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公開番号
2025128817
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-03
出願番号
2024025753
出願日
2024-02-22
発明の名称
ボールねじの設計方法およびボールねじ
出願人
日本精工株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
F16H
25/22 20060101AFI20250827BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】スムーズなボールの移動を確保でき、高速化に対応できるボールねじの設計方法およびボールねじを提供する。
【解決手段】ボールねじの設計方法は、循環路の中心線として半径が等しい2つの曲線の間に直線が存在する場合において、ボール径をDa、2つの前記曲線の間の前記直線の長さをL、前記曲線上のボールピッチ角をθb、前記曲線の中心角をθrとしたときに、前記曲線の角度比をθr/θbと定義し、
(A)θr/θb≒n+0.25(nは任意の整数)とするか、または
(B)θr/θb≒n+0.25でないときは、以下の式(1)、(2)を満たすように、Lの値を設定する。
L/Da+θr/θb≒n+0.5(nは整数) (1)
L≒(n+0.5-(θr/θb))×Da (2)
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
外周螺旋溝が形成されたねじ軸と、
内周螺旋溝が形成されたナットと、
対向する前記外周螺旋溝と前記内周螺旋溝とにより形成される転動路内に収容される複数のボールと、
前記ボールを前記転動路の一端から他端に戻す循環部品と、を有し、
前記循環部品内の循環路の中心線が、単一半径の曲線と、前記曲線の前後に接続された直線で構成されたボールねじの設計方法において、
ボール径をDa、2つの前記曲線の間の前記直線の長さをL、前記曲線上のボールピッチ角をθb、前記曲線の中心角をθrとしたときに、前記曲線の角度比をθr/θbと定義し、
(A)θr/θb≒n+0.25(nは任意の整数)とするか、または
(B)θr/θb≒n+0.25でないときは、以下の式(1)、(2)を満たすように、Lの値を設定する、
L/Da+θr/θb≒n+0.5(nは整数) (1)
L≒(n+0.5-(θr/θb))×Da (2)
ことを特徴とするボールねじの設計方法。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
半径が等しい2つの前記曲線間に自由曲線が存在する場合は、前記自由曲線を複数の微小曲線にて近似し、該微小曲線の合計長さをLとし、各微小曲線の角度比をθri/θbiと定義して、前記式(2)の代わりに式(3)を用いて、Lの値を設定する、
L≒(n+0.5-(θr/θb)-Σ(θri/θbi))×Da(i=1,2,3・・) (3)
ことを特徴とする請求項1に記載のボールねじの設計方法。
【請求項3】
θr/θb≒n+0.25となる場合であって、半径が等しい2つの前記曲線間に自由曲線が存在する場合は、前記自由曲線を複数の微小曲線にて近似し、該微小曲線の合計長さをLとし、各微小曲線の角度比をθri/θbiと定義して、式(4)を満たすように、Lの値を設定する、
L≒(n+0.25-(θr/θb)-Σ(θri/θbi))×Da(i=1,2,3・・) (4)
ことを特徴とする請求項1に記載のボールねじの設計方法。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のボールねじの設計方法により設計されたボールねじであって、
前記転動路と前記循環路からなる1回路に最大m個のボールを充填できる場合において、(m-1)個のボールを該回路に充填した、
ことを特徴とするボールねじ。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか一項に記載のボールねじの設計方法により設計されたボールねじであって、
前記循環路と前記転動路からなる1回路に充填される前記ボールの数が90個以上である、
ことを特徴とするボールねじ。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか一項に記載のボールねじの設計方法により設計されたボールねじであって、
2条のボールねじである、
ことを特徴とするボールねじ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじの設計方法およびボールねじに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ボールねじは、内周面に雌ねじ溝が形成されたナットと、外周面に雄ねじ溝が形成されたねじ軸と、ナットの雌ねじ溝とねじ軸の雄ねじ溝で形成される転動路に配置されたボールと、ボールを軌道の終点から始点に戻す循環路とを備え、前記転動路内をボールが転動することで前記ナットがねじ軸に対して相対移動する装置である。ボールねじの循環路としては、組み立てが容易である等の利点からリターンチューブ方式を採用することがある。
【0003】
特許文献1には、リターンチューブ方式のボールねじの一例が開示されている。このボールねじにおいては、循環部品としてのリターンチューブの先端部が、チューブ軸線に垂直なベースラインに沿った端面と、ベースラインから舌状に突出するタングとからなり、タングは軌道内に突き出ており、軌道からリターンチューブ内へとボールを掬い上げるように機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-329099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、リターンチューブなど溝や円筒などでできた曲線路に球体を並べて移動させると、球体列の全長が曲線路における球体の位置によって変化する現象が生じる。たとえば同じ曲線路CPに同じ球体SPを充填した場合でも、図1、2に示すように、曲線路CPに対する球体SPの位置が異なると、球体列の全長L0(複数の球体SPからなる球体列の進行方向先端と末端との距離)がわずかに異なる現象が生じる。これは隣接する球体SPの中心同士を結んだ直線Nが、曲線路CPの中心線Cから外れてショートカットするときに、そのショートカット量が球体SPの位置によって変わることに起因する。
【0006】
つまり、曲線路CPの中を球体列が通過する際に、その全長L0が伸び縮みすることになる。ここで、球体列が比較的短ければ、かかる現象が生じても特に問題はないが、仮に無限に続く球体列が曲線路CPを通過する場合には、球体SPの進行方向前後にある球体SPが抵抗となり、全長L0がほとんど変わらず、代わりに球体SP自身が弾性変形して伸びを打ち消すことになる。このとき球体SPが押し合って競り合うため、スムーズが曲線路CPを通過できなくなるという問題がある。ただし、球体列の全長の伸縮量は曲線路CPの曲率半径や曲線の長さによって変化するため、伸縮量が小さくなる曲線形状が判明すれば、各部の幾何学的寸法を考慮することでスムーズな球体SPの通過を実現することができる。
【0007】
球体列が伸縮すると曲線路CPの出入り口において、球体SPが入り口に進入した量と出口から出てきた量が同じにならずに伸縮の分だけ異なる。ここでは、この現象を出入り変動と呼び、伸縮量を出入り変動量という。この出入り変動が大きいと、ボールねじの競り合い等を誘発する恐れがあり、ボールねじの高速化の妨げになる。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであって、スムーズなボールの移動を確保でき、高速化に対応できるボールねじの設計方法およびボールねじを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のボールねじは、
外周螺旋溝が形成されたねじ軸と、
内周螺旋溝が形成されたナットと、
対向する前記外周螺旋溝と前記内周螺旋溝とにより形成される転動路内に収容される複数のボールと、
前記ボールを前記転動路の一端から他端に戻す循環部品と、を有し、
前記循環部品内の循環路の中心線が、単一半径の曲線と、前記曲線の前後に接続された直線で構成されたボールねじの設計方法において、
ボール径をDa、2つの前記曲線の間の前記直線の長さをL、前記曲線上のボールピッチ角をθb、前記曲線の中心角をθrとしたときに、前記曲線の角度比をθr/θbと定義し、
(A)θr/θb≒n+0.25(nは任意の整数)とするか、または
(B)θr/θb≒n+0.25でないときは、以下の式(1)、(2)を満たすように、Lの値を設定する、ことを特徴とする。
L/Da+θr/θb≒n+0.5(nは整数) (1)
L≒(n+0.5-(θr/θb))×Da (2)
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、スムーズなボールの移動を確保でき、高速化に対応できるボールねじの設計方法およびボールねじを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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