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公開番号2025129664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026440
出願日2024-02-26
発明の名称燃料電池システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 8/04225 20160101AFI20250829BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】発電セルの含水量や温度に応じて適切な制限値を設定し、過剰な電流制限を抑制する。
【解決手段】燃料電池システム100は、電解質膜と電極を有する発電セルを積層して構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタックを所定の低温状態から起動する低温起動運転を実行するとき、燃料電池スタックの暖機を行うか否かを判定する暖機判定部21と、要求電力に応じて燃料電池スタックから出力される出力電流を制御する電流制御部24と、を備える。電流制御部24は、暖機判定部21により暖機を行うと判定されたとき、出力電流を第1制限値以下に制限し、暖機判定部21により暖機を行わないと判定されたとき、出力電流を第1制限値よりも小さい第2制限値以下に制限する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
電解質膜と電極とを有する発電セルを積層して構成された燃料電池スタックと、
前記燃料電池スタックを所定の低温状態から起動する低温起動運転を実行するとき、前記燃料電池スタックの暖機を行うか否かを判定する暖機判定部と、
要求電力に応じて前記燃料電池スタックから出力される出力電流を制御する電流制御部と、を備え、
前記電流制御部は、前記暖機判定部により前記暖機を行うと判定されたとき、前記出力電流を第1制限値以下に制限し、前記暖機判定部により前記暖機を行わないと判定されたとき、前記出力電流を前記第1制限値よりも小さい第2制限値以下に制限することを特徴とする燃料電池システム。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
前記低温起動運転の実行前に、前記燃料電池スタックの内部の水分を外部に排出する掃気が行われたか否かを判定する掃気判定部をさらに備え、
前記電流制御部は、前記掃気判定部により前記掃気が行われたと判定されたときの前記第1制限値および前記第2制限値を、前記掃気判定部により前記掃気が行われなかったと判定されたときの前記第1制限値および前記第2制限値よりも小さく設定することを特徴とする燃料電池システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池スタックの温度を検出する温度検出部をさらに備え、
前記電流制御部は、前記温度検出部により検出された前記温度に基づいて前記第1制限値および前記第2制限値を設定し、
前記第1制限値および前記第2制限値は、前記温度が低いほど小さく設定されることを特徴とする燃料電池システム。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料電池システムにおいて、
前記暖機判定部による判定結果に基づいて前記発電セルの含水量を推定する含水量推定部をさらに備え、
前記電流制御部は、さらに前記含水量推定部により推定された前記含水量に基づいて前記第1制限値および前記第2制限値を設定し、
前記含水量が所定含水量未満のときの前記第1制限値および前記第2制限値は、前記含水量が前記所定含水量以上のときの前記第1制限値および前記第2制限値よりも小さく設定されることを特徴とする燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
車両の駆動源等に燃料電池を用いることで、エネルギ効率の向上に貢献することができる。このような燃料電池に関する技術として、従来、低温環境下で燃料電池スタックを起動するときにスタックからの出力電流を制限するようにした装置が知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1記載の装置では、起動時におけるスタック温度が所定の凍結温度以下であった場合には、燃料電池から給電先への掃引電流値を絶えず増加させるようにスタックからの出力電流を制限し、スタック温度を所定の凍結温度以上になるまで昇温させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2007-42566号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1記載の装置では、スタック温度が所定の凍結温度以下のときは常に燃料電池スタックでの発電を伴う昇温、すなわち暖機が行われる。しかしながら、低温環境下で燃料電池スタックを起動するときでも、暖機を行う場合と行わない場合とがあり、発電セルの含水量や温度が異なる。このような場合に上記特許文献1記載の装置のように出力電流を制限するようにしたのでは、過剰な電流制限となるおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様である燃料電池システムは、電解質膜と電極とを有する発電セルを積層して構成された燃料電池スタックと、燃料電池スタックを所定の低温状態から起動する低温起動運転を実行するとき、燃料電池スタックの暖機を行うか否かを判定する暖機判定部と、要求電力に応じて燃料電池スタックから出力される出力電流を制御する電流制御部と、を備える。電流制御部は、暖機判定部により暖機を行うと判定されたとき、出力電流を第1制限値以下に制限し、暖機判定部により暖機を行わないと判定されたとき、出力電流を第1制限値よりも小さい第2制限値以下に制限する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、発電セルの含水量や温度に応じて適切な制限値を設定し、過剰な電流制限を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの全体構成の一例を概略的に示す図。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御構成の一例を概略的に示すブロック図。
図2の電流制限部により設定される制限値の特性について説明するための図。
図2の電子制御ユニットにより実行される処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図4を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池システム100の全体構成の一例を概略的に示す図である。図1に示すように、燃料電池システム100は、発電セルを積層して構成された燃料電池スタック1と、燃料電池システム100の各部を制御する電子制御ユニット20とを主に備える。燃料電池スタック1の各発電セルは、固体高分子電解質膜の両面に電極(電極触媒層およびガス拡散層等)が設けられた膜電極接合体(MEA(Membrane Electrode Assembly))を有する。燃料電池システム100は、例えば車両に搭載され、車両駆動用の電力を発生することができる。燃料電池システム100は、航空機や船舶等の車両以外の移動体、ロボットの他、各種産業機械に搭載することもできる。
【0009】
燃料電池スタック1の各発電セルのアノード電極にはアノード流路2を介して水素を含む燃料ガスが供給され、カソード電極にはカソード流路3を介して酸素を含む空気等の酸化剤ガスが供給される。これにより、各発電セルの電極における電気化学反応が進行し、燃料電池スタック1での発電が行われる。
【0010】
アノード流路2には、エジェクタ4およびインジェクタ5を介して、高圧の燃料ガスが貯留された燃料ガスタンクが接続され、燃料ガスタンク内の燃料ガスがアノード流路2に供給される。アノード流路2に供給された燃料ガスは、アノード電極で一部が使用された後、燃料排ガスとしてアノード流路2から排出される。アノード流路2から排出された燃料排ガスは、不図示の気液分離機を介して水が分離された後、エジェクタ4を介して吸い込まれ、再びアノード流路2に供給される。
(【0011】以降は省略されています)

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