4,500以下である、請求項1に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項3】
前記アルコール(c)が、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールのいずれか一方又は両方である、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項4】
前記アルコール(c)がポリエーテルポリオールを含み、前記ポリエーテルポリオールが、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基からなる群より選択される少なくとも1種のオキシアルキレン基を有するポリエーテルポリオールである、請求項3に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項5】
前記アルコール(c)がポリエステルポリオールを含み、前記ポリエステルポリオールが、ポリカプロラクトンポリオールである、請求項3に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項6】
前記イソシアヌレート基とアロファネート基の合計総量に対するアロファネート基のモル分率が0.010mol/mol以上、0.700mol/mol以下である、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項7】
前記ポリイソシアネートはポリイソシアネート(I)とポリイソシアネート(II)を含有し、前記ポリイソシアネート(I)が前記鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)と、前記アニオン性化合物(b)とから誘導され、前記ポリイソシアネート(II)が前記鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)と、前記アルコール(c)とから誘導される、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項8】
前記ポリイソシアネート(II)に対する前記ポリイソシアネート(I)の質量比[(I)/(II)]が10/90以上90/10以下である、請求項7に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項9】
前記ポリイソシアネート(I)が、前記アルコール(c)との反応物を含む、請求項7に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項10】
数平均分子量が500以上3,000以下である、請求項1又は2に記載のポリイソシアネート組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、コーティング組成物及びコーティング基材に関する。
続きを表示(約 3,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球環境の保護や労働安全及び労働衛生を向上させる等の観点から、有機溶剤の使用量を低減させるため、水系コーティング剤の開発が活発に行われている。水酸基を含有する主剤(いわゆる、ポリオール)と、硬化剤としてのポリイソシアネートと、からなる2成分型硬化樹脂組成物は、常温でも硬化が可能であり、かつ優れた機械的性能や耐薬品性、耐久性等の性能を発現することから、各種の塗料や粘接着剤等の用途において幅広く使用されている。
【0003】
このようなポリイソシアネートを硬化剤として用いる水系2成分型硬化樹脂組成物については、ポリアルキレンオキシドポリエーテルアルコール、あるいはアニオン性化合物により変性して親水性を付与した水分散性ポリイソシアネートが、これまでに数多く報告されている。
【0004】
例えば、特許文献1及び2は、脂環族ポリイソシアネートであって、エチレンオキシド繰り返し単位を含有することにより、水系主剤への配合性を付与した水系2成分型硬化樹脂用硬化剤を開示している。
特許文献3は、特定のアニオン構造、及び特定のポリイソシアネートを含有することにより、水系主剤への配合性と硬化性を付与した水系2成分型硬化樹脂用硬化剤を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平8-085716号公報
特開平10-130353号公報
国際公開第2022/071361号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1および2に開示されたポリアルキレンオキシドエーテルアルコールに由来する親水基を有するポリイソシアネート組成物は、塗膜乾燥性が低くなる傾向があり、更に、脂環族ジイソシアネートを含むことで耐食性などの塗膜物性が不十分であるという課題がある。また、特許文献3に開示された水系2成分型硬化樹脂用硬化剤は、アニオン構造を有することで分散性は向上するものの、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含むため塗膜硬度が高すぎるという課題がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、水系主剤と配合した際に分散性がよく、塗膜としたときの光沢、耐水性、耐酸性、耐候性、自己修復性、及び密着性に優れるポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、前記ポリイソシアネート組成物又は前記ブロックポリイソシアネート組成物を用いたコーティング組成物、及びコーティング基材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、以下の態様を含む。
[1]鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)、アニオン性化合物(b)、アルコール(c)から誘導されるポリイソシアネートを含むポリイソシアネート組成物であって、前記アニオン性化合物(b)は、活性水素基を含み、ポリイソシアネート組成物の総質量に対する前記アニオン性化合物(b)の質量分率が1.0質量%以上、8.0質量%以下であり、前記アルコール(c)は、一分子あたりのヒドロキシ基平均数が1.0以上、6.0以下、かつ数平均分子量が100以上、7,000以下であり、前記ポリイソシアネート組成物は、イソシアヌレート基及びアロファネート基を含み、イソシアヌレート基とアロファネート基の合計総量に対するアロファネート基のモル分率が0.005mol/mol以上、0.850mol/mol以下である、ポリイソシアネート組成物。
[2]前記アルコール(c)は、一分子あたりのヒドロキシル基平均数が2.0以上、4.0以下、かつ数平均分子量が100以上、4,500以下である、[1]に記載のポリイソシアネート組成物。
[3]前記アルコール(c)が、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールのいずれか一方又は両方である、[1]又は[2]に記載のポリイソシアネート組成物。
[4]前記アルコール(c)がポリエーテルポリオールを含み、前記ポリエーテルポリオールが、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基からなる群より選択される少なくとも1種のオキシアルキレン基を有するポリエーテルポリオールである、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[5]前記アルコール(c)がポリエステルポリオールを含み、前記ポリエステルポリオールが、ポリカプロラクトンポリオールである、[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[6]前記イソシアヌレート基とアロファネート基の合計総量に対するアロファネート基のモル分率が0.010mol/mol以上、0.700mol/mol以下である、[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[7]前記ポリイソシアネートはポリイソシアネート(I)とポリイソシアネート(II)を含有し、前記ポリイソシアネート(I)が前記鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)と、前記アニオン性化合物(b)とから誘導され、前記ポリイソシアネート(II)が前記鎖式脂肪族ジイソシアネート(a)と、前記アルコール(c)とから誘導される、[1]~[6]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[8]前記ポリイソシアネート(II)に対する前記ポリイソシアネート(I)の質量比[(I)/(II)]が10/90以上90/10以下である、[7]に記載のポリイソシアネート組成物。
[9]前記ポリイソシアネート(I)が、前記アルコール(c)との反応物を含む、[7]又は[8]に記載のポリイソシアネート組成物。
[10]数平均分子量が500以上3,000以下である、[1]~[9]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[11]有機溶剤を含まない状態での25℃における粘度が、500mPa・s以上50,000mPa・s以下である、[1]~[10]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[12]イソシアネート基含有率が8.0質量%以上22.0質量%以下である、[1]~[11]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[13]前記アニオン性化合物(b)が、水酸基を含有するスルホン酸及びアミノ基を含有するスルホン酸からなる群より選ばれる1種以上のスルホン酸である、[1]~[12]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
[14]前記アニオン性化合物(b)のスルホン酸基が、無機塩基又は有機アミン化合物で中和されている、[13]に記載のポリイソシアネート組成物。
[15]前記アニオン性化合物(b)が下記一般式(1)で表される化合物である[1]~[14]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物。
TIFF
2025128023000001.tif
10
170
(一般式(1)中、R
11
は水酸基、エーテル結合、エステル結合、カルボニル基、及び、イミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つを含んでもよい炭素数1以上10以下の炭化水素基である。R
11
は環構造を含んでもよい。前記環構造は、芳香族環、窒素原子を2つ含む5員環若しくは6員環、又は、窒素原子と酸素原子とを含む5員環若しくは6員環である。)
[16][1]~[15]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物のイソシアネート基が、熱解離性ブロック剤によりブロックされている、ブロックポリイソシアネート組成物。
[17][1]~[15]のいずれか1つに記載のポリイソシアネート組成物又は[16]に記載のブロックポリイソシアネート組成物を含む、コーティング組成物。
[18][17]に記載のコーティング組成物によってコーティングされた、コーティング基材。
【発明の効果】
【0009】
上記態様のポリイソシアネート組成物及びブロックポリイソシアネート組成物によれば、水系主剤と配合した際に分散性がよく、塗膜としたときの光沢、耐水性、耐酸性、耐候性、自己修復性、及び密着性に優れるポリイソシアネート組成物及びブロックポリイソシアネート組成物を提供することができる。上記態様のコーティング組成物は、前記ポリイソシアネート組成物又は前記ブロックポリイソシアネート組成物を含み、塗膜としたときの光沢、耐水性、耐酸性、耐候性、自己修復性、及び密着性に優れる。上記態様のコーティング基材は、前記コーティング組成物からなり、コーティング基材が備える塗膜は光沢、耐水性、耐酸性、耐候性、自己修復性、及び密着性に優れる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。
なお、本発明は、以下の実施形態に制限されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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